MOTORHEAD史に唯一無二の輝きを放っている重力特異点:ブライアン・ロバートソン時代。その超極上サウンドボード・アルバムが登場です。そんな本作に収められているのは、3つの超極上ステレオ・サウンドボード音源。「1983年6月9日シェフィールド公演」をDISC 1、「8月18日クイーンズ公演」をDISC 2、さらにシングルB面に収録されていた公式ライヴテイクまで一大集成した2枚組です。ロボ時代はなかなか触れるチャンスが少ない一方、あまりにも特別でもある。良い機会ですので、ここではその全景から振り返ってみましょう。1982年《1月26日ー2月3日『IRON FIST』製作》・3月17日ー4月12日:英国#1(24公演)・5月12日+14日:北米#1a(2公演)《エディ・クラーク脱退→ブライアン・ロバートソン加入》・5月21日ー6月12日:北米#1b(18公演)・6月26日ー7月1日:初来日(5公演)・7月24日+25日/8月13日/9月4日:欧州#1(4公演)・10月14日ー11月26日:欧州#2(32公演)1983年《2月ー3月『ANOTHER PERFECT DAY』製作》・5月27日ー7月7日:英国#2(30公演)←★本作DISC 1★・7月15日ー8月18日:北米#2(28公演)←★本作DISC 2★・8月23日ー11月11日:欧州#3(27公演)《11月:ブライアン・ロバートソン脱退》これが1982年/1983年のMOTORHEAD。『IRON FIST』発売後の全米ツアー中に交代劇が起こり、以後1983年の終わりまでが「ロボ時代」。そこでロボとフィル・テイラーが脱退し、MOTORHEADは実質的に解散状態に陥るわけです(もちろん不屈のレミーはすぐに立て直しますが)。その最中に実現した伝説の初来日も思い深いところですが、あれはあくまで“IRON FIST Tour”。本作に収録されているサウンドボードは、すべて“ANOTHER PERFECT DAY Tour”のものです。それでは、3つの音源をそれぞれに個別にご紹介していきましょう。【DISC 1:シェフィールド公演の長尺サウンドボード・アルバム】本作のメインとなるのは「英国#2」レッグの12公演目であるシェフィールド公演のサウンドボード・アルバム。ロボ時代の頂点ライヴアルバムと言えば、『ANOTHER PERFECT DAY』のデラックス・エディションで公式化されたマンチェスター公演が有名ですが、シェフィールド公演はその前日。公式マンチェスターと姉妹を成す2大サウンドボードです。実際、そのクオリティは完全オフィシャル級。権利がグチャグチャなMOTORHEADはハーフ・オフィシャルなライヴ盤が生まれましたが、シェフィールドSBDはハーフ・オフィシャル音源でも最高峰として愛されてきたものなのです。しかも、本作は細心マスタリングで磨き直して最高峰を更新。それこそ『ANOTHER PERFECT DAY』のデラエディと並べて聴けるベスト・バージョンです。また、このサウンドボードは長尺なことでも有名。さすがに公式のマンチェスターSBDよりは少ないのですが、それでも約70分に渡って貴重なロボ時代をたっぷり楽しめるのです。そして、ロボ時代と言えば『ANOTHER PERFECT DAY』の不評に怒ったレミーが定番曲を外し、レア曲まみれにしたことでも伝説。本作で楽しめるレア曲はどれなのか、ここで整理しておきましょう。アナザー・パーフェクト・デイ(9曲)・Back At The Funny Farm(★)/Tales Of Glory(★)/Marching Off To War(★)/Another Perfect Day/One Track Mind(★)/Shine(★)/Dancing On Your Grave/Rock It/I Got Mine その他(7曲)・モーターヘッド:Iron Horse/Born To Lose・エース・オブ・スペーズ:Shoot You In The Back/Bite The Bullet/The Chase Is Better Than The Catch・アイアン・フィスト:(Don't Need) Religion(★)/Go To Hell(★)/America ※注:「★」印は、このツアー以降演奏していない曲。【DISC 2:コレクションを完璧にする2つのサウンドボード】KBFHでも放送されたクイーンズ公演サウンドボード(7曲)代わってのDISC 2に収められているのは、「北米#2」レッグの最終日で記録されたクイーンズ公演。このショウは名物番組“King Biscuit Flower Hour”で放送された事でも知られ、数々の既発やハーフ・オフィシャル盤も生まれました。本作は、そのベスト・マスターから復刻したものです。そのクオリティは、これまた「完全オフィシャル級」。何しろ、名番組マスターをダイレクトに使用しているのですから極上で当たり前。それこそ、公式マンチェスターSBDさえも超越する最高峰サウンドボードなのです。ただし、長さ面では2大サウンドボード「マンチェスター/シェフィールド」には及ばず、放送枠に沿った約31分・全7曲。すべてDISC 1でも聴ける曲ですのでセット分析は省略しますが、「量より質」の頂点サウンドボードです。なお、この番組には約20分に及ぶレミーのインタビューも放送。本作でも最後の最後にボーナス収録しています。シングル『Shine』収録の公式ライヴテイク(2曲)最後にボーナス収録しているのは、シングルB面に収録されていた公式サウンドボード。「(I'm Your) Hoochie Coochie Man」「(Don't Need) Religion」の2曲です。「(I'm Your) Hoochie Coochie Man」はマディ・ウォーターズのカバーで、DISC 1で聴けない貴重曲ながら『ANOTHER PERFECT DAY』ナンバーと並んでロボ時代の象徴する1曲でもあります。録音日は「1983年6月9日/10日」とクレジットされており、2大サウンドボード「マンチェスター/シェフィールド」からセレクトされているようです。もう1曲の「(Don't Need) Religion」は「6月10日マンチェスター公演」のテイクです。公式デラックス・エディションのマンチェスター公演SBDに匹敵するサウンドボード3種を網羅した2枚組です。ロボ時代には、本作は他に「ヘンク公演/ウィーン公演のサウンドボード」も出回っていますが、これはクオリティ面で比較にならない。公式デラエディと本作で「完全オフィシャル級サウンドボード」はコンプリートです。しかも現存するベスト・マスターを細心マスタリングで磨き、音楽作品として聴き通せる統一感まで追求。まさに準オフィシャルの絶対盤。ブライアン・ロバートソン時代の超極上サウンドボード・セット。「1983年6月9日シェフィールド公演」をDISC 1、「8月18日クイーンズ公演」をDISC 2、さらにシングルB面に収録されていた公式ライヴテイク2曲も網羅した2枚組です。どのテイクも完全オフィシャル級で、デラックス・エディションで公式化されたマンチェスター公演と併せれば、“ANOTHER PERFECT DAY Tour”サウンドボードはコンプリートです。Disc 1 (69:25) The University Of Sheffield, Sheffield, UK 9th June 1983 1. Back At The Funny Farm 2. Tales Of Glory 3. Shoot You In The Back 4. Marching Off To War 5. Iron Horse/Born To Lose 6. Another Perfect Day 7. (Don't Need) Religion 8. One Track Mind 9. Go To Hell 10. America 11. Shine 12. Dancing On Your Grave 13. Rock It 14. I Got Mine 15. Bite The Bullet 16. The Chase Is Better Than The Catch Disc 2 (61:42) L'Amour East, Queens, NY, USA 18th August 1983 1. Back At The Funny Farm 2. Tales Of Glory 3. Marching Off To War 4. Iron Horse/Born To Lose 5. Another Perfect Day 6. Shine 7. I Got Mine Bonus Tracks 8. (I'm Your) Hoochie Coochie Man [Live Single] 9. (Don't Need) Religion [Live Single] 10. Interview STEREO SOUNDBOARD RECORDING Lemmy - Bass, Vocals Brian Robertson - Guitar Phil Taylor - Drums