1982年4月16日、リリースが遅れていた名作TUG OF WARが発売。あれから40年、究極のアナログサウンドがリリースです。WINGS時代からレコーディングが開始され、途中、ジョンの悲しい事件を挟み、最終的にはソロ作品としてジョージ・マーティンのプロデュースで作り上げていったこのタイトルは、ポール初のデジタル録音。前年の2月にモンセラットのAIRスタジオで、3月にはロンドンのAIRスタジオでほぼレコーディング終了、同じ年の夏にはラフ版のTUG OF WAR(ただしこの時はタイトルは未定)が出来上がっていたようです。その後、HERE TODAYを追加レコーディングし、1981年秋にアルバム再構成作業を開始。この再構成作業の中で、おそらく1981年秋から冬にかけて作られたプロトタイプのマスターテープが今回お届けするソース1です。このソース1ではHERE TODAYをアナログテープ上で切り貼りしている箇所が確認できますし、デジタル録音をアナログに変換する際に発生したらしい微量のノイズがBE WHAT YOU SEEで乗っているのも確認できます。このソースはそれゆえに結果没になりましたが、とにかく全体を通してきらびやかなアコーステックサウンドと中音域の伸びやかで音密度の高い音量感、そして若干ミックス違いにも聞こえる箇所もあります。その後、1982年2月下旬に作られた最終視聴用カセットがソース2となります。このカセットには、レコードのカタログナンバーの記載はあるものの、アルバム名のTUG OF WARはタイピングされておらず、この時期になってもタイトルが未定だったとこと伺われます。この音源はカセットテープのヒスノイズはあるものの、とにかく力強い極太音源で、これがザ・アナログの出来立てほやほやの鮮度抜群のTUG OF WAR(現在公式リリースされているものは2015年にデジタルリミックされたもの)。ここでなぜこのソース2が重要かと申しておきますと、(おそらくこのカセットと同じマスターテープから作られたであろうアナログLP用のカッティングマスターリールから)ラッカー盤を作る際に何度もやり直しが生じているということです。本国イギリス盤のLPのマトリクスは6以降、アメリカ盤もF(6番目)以降のマトリクスが多いことからもそれがうかがわれ、カッティングの際に少し強めにコンプレッションをかけたようで、テープソースの伸びやかさにエフェクトがかかっているように感じます。そういった面で、本当にナチュラルでフラット、伸びやかな音が聴けるのがこのソース2ということになります。さて、このソース1とソース2の元の所有者は何をかいわん、ジョージ・マーティンの片腕ジェフ・エメリック。TUG OF WARのサウンドエンジニアとしての功労者の手元にあった本来ならば門外不出の究極のアイテムを親族が出品したオークションで入手した現所有者から借り受けデジタル化しました(なお、同じくジェフ所有のTUG OF WARのアセテートディスクが現在50万円でオークションで売り出されており、TUG OF WARの高い人気が伺い知れます)。ボーナストラックとして、各種のモニターミックス(こちらはトレバー・ジョーンズのコレクションより)、EBONY AND IVORYのモンセラットでのリハーサル(こちらはOOBU JOOBU音源とメキシコのFM局で放送されたものより)、THE GIRL IS MINEの各種テイク(テストプレスからリッピングしたこれ以上の音質はないというレベルの通常テイクをはじめ、2種類のDJエディット、初登場デモテイク)、そしてシークレットトラックとしてヤア!ブロードストリートのサウンドトラックからあのビートルズの名曲も収録。最強のアナログソースを手軽に楽しみたい貴方に送るSUPER ANALOG MASTERSシリーズ3作目。1作目のABBEY ROADは残少、2作目のLET IT BEは完売となっている話題のシリーズの第3弾にふさわしい名盤TUG OF WARの素晴らしいほどの高音質に度肝を抜かれること間違いなしです。TUG OF WARの超貴重アナログ音源の2ソースが40周年を記念してリリース!ジョージ・マーティンの片腕、ジェフ・エメリックが所有していたプロトタイプ版(リリース前年の秋から冬に製作)の未発表マスターテープ【ソース1】と最終視聴用カセット【ソース2】のスーパーアナログ音源を圧倒的高音質でデジタル化!さらにガール・イズ・マインをはじめ初登場アウトテイクもボーナス収録。GEOFF EMERICK’S PROTOTYPE MASTER REEL GEOFF EMERICK’S FINAL TEST CASSETTE DISC ONE GEOFF EMERICK’S PROTOTYPE MASTER REEL 01.Tug Of War 02.Take It Away 03.Somebody Who Cares 04.What's That You're Doing 05.Here Today 06.Ballroom Dancing 07.The Pound Is Sinking 08.Wanderlust 09.Get It 10.Be What You See 11.Dress Me Up As A Robber 12.Ebony And Ivory Bonus Track 13.Electronic Sound (Monitor Mix) 14.What's That Your Doing (Monitor Mix) 15.Take It Away (Monitor Mix) 16.Ebony And Ivory (Rehearsal) 17.Ebony And Ivory (Rehearsal/Mexican FM Broadcast) DISC TWO GEOFF EMERICK’S FINAL TEST CASSETTE 01.Tug Of War 02.Take It Away 03.Somebody Who Cares 04.What's That You're Doing 05.Here Today 06.Ballroom Dancing 07.The Pound Is Sinking 08.Wanderlust 09.Get It 10.Be What You See 11.Dress Me Up As A Robber 12.Ebony And Ivory Bonus Track 13.The Girl Is Mine (Superb Sound from Test Press 7inch) 14.The Girl Is Mine (DJ Edit #1) 15.The Girl Is Mine (DJ Edit #2) 16.The Girl Is Mine (Demo#1 with Paul) 17.The Girl Is Mine (Demo#2 without Paul) 18.The Girl Is Mine (Demo#3 without Paul) 19.Secret Bonus Track