「史上最高音質のMADE IN JAPAN」と呼ばれた伝説タイトルが、まさかのブラッシュアップ。誰も聴いた事のない最高峰更新サウンドが40周年を迎えた地球に降臨です!まさか、まさかこんなアルバムが生まれようとは。正直なところ、想定外でした。当初の予定では「いっちゃん凄いMADE IN JAPANを再発しよう」だけでした。それこそ、ストレートな2ndでも構わなかった。ただ、もしかしたら向上する余地がどこかにあるのかも、山の頂上に石ころ1個でも上乗せするつもりでリマスターを実施しただけなのです。しかし、その結果は想像を大きく超えてアップグレード。完全に世界記録を更新する1枚に仕上がってしまったのです。もちろん「好き勝手に改造した自己満足盤」ではない。「より本物・より高みに立つMADE IN JAPAN」の誕生です!史上最高音質の「英国8トラ版MADE IN JAPAN」メーター上がりすぎて何を言っているのか意味不明になってしまいました。すみません。頭を冷やして1からご説明させて頂きます。本作の正体はDEEP PURPLEの……いえ、ライヴアルバムの最高傑作『MADE IN JAPAN』。その史上最高サウンド盤です。史上最高の由縁は「ソース」と「マスタリング」の両面に渡ります。まず、「ソース」。本作の元になっているのは、2016年にリリースされて大ヒットを記録した『MADE IN JAPAN: UK 8 TRACK STEREO CARTRIDGE』。あの衝撃作を高精細マスタリングで磨き上げたものなのです。では、『MADE IN JAPAN: UK 8 TRACK STEREO CARTRIDGE(以後、前回盤)』とは何なのか。オフィシャル作品『MADE IN JAPAN』はLPやカセット、CD等さまざまなメディアでリリースされてきたわけですが、「8トラック・カートリッジ」もその中の1つ。普通、8トラと言うとアメリカ盤がスタンダードですが、そうではなくグラモフォンの英国本社がリリースした激レアな8トラ『8X2-TPSP 351』から起こされたアルバムでした。もちろん目的はレア度ではなく、サウンド・クオリティ。あらゆるメディアをチェックしてきたオーディオ・マニアもびっくりの最高峰サウンドが封じられていたのです。実際、そのサウンドは異常な次元。アナログにも関わらず力強い音圧で記録され、しかもディテールが超鮮明。当店では伝説のグリーン・ラベルやテスト・プレスの白ラベルなど、あらゆる手法で「高音質MADE IN JAPAN」を探求してきましたが、「英国8トラ」はすべてを凌駕していた。何と言っても凄いのが立体感。楽器間の立体感のことではありません(いや、それもあるのですが)。各楽器の1音1音の“粒”・“鳴り”が立体に感じられるのです。さらに驚きなのが、ミックスも異なっていた事。例えば、「Space Truckin’」。イントロの16ビートハイハットが従来の『MADE IN JAPAN』とは違い、左右に振られている(特にオープンになった時に左に強く振られます)。正直なところ、8トラの特性から曲順が異なったり、「Strange Kind Of Woman」の歓声が唐突に途切れる。決して、8トラのために特別に精緻な作業をした様子はないにも関わらず、流通量極少の8トラに専用ミックス(!?)まで存在していたのです。改変ではなく「真の姿」にこだわった高精細リマスター すっかり長くなってしまいましたが、ここからが本題。本作は、そんな前回盤さえも超越しているのです。その要因は超高品質なマスタリング。その手法は無闇な音圧・迫力稼ぎなどではなく、「基本に忠実でありつつ、精度が異常」というもの。例えば、ピッチ修正はランダムな変化でも完全対応していますし、ノイズは周波数ごとに分析した上で処理。位相も1/1000秒のズレまで見逃さずに正していくのです。正直なところ、手法が手法だけに元とあまり変わらない事もあるのですが、本作は違った。例えば、位相。前回盤でも音質に違いが出るほどのズレはなかったのですが、本作はさらに高精度に調整。ホンの僅かに偏っていた定位もビシッとセンターの揃っているのです。そして、一番大きな効果を生んでいるのがワウフラッター。8トラはあくまでもアナログ・テープですから、トランスファーする際に走行ムラが発生していたようなのです。前回盤を体験された方でも「そうだっけ?」と思われるかも知れませんが、実際に本作を聴くと丸っきり違う。一番分かりやすいのはジョン・ロードのオルガンでしょうか。開演パートでの軽い試し弾きや「Child In Time」のイントロなど、ジョンだけが弾いているパート。ところどころ瞬間的にミスタッチっぽく音が揺れますし、(聴覚的には分かりづらいですが)長いスパンでも不安定に変化している。オリジナルの『MADE IN JAPAN』に当たりながら「演奏の乱れか/テープ揺れか」を1つひとつ判定し、正常な状態に補整。総数で百数十箇所に及ぶワウフラッターを正しているのです。こうして文字にすると「元がグチャグチャなのか?」と思われるかも知れませんが、そうではない事は前回盤を体験されている方ならご理解頂けるでしょう。もともと乱れに気づいていなかったのに、改めて直されるとビシッと安定したのはハッキリと分かる……本作のアップグレードとは、そういうタイプのもの。英国8トラの奇跡のサウンドを一切損なわず、飾り立てもせず、ただ精度だけを極限まで突き詰めた。これが冒頭でご紹介した「好き勝手に改造した自己満足盤ではない」の意味なのです。ストレード・トランスファーで「史上最高音質」と激賛された英国8トラ盤MADE IN JAPAN。その意匠をより高精細にCDへと移し替えた40周年記念の最高峰更新盤です。想定すらしていなかった「高み」を現出させてしまった、未体験ゾーンの『MADE IN JAPAN』。「史上最高音質のMADE IN JAPAN」と呼ばれた英国8トラック・カートリッジ版を高精細マスタリングで磨き直した最高峰更新盤。史上最高のサウンド自体はそのままに、微細な位相ズレやテープの回転ムラも徹底的に補整。1/1000秒のズレも許さない精度も百数十箇所にも及ぶ入念ぶりも、もはや美術品の補修レベル。もともと乱れに気づいていなかったのに、改めて直されるとビシッと安定したのはハッキリと分かる……そんな「未知の高み」を体現した『MADE IN JAPAN』の誕生です。(リマスター・メモ)位相修正 ワウフラ(回転ムラ)全面的に(かなりの量)修正。理想的&完璧な状態になりました。 Taken from the original UK PURPLE RECORDS (EMI RECORDS-The Gramophone Company Ltd) 8 track cartridge (8X2-TPSP 351) (75:54) 1. Highway Star 2. Child In Time 3. The Mule 4. Strange Kind Of Woman 5. Smoke On The Water 6. Lazy 7. Space Truckin'