再結成DEEP PURPLEが「PERFECT STRANGERS」を引っ提げて来日した1985年のジャパンツアーは、'72年の初来日公演にも匹敵する、日本の洋楽ロック・コンサート史上に特筆される出来事。その模様は各種の優れたオーディエンス録音により記録され、アナログ時代から現在に至るまでファンを楽しませています。数々の名演が繰り広げられたツアーの中でも、来日初演と2公演目が行われた大阪城ホールにおけるライヴは特別な位置づけにあります。それらの演奏を異なる2種類の優良ソースでパッケージした本作は、DEEP PURPLEファンならば是非とも聴きたい一本です。本作「KILLING MACHINE」は、初日に引き続き行われた'85年5月9日の大阪城ホール公演(二日目)のステージを、前日の「DEEP IMPACT」と同じく、それぞれ異なる2種類の最上級のオーディエンス録音でまとめたCD4枚組です。ディスク1・2では、傑作「NANIWA IN ROCK」(8日と9日のセット・タイトル)で用いられた録音を、大元のカセット・マスターより全面的なリマスターの上で再度音盤化。そしてディスク3・4では、本作で初めて登場したオリジナル・カセット・マスターより収録しています。この9日の録音も、名作「FAR FROM GOD」において、"第3のオーディエンス・ソース"を聴けました。しかし「5月9日のドキュメント」に限定した場合、本作こそが最優秀だと断言できるクオリティ。'85年ジャパンツアーでも屈指のライヴと言われる大阪2日目を、それぞれ異なる録音位置から、オンリーワンのサウンドで満喫できます!ディスク1・2の録音は、「NANIWA IN ROCK」で初登場した当時から、マニアの間で「再結成ライヴ音源中においても最高級の音質」と高い評価を受けていました。オープニングそして「Highway Star」から、ずば抜けた見通しと優れた均整で再現される演奏、歓声や空気感を程よく内包した臨場感は、まさに"ベスト・オブ・ベスト"の表現がふさわしいサウンド・クオリティ。やや入力が強く感じられる場面もありますが、音像は破綻しておらず、聴き易さと迫力がギリギリのレベルで拮抗。聴き手にライヴ会場さながらの追体験を味わわせます。この日は前日のような機材トラブルも無く、リッチーのギターも素晴らしい音色で楽しめます。「Blues」ではふくよかで艶やかなトーンが絶品。このリッチーのギターとジョンのオルガンが絡み合う場面は、PURPLEファンに至福のひと時と言えるでしょう。ここから爆発的な勢いで流れ込む「A Gypsy's Kiss」は圧倒的! 同じく新曲の「Perfect Strangers」・「Under The Gun」と続くライヴ展開は、第五期のパワーと旨みを存分に楽しめるでしょう。第二期時代の名曲も「Lazy」そして「Child Of Time」と、彼らのみ成し得る充実のソロとインタープレイが堪らない。ラストも前日は聴けなかった「Woman From Tokyo」と「Black Night」が飛び出し、大盛り上がりの中でクロージング。約120分に渡る大満足のライヴを、一気に聴かせてしまいます!そしてディスク3・4では本作が初登場だったオーディエンス録音を、こちらも約122分間に渡って、オリジナル・カセット・マスターより収録しています。本作も前日のアイテムである「DEEP IMPACT」と同様の方向性で、この新マスターでは観客の声や拍手も控えめで、演奏を広がりと空気感のあるサウンドでじっくり聴き込ませます(本録音は前日の「DEEP IMPACT」と同一テーパーによる収録です)。オープニングの「Highway Star」や「Nobody's Home」から、絶好調なギランのヴォーカルが素晴らしく、この歌声には誰もが圧倒されてしまうでしょう。さらに鬼気迫るリッチーのギターは圧巻の一言。「Nobody's Home」・「Under The Gun」などの壮絶なプレイは、聴いていて言葉も出ないほど。このギランとリッチーが絡み合う「Strange Kind Of Woman」のコール・アンド・レスポンスは最高の聴き応えです。さらにバンド全体が大迫力のパフォーマンスを聴かせる「Lazy」(続くペイスのドラムソロも最高)、第五期全体でも屈指ではないかと思える「Child In Time」は、PURPLEファンなら絶対に聴いて欲しい名テイクです! リッチーのギターが臨場感溢れるステレオ・サウンドで楽しめる「Space Truckin'」、大団円の「Smoke On The Water」まで、まさに駆け抜けるような勢いです!この'85年の大阪2日目に繰り広げられたライヴの熱気と凄みは、DEEP PURPLEの再結成が、第三期ではなく第二期で実現した事の意義を、全ての聴き手に実感させるでしょう。まさに'80年代版の「LIVE IN JAPAN」とも言える名演です。初日ならではのスペシャル感に満ちた「DEEP IMPACT」に対し、本作では単純にライヴの凄さと録音の良さで「何度も聴きたい」とファンに思わせます。やはりDEEP PURPLEファンなら避けては通れない'85年5月9日のドキュメントを、未聴の方は本作で是非お楽しみください!Live at Castle Hall, Osaka, Japan 9th May 1985 PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc 1 1. Opening: Bach 2. Highway Star 3. Nobody's Home 4. Strange Kind Of Woman 5. Blues 6. A Gypsy's Kiss 7. Perfect Strangers 8. Under The Gun 9. Lazy 10. Ian Paice Drums Solo Disc 2 1. Child In Time 2. Knockin' At Your Back Door 3. Difficult To Cure 4. Jon Lord Keyboard Solo 5. Space Truckin' 6. Woman From Tokyo 7. Black Night 8. Smoke On The Water Disc 3 1. Intro. 2. Opening: Bach 3. Highway Star 4. Nobody's Home 5. Strange Kind Of Woman 6. Blues 7. A Gypsy's Kiss 8. Perfect Strangers 9. Under The Gun 10. Lazy 11. Ian Paice Drums Solo Disc 4 1. Child In Time 2. Knockin' At Your Back Door 3. Difficult To Cure 4. Jon Lord Keyboard Solo 5. Space Truckin' 6. Woman From Tokyo 7. Black Night 8. Smoke On The Water Taken from two different recordings of the same show.