2024年最初にして最大のインパクトを残したビリー・ジョエル16年ぶりの来日公演。一夜限りのフルショウを完全体験できる極上セットが登場です。そんな本作に収められているのは、1つのショウの2つの極上記録。「2024年1月24日:東京ドーム」公演のフル録音をDISC 1-2に、スペクタクル映像をDISC 3に配した3枚組です。この2つの記録は、どちらも速報リリースされ、あまりのハイクオリティに大ヒットしたもの。コンサート本番から時間が経つにつれて出番も少なくなってきたわけですが、これほどの名記録が忘れ去られてしまうのは忍びがたい。そこで更なるアップグレードを図りつつ、通常タイトルとして復刻致しました。それではライヴアルバムと映像、それぞれ個別にご紹介していきましょう。DISC 1-2:アップグレードしたオリジナル録音まず登場するのは、『TOKYO DOME 2024: ONE NIGHT ONLY IN JAPAN』として大好評を博したフル録音。リリース盤と言うと『TOKYO DOME 2024』『同 DEFINITIVE MASTER』『同 ORIGINAL IN EAR MONITOR RECORDING』の3タイトルがありますが、本作はいずれとも異なる別録音です。しかも、ただ単に別モノなわけではない。「これがドーム録音!?」と耳を疑う超クリア・サウンドが話題となりましたが、本作はさらにブラッシュアップさせ、元録音の可能性を最大限に引き出したアップグレード版なのです。会場反響も吸い込んではいるのですが、いわゆる「ドーム鳴り」じゃない。空気感がホール級の透明度を誇っており、メロディに降り注ぎ感はあるものの、1音1音は輪郭までくっきりハッキリ。ヴォーカルも歌詞の一語一語まで鮮明に聞こえるだけでなく、コーラスとも混じり合わず、ときおり交える日本語MCもきっちり分かるのです。もちろん楽器群も鮮明でして、中でもドラムは衝撃的。通常ドーム録音は一打一打の残響が激しく、特に低音は芯が薄く、広がって輪郭がボヤけても当たり前でした。ところが、本作はバスドラの一発もえらくキリッとしている。当然、拍の強弱がベースとシンクロするわけですが、その一発でさえバスドラとベースがキチンと分離して聞こえるのです。しかも本作では帯域分析の上でバランスを精密調整されており、さらに鮮明化。突き上げ感が軽減され、バスドラとのバランスも整っているのです。さらにさらに、そんな中で舞い踊るピアノは決定的。タッチまでしっかり伝わり、和音も連打も濁らない。一粒一粒が鮮やかなまま、白雪のようにキラキラと降り注ぐのです。まったくドーム離れしたクリアさですが、その一方でドーム録音らしさもしっかりとある。それはスペクタクル。ヘッドフォンで耳を澄ますと(聞きづらさを生まない程度にうっすらとした)鳴りがヴォーカルに艶と伸びを与えている。そして、大歓声。1曲1曲に起きる喝采や次曲を察知して吹き上がるどよめきがメチャクチャ広い! 染み入る音楽の喜びも、日本語MCへの笑いも、遙か彼方まで共感が広がっていく。これだけでも大感動モノです。DISC 3:全景スペクタクルが素晴らしい映像篇 続く映像篇も『TOKYO DOME 2024: THE VIDEO』として大ヒットしたもの。ステージ中央を真っ正面に見据えたグラウンド席から撮影されているのですが、素晴らしい見晴らしに胸が熱くなる。素晴らしいのは思い切りよく覚悟を決めたカメラワーク。ズームや見どころの追跡をせず、ひたすらステージ全体を遠景で収め続けている。「なんだ遠景か」と思われるかも知れませんが、昨今のオーディエンス・ショットは遠景の人気が高まっている。ステージに巨大なスクリーンを設置するのが当たり前となり、そこには最新技術を駆使した映像演出がド迫力に映し出され、遠くから見ても鮮明で美しく、マルチカメラ・プロショットと同レベルで飽きずに見つめられる。しかも、スクリーンと現実のステージを同じ視界内に収めることで、会場の巨大スペクタクルも直感的に伝わってくるのです。もちろん、遠景ショットなら何でもスゴいわけではありません。遠景には遠景のポイントがありまして、ポジションもカメラワークも専用のセンスとノウハウがある。まず大事なのは「なるべく正面」かつ「遮蔽物のない視界」。左右に偏れば偏るほどスクリーン映像もナナメに傾いてしまい、せっかくの映像美がよく見えない。遮蔽物は論外です。そして、カメラワークは可能な限り安定することが望ましい。とかく現場になるとミュージシャンを直視したくなるものですし、撮影もしたくなるのが人情。ついつい「スクリーンなんて会場中の誰もが見える」と軽く思ってしまうのです。そして、ムリな直視アングルに挑戦し、結局米粒のようなミュージシャンを追いかけては捉えきれずにダメ映像になってしまう……。そんな失敗をされた方も多いのではないでしょうか。上記したように、スクリーンに適した座席はそれだけでも幸運。恵まれたなら、それ以上の欲を捨ててスクリーンや遠景スペクタクルを安定して捉え続ける事も大切なのです。グダグダと遠景の一般論を並べてしまいましたが、要は本作はそんな「遠景のコツ」をものの見事に体現した見本映像。プロショット的な楽しさとオーディネスらしい現場感、そして異様なデカさの迫力をいっぺんに体感出来る映像傑作なのです。ドーム録音の常識をひっくり返したクリア録音と、巨大スペクタクル映像。どちらも現代オーディエンス記録の素晴らしさを教えてくれる名作セットです。早くもロスに陥った心を癒してくれる3枚組。「2024年1月24日:東京ドーム」公演のオリジナル録音+全景映像のオーディエンス3枚組。どちらも当時ギフト・タイトルとして大ヒットしたもので、どなたでも手軽に手にしていただける通常タイトルとして復刻。特にオリジナル録音(DISC 1-2)は新たに磨き込んでギフト盤よりアップグレードしており、ドームとは思えないクリア・サウンドが衝撃的。映像篇も全景ならではのスペクタクルが圧巻。ロスに陥った心を癒してくれるお腹いっぱいの3枚組です。(リマスター・メモ)低音の突き上げ感を軽減しました。ベースの低音FからB辺りまでの旋律が整理されて聞こえ、バスドラとのバランスも良くなっています。REMASTERED VERSION Tokyo Dome, Tokyo, Japan 24th January 2024 ULTIMATE SOUND(from Original Masters)*UPGRADE!!!★驚異的超高音質 Disc 1 (74:24) 1. Intro 2. My Life 3. Movin' Out (Anthony's Song) 4. The Entertainer 5. Honesty 6. Zanzibar 7. Start Me Up 8. An Innocent Man 9. The Lion Sleeps Tonight 10. The Longest Time 11. Don't Ask Me Why 12. Vienna 13. Keeping the Faith 14. Allentown 15. New York State of Mind 16. The Stranger Disc:2 (67:19) 1. Say Goodbye to Hollywood 2. Sometimes a Fantasy 3. Only the Good Die Young 4. The River of Dreams 5. Nessun dorma (Giacomo Puccini cover) 6. Scenes From an Italian Restaurant 7. Piano Man 8. We Didn't Start the Fire 9. Uptown Girl 10. It's Still Rock and Roll to Me 11. Big Shot 12. You May Be Right DVD 1. Intro 2. My Life 3. Movin’ Out (Anthony’s Song) 4. The Entertainer 5. Honesty 6. Zanzibar 7. Start Me Up 8. An Innocent Man 9. The Lion Sleeps Tonight 10. The Longest Time 11. Don’t Ask Me Why 12. Vienna 13. Keeping The Faith 14. Allentown 15. New York State Of Mind 16. The Stranger 17. Say Goodbye To Hollywood 18. Sometimes A Fantasy 19. Only The Good Die Young 20. The River Of Dreams 21. River Deep Mountain High 22. The River Of Dreams(reprise) 23. Nessun Dorma 24. Scenes From An Italian Restaurant 25. Piano Man 26. We Didn’t Start The Fire 27. Uptown Girl 28. It's Still Rock And Roll To Me 29. Big Shot 30. You May Be Right COLOUR NTSC Approx.139min. Billy Joel - Lead Vocals, Piano, Guitar, Harmonica Dave Rosenthal - Keyboards Mark Rivera - Saxophones, Percussion, Vocals Crystal Taliefero - Percussion, Saxophone, Vocals Tommy Byrnes - Guitars, Vocals Andy Cichon - Bass, Vocals Chuck Burgi - Drums Carl Fischer - Trumpet, Trombone, Saxophone Mike Delguidice - Guitar, Vocals