現在、コレクター界で台風の目となっている“GRASPOP METAL MEETING”。その傑作ライヴアルバムが4作一挙リリース決定! 本作は、その中でも欧州でメタルの大御所として君臨しているSAXON篇です。そんな本作に吹き込まれているのは「2022年6月18日デッセル公演」。その強力オーディエンス録音です。今週は“GRASPOP METAL MEETING”のJUDAS PRIEST篇も同時リリースとなるわけですが、SAXONは「同じ18日」「同じサウス・ステージ」の直前出演。もちろん、PRIEST篇と「同じテーパー」が連続録音した完全姉妹篇なのです。また、SAXONと言えば、IRON MAIDENと並ぶNWOBHMの英雄。出演日こそ違うものの、やはり同時リリースのMAIDEN篇とも同じ録音家コレクションで楽しめるわけです。現在のSAXONは新作『CARPE DIEM』を『POWER & THE GLORY』以来となる全英17位に送り込む等。勢いに乗っているわけですが、当店ではその再起動初日からリアルタイムでレポートしてきました。まずは、そんな近況をスケジュールでおさらいしておきましょう。20213月19日『INSPIRATIONS』発売・8月15日『BLOODSTOCK OPEN AIR 2021』・11月12日:METAL HAMMER PARADISE出演 2022年・1月28日+29日:英国#1(2公演)《2月4日『CARPE DIEM』発売》・6月3日ー7月23日:欧州#1(8公演)←★ココ★・10月2日ー23日:欧州#2(17公演)・11月11日ー26日:英国#2(14公演)これが現在までに公表されている2021年/2022年のスケジュール。昨年から肩慣らし的な単発ステージを幾つかこなしてきました(初日の模様は当店の『BLOODSTOCK OPEN AIR 2021』でお楽しみ頂けます)が、『CARPE DIEM』発売を契機に本格化。本作の“GRASPOP METAL MEETING”出演は、ツアー序盤となる「欧州#1」の3公演目にあたるショウでした。そんなステージを記録した本作は、極太・ダイナミックな強力録音。前述した通り、IRON MAIDEN篇/JUDAS PRIEST篇と同じ録音家による姉妹作で、サウンドも酷似。反響ゼロの野外録音の旨みがたっぷりで、極太の芯と細やかなディテールが耳元にグイグイと迫って来る。野外の弱みになりがちな重点音も図太く、演奏音の厚みがダイナミックなスペクタクル感も演出してくれます(その一方で1曲目で出音を確かめるような不安定感があるのも同じ。このテーパーのクセなのかも知れません)。その強力サウンドで味わえるのは、新作『CARPE DIEM』で波に乗るフルショウ……とはちょっと違う。その意味をご説明するのはセット分析が一番。早速チェックしてみましょう。80年代クラシックス・ホイールズ・オブ・スティール:Motorcycle Man/Wheels Of Steel/747 (Strangers in the Night)・デニム・アンド・レザー:Denim And Leather/And The Bands Played On/Princess Of The Night・その他:Heavy Metal Thunder(★)/Strong Arm Of The Law/Crusader(★)90年代以降・Solid Ball Of Rock/Dogs Of War/Thunderbolt ※注:「★」印は『BLOODSTOCK OPEN AIR 2021』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。ライヴ再開の第一報でもあった昨年の『BLOODSTOCK OPEN AIR 2021』でも聴けなかった「Heavy Metal Thunder」「Crusader」まで織り交ぜた濃厚グレイテスト・ヒッツの反面、『CARPE DIEM』の新曲は一切ナシ。ファン以外も集うフェス向けなのかも知れませんが、リリースから4ヶ月を経ての新曲なしは勿体ない気もします。その反面ハジからハジまでファンの望む名曲の一気呵成はド迫力。1時間5分があっと言う間に過ぎ去る特濃ステージでもあるのです。それこそ80年代中期以来ともなる重金属ラッシュが巻き起こっている2022年のヨーロッパ。その中でもハイライトと目されている“GRASPOP METAL MEETING”を現場体験できるオーディエンス・アルバムの一挙リリースです。蒸し暑い日本とは違う、燃え焼ける鉄板のような夏フェス。「2022年6月18日GRASPOP METAL MEETING」の強力オーディエンス録音。IRON MAIDEN篇やJUDAS PRIEST篇と同じ録音家コレクションで、タイトにしてダイナミックな名録音。反響ゼロの野外の旨みたっぷりで、PAから吐き出される出音をダイレクトに録音。距離感がまったくない極太芯が直球で記録され、それに伴ってディテールも鮮明。出音を機微まで拾っているせいか骨太なだけでなく肉厚で、パンデミックの反動で希代の重金属パラダイスとなった2022年グラスポップを現場体験できる新名盤です。Festivalpark Stenehei, Dessel, Belgium 18th June 2022 PERFECT SOUND (64:54) 01. Intro 02. Motorcycle Man 03. Thunderbolt 04. Wheels Of Steel 05. Heavy Metal Thunder 06. Strong Arm Of The Law 07. Dogs Of War 08. Solid Ball Of Rock 09. Denim And Leather 10. And The Bands Played On 11. Crusader 12. 747 (Strangers In The Night) 13. Princess Of The Night Biff Byford - vocals Paul Quinn - guitar Doug Scarratt - guitar Nibbs Carter - bass, vocals Nigel Glockler - drums