ソロとして2年ぶりの来日を果たしたトニー・ハドリー。その現場を伝えるオリジナル録音が登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「2022年10月3日:横浜公演(レイトショウ)」。その絶品オーディエンス録音です。前回の来日は2020年2月だったわけですが、その直後に新型コロナ・パンデミックが発生して活動を休止していました。世界中のバンド/ミュージシャンと同じように2021年から少しずつライヴを再開させており、今年に入って一気に本格化。“40TH ANNIVERSARY Tour”と題して精力的なツアーをこなしています。まずは、その活動全景を振り返り、来日公演のポジションを確かめてみましょう。・1月22日ー30日:英国#1(3公演)《2月18日:シングル『Because of You』リリース》・3月1日ー25日:欧州#1(19公演)・5月3日ー24日:欧州#2(12公演)・7月8日ー17日:英国#2(3公演)・8月11日ー27日:欧州#3(3公演)・9月15日ー25日:オセアニア(6公演)・9月28日:フィリピン公演 ・9月30日ー10月3日:日本(6公演)←★ココ★・10月21日ー25日:英国#3(4公演)・11月22日ー28日:イタリア(6公演)これが現在までに公表されている2022年のスケジュール。十数公演だった2020年に比べて一気に数倍に拡大し、反動からかソロ・キャリア最大級となる精力的なツアーを実施しています。ただし、その公演地は母国イギリスに偏重「欧州#1」「欧州#2」もほとんどがイギリス公演だったりします。日本では「3日間×?公演=全6公演」が実施され、本作はその最終公演で記録されたライヴアルバムなのです。本作は録音家本人から譲られたオリジナル録音でして、そのサウンドは端正でクリア。やや空間も感じるオーディエンス録音で決してサウンドボードと間違えるようなタイプではないのですが、現場そのものがクラブ規模のために遠いわけでもない。何よりも素晴らしいのは芯の力強さと透き通った空気感。ホール鳴りを感じさせながらもそのど真ん中を貫く芯に突進力があり、ハドリーの歌声にもトーンに甘い艶が宿り、清々しく伸びる。そして、上品で静かな現場ムードもクリアさに一役買っている。食事もできる会場でして、無闇に騒ぐ観客はゼロ。メロディの妙をじっくりと味わう大人な雰囲気でして、それが演奏と歌声を機微の機微まで鮮やかに浮き立てている。今回の来日ではアダム・ウェイクマン(元YESのリック・ウェイクマンの息子)がキーボードを務めているのですが、父親譲りの煌びやかなフレーズがキラキラと降り注ぐようです。そんな気品の空間サウンドで描かれるのは、往年の大ヒット曲たっぷりなメロディの宝箱。その豪華ぶりを実感していただくためにも、ここでセットを整理しておきましょう。SPANDAU BALLET ・トゥルー:Lifeline/True/Gold・パレード:Highly Strung/Only When You Leave/I'll Fly for You/Round and Round・その他:To Cut a Long Story Short/Instinction/Chant No. 1 (I Don't Need This Pressure On)/Through the Barricades/Soul Boy ソロ新曲・Because Of You/Mad About You ……と、このようになっています。披露される全14曲中13曲がシングル曲であり、9曲が全英トップ10というグレイテスト・ヒッツなのです。ほぼほぼSPANDAU BALLET時代の名曲でもあるわけですが、その中で耳を惹くのは2つのソロ新曲。今年2月にリリースされたばかりの「Because Of You」だけでなく、まだリリースもされていない「Mad About You」も披露されているのです。80年代の想い出が蘇るSPANDAU BALLETの名曲群に、貴重なソロの新曲。まさに名曲の宝箱と呼ぶに相応しいライヴアルバムです。「2022年10月3日:横浜公演(レイトショウ)」の絶品オーディエンス録音。録音家本人から譲られた端正でクリアなオリジナル録音。ホール鳴りを感じさせながらもそのど真ん中を貫く芯に突進力があり、ハドリーの歌声にもトーンに甘い艶が宿り、清々しく伸びる。SPANDAU BALLET時代の名曲を大盤振る舞いしつつ、そこにソロ新曲「Because Of You」「Mad About You」を織り交ぜた40周年セットをフル体験できます Yokohama, Japan 3rd October 2022 (Late Show) TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) (71:32) 1. Intro 2. Instinction 3. To Cut a Long Story Short 4. Highly Strung 5. Only When You Leave 6. I'll Fly for You 7. Round and Round 8. Soul Boy 9. Because Of You 10. Through the Barricades 11. Chant No. 1 (I Don't Need This Pressure On) 12. Lifeline 13. Mad About You 14. True 15. Member Introductions 16. Gold Tony Hadley - Vocals Richard Barrett - Guitar Philip Williams - Bass Adam Wakeman - Keyboards Tim Bye - Drums