ムーディー・ブルースの絶頂期たる名盤連発『クラシック7』期の音源は近年マイク・ミラード録音の名盤『L.A. FORUM 1974: MIKE MILLARD MASTER TAPES』を始めとして活動休止前の1974年ライブに集中していた感がありましたが、同盤のミラード録音を発掘してくれたJEMSが完全未発表の1972年ライブ録音を発掘してくれました!当時の彼らは正に人気の絶頂にあり、遂にマディソン・スクエア・ガーデンでのライブを実現。おまけに『クラシック7』期を締めくくる歴史的名盤となった『SEVENTH SOJOURN』がリリースされたばかりという最高のタイミング。正にマニアが発掘を待ち望んだ時期からの初登場音源なのです。その録音はモノラルのビンテージ・オーディエンスながらも実に聞きやすいクオリティ。この時代の新発掘音源ともなれば、仮に荒くれオーディエンス録音だとしても有難いというもの。ところが今回の初登場オーディエンスときたらジャスティン・ヘイワードやレイ・トーマスの歌声が良く通るバランスで捉えられており、何ならプレスCDでいけそうなほど。なおかつ演奏のバランスも素晴らしく、オープニング「The Story in Your Eyes」からヘイワードのリードギターが炸裂。先に挙げた74年音源の発掘に近年は偏りがちでしたので、この勢いあるオープニング自体がマニアには随分と新鮮に感じられるかと。もっとも後にビルボード一位に輝くことになる大ヒット・アルバム『SEVENTH SOJOURN』もこの時点ではリリースされたばかり。その為アルバムからは二曲しか演奏されておらず、後にコンサート終盤の定番となる「I'm Just A Singer (In A Rock And Roll Band)」すら演奏されていない。やはり「Tuesday Afternoon」や「Have You Heard?」組曲といった、それまでの時点におけるクラシックに喝采が集まる微笑ましい臨場感を伝えてくれるのも良好バランスのオーディエンス録音ならでは。そして1972年らしいレイドバックしたアレンジで演奏される「Nights in White Satin」が終わると会場がスタンディングオベイションとなっている様子が浮かぶほどの盛り上がりは感動的。当時の彼らだからこそ可能にしてみせた「難しすぎないプログレ」とでも言うべき独自のサウンドがMSGの観衆を魅了している様子がはっきり伝わってきます。名盤『SEVENTH SOJOURN』をリリースして全米制覇を目前とした時期の歴史的な初MSG公演の模様を捉えた文字通りの良好オーディエンス・アルバム。単に貴重というだけでなく、ピッチは正確で録音クオリティの素晴らしさも大きな魅力。ムーディー・ブルースの黄金期である『クラシック7』時代の中でもマニアが一番聞きたかったであろう72年ライブからJEMSが実現してくれた驚きの初登場音源!Madison Square Garden, New York, NY, USA 23rd October 1972 (Late Show) TRULY AMAZING/PERFECT SOUND Disc:1 (52:08) 1. Tuning 2. The Story in Your Eyes 3. Tortoise and The Hare 4. Tuesday Afternoon 5. Our Guessing Game 6. When You're a Free Man 7. The Land of Make-Believe 8. After You Came 9. One More Time to Live 10. Melancholy Man Disc:2 (48:12) 1. Are You Sitting Comfortably? 2. The Dream 3. Have You Heard? (Part 1) 4. The Voyage 5. Have You Heard? (Part 2) 6. Nights in White Satin 7. Legend of a Mind 8. Question 9. Ride My See-Saw Graeme Edge - drums, percussion, vocals Ray Thomas - vocals, flute, harmonica Mike Pinder - vocals, keyboards, percussion Justin Hayward - vocals, guitar, keyboards John Lodge - vocals, bass, guitar