今回復刻されたギグは、確かに音は決して褒められたものではありません。しかし楽しめるレベルのオーディエンス録音ではあります。低音に歪みはあるものの、全体の音像はわかり、この超激レアのライブが如何に素晴らしいかは理解していただけると思います。86年8月24日、パリのLe New Morningのジャズ・ライブ。メンバーはプリンス&ザ・レボリューション、それにプリンスのお父さんジョン・L・ネルソンがピアノというとんでもないもの。冒頭が切れていて残念ですが、テンプテーションズのI Can't Get Next To You、ジェームス・ブラウンのAin’t It Funky Nowが入るLove Or $のスペシャル・バージョン、4分弱のAn Honest Manは恐らくこの演奏のバージョンこそがスタジオ録音のひな型なのではないか、それだけしっかりとプレイされています。このような演奏は後にも先にもこれだけです。まだ曲展開やメロディ、バッキングが異なるジャジーな初期バージョン Strange Relationship、そしてその流れからLast Heartとなりエリック・リーズが特徴的なサックスを吹き入れ素晴らしいピアノのフレーズがそれを追い駆けます。ルーズにファンクしているここだけのHeadのバージョン、It's Gonna Be A Beautiful Nightの原型のようなジェームス・ブラウンのSoul Powerのファンク・ジャム、9分に膨れ上がったA Love Bizarreもジャズではなくファンク、そして1分少しの部分収録ですが父ジョンが恐らく中心のエリック・リーズのサックスも絡むJazz Jam、そしてギターを中心としたDo Me Babyの最後に少し歌われる以外はインストなのも衝撃的な演奏です。17 Daysもメインショウでプレイされるものと異なる別のファンキーなフレーズが含まれた7分少しのバージョン、そこからミコ・ウィーヴァ―によるファンク・ギターのSusannah’s Bluesというここでしかプレイしていない曲をプレイしています。とにかくレア演奏の宝庫。そしてボーナスにはおそらく85年の5月前後に作られたParadeのコンフィグレーションを収録。曲はオルタネイト・バージョンも含まれています。Le New Morning, Paris 24th August 1986 Disc 1 1. I Can't Get Next To You 2. Love Or $ (including Ain’t It Funky Now) 3. Red House 4. An Honest Man 5. Strange Relationship 6. Last Heart 7. Head 8. Anotherloverholenyohead 9. Soul Power 10. Controversy 11. A Love Bizarre (including Sex Machine) 12. Jazz Jam (featuring John L. Nelson) Disc 2 1. Do Me, Baby 2. 17 Days 3. Susannah's Pajamas Early Configuration of "Parade" 4. Little Girl Wendy's Parade 5. New Position 6. I Wonder U 7. Under The Cherry Moon 8. Others Here With Us 9. Life Can Be So Nice 10. Sometimes It Snows In April 11. Old Friends 4 Sale 12. All My Dreams