2021年に入りプリンスのアウトテイクが出回り始めリリースされ好評となっているタイトルNeurotic Graffiti その続編が早くも登場しました。1曲目は衝撃です。ジェシー・ジョンソンのセカンド・アルバムはShockadelicaというタイトルですが、アルバム・タイトル曲がそのアルバムには収録されていませんでした。プリンスはそのアルバムをリリース前に聴き、勝手にそのタイトル曲を作ってジェシーに収録させろと送ったと聞きます。今回そのカセット・テープのオリジナル・ヴァージョンが世に出ました。12インチのバージョンよりも長いものです。4分後半での笑いながらのギターを弾き捲る部分が追加されています。2曲目のRebirth Of The Fleshは、サイン・オブ・ザ・タイムズのスーパーデラックスで収録されたアウトロが異なる単独ロング・ヴァージョンが話題になりましたが、しかしここで収録されているヴァージョンは、CamilleやCrystal Ballに入っているヴァージョンのようにPlay In The Sunshine等へ繋がるように編集されているのですが、そのヴァージョンより10数秒長いものです。テンポがほんの少し遅いのと中間でインスト部分が長い箇所があります。そしてJust As Long As We're Together、77年、プリンスが一人で楽器全てを演奏、プロデュースも出来ることを示すため、CBS、そしてワーナーに渡したデモ。既存で3ヴァージョンあるのですが、冒頭にプリンスのカウントが入ったデモ・ヴァージョンが最長となっています。しかしここに収録のヴァージョンはそのエディット#1ですが、音がリマスタリングされて良くなってはいます。4曲目はモーリス・ホワイトらがプロデュースしている女性シンガー、ヴァレリー・カーターが70年代末にプリンスと共作した幾つかの曲の内の一つ。そしてザ・レベルズに提供されたHard To Get、既存より若干長いヴァージョン、そして81年のヴァージョンは現在一番長い2分ヴァージョンを一緒に収録させています。7曲目はOld Friends 4 Saleで、既存では3ヴァージョンありました。その内の#1が今回収録されていますが、、最後数秒グワングワンという音が長く、そこに少し時計の針音のようなのも入っています。そしてGirls & Boysはウェンディの語りが冒頭にある既存のオルタネイト・テイクですが、続くLife Can Be So Niceは今まで聴いたことのない別バージョンで、一度アルバム・ヴァージョンのように終わりますがリプライズが登場し、結果この2曲の繋がりはアルバムParadeとは大きく異なる流れで楽しむことが出来ます。そして10曲目は88年に恐らくペイズリーパークで録音されたと思われる完全未発表曲「Madhouse」。今までに文献に一切登場していない、ジャズ・インストです。プリンスの声が聴こえ、バンドでのリハーサルのような趣もありますが、マッドハウスならいなければならないエリック・リーズらホーンがいません。その代わりプリンスなのかドクター・フィンクなのかキーボードが大フィチャーされています。ベースも印象的に鳴っています。11曲目も衝撃です。Fantasia Eroticaの完全別バージョンのテイクです。カルメン・エレクトラとプリンスらしき会話が冒頭とラストに入っています。本編はギター・カッティングでなりファンキーにアレンジされたほぼインストのサウンドがクールに展開しています。12曲目は90年2月6日にペイズリーパークで作られたMove Me。完全初登場です。プリンスが歌うピアノの弾き語りなのですが、実はバンド・メンバーとのジャム中に共作したもので、共作者はデヴィッド・Zだとされています。またこのピアノがリーヴァイ・シーサーだとも言われています。よって彼も共作者となるでしょう。13曲目はMy Name Is Princeのアセテートからの9:23のものでエディット・ヴァージョンしか存在していなかったOriginal Mixだと思われます。14曲目はShyのリミックス、オルタネイト・テイクです。15曲目は15年の7月か8月に作られた未発表インスト曲で、ホーンとストリングスが加えれらているヴァージョンです。この二つが同時に加えられているヴァージョンは初登場です。そして16曲目Dear Michaelandgeloはオリジナルズに入っているサックスが入ってるプリンス・ヴァージョンとは異なり、サックスがないプリンス・ヴァージョンで、既存より音が2ランク向上、そして数秒長いものです。ボーナスにNoon Rendezvousのプリンスとシーラの二人が歌っているヴァージョンです。オリジナルズのプリンス・ヴァージョンとシーラのオリジナル・ヴァージョンを巧妙に編集して作られたものです。交互に歌うデュエットではなく、常にユニゾンで二人が歌っているのですが、ハモリは当然起こらないものの二人が仲良く歌っている感じで微笑ましいヴァージョンに仕上がっています。 1.Shockadelica (Original Version) 2.Rebirth Of The Flesh 3.Just As Long As We're Together #1 (Remastered) 4.I Got Over It (Valerie Carter Version) 5.Hard To Get 6.Hard To Get (1981 Version) 7.Old Friends 4 Sale #1 8.Girls & Boys (Alternate Version) 9.Life Can Be So Nice (Full Version) 10.Madhouse 11.Fantasia Erotica (Alternate Version) 12.Move Me 13.My Name Is Prince (Original Mix) 14.Shy (Remix) 15.Rumeta (Strings + Horns) 16.Dear Michaelangelo (Prince Version w/o Sax) Bonus: 17.Noon Rendezvous (Prince & Sheila E Duet Version)