JEMSによる一連のミラード・マスター発掘の中でもZEPやフロイドと並んで大きな話題を呼んだポール&ウイングスのLAフォーラム最終日。それが単に卓越した音質のオーディエンス録音というだけでなく、1975年から77年というミラード絶頂期にライブが実現したというタイミングも幸運でした。それだけでもクオリティの高い録音は約束されたようなものでしたが、実際この日のミラード録音は彼の絶頂期録音の中でも特に音像が近い。特にジョー・イングリッシュのドラムの音色などは生々しいほど。この日はポール側でもマルチトラック録音が行われていますが、このリアルな音色や1976年6月23日の空気感の再現力といったら、マルチでも敵わないのでは?と思えるほどに生々しい。そんな高音質ゆえ、懐かしのダイナマイト・スタジオ盤『WINGS OVER AMERICA II』を皮切りとして多くのアイテムが生み出されましたが、それらは一様にジェネ落ちからくるヒスノイズの増大やピッチの狂いなどを抱えており、どれも決定版とは呼べないものばかり。そうした過去のアイテムを一掃したという点でも2020年(もう六年前!)のJEMSによるマスター発掘は画期的でした。このマスターを封じ込めた名盤が『L.A. FORUM 1976 FINAL NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』な訳ですが、当然ながら売り切れとなって久しい。それでいてポール&ウイングスのオーディエンス録音史上、最重要音源ともなれば再発は当然のこと。ですが、今回は単に再リリースにとどまらず、ポール・スペシャリストレーベルからのリリースということで音源を見直し。前回のリリースでは欠けていた部分の補填も徹底。それぞれ演奏とは無関係な部分ではありますが、まず「Lady Madonna」と「You Gave Me The Answer」そして「Hi, Hi, Hi」後のカットは古の名盤『WINGS FROM WINGS』LPボックスのステレオ・ソースから補填。これだけではありません。「Beware My Love」や「Band On The Run」の後に生じたカセット替えカットに関しては、昔からネットに漂流していた(笑)モノラル録音のオーディエンスを駆使して補填。前回盤では叶わなかった最長版収録を実現しています。そして「Magneto And Titanium Man」における左チャンネル落ち問題に関しても違和感を改めて緩和する処理を調整し直し、前回盤より聞きやすくさせました。先のような補填はもちろん、ウイングスの頂点であるオーバー・アメリカの最終日を究極の状態で捉えてくれたミラード録音ともなれば、完全な形で聞きたいというもの。何しろウイングスの頂点となったツアーの最終日です。その燃え尽きるかのごとく名演を録音キャリア絶頂期のミラードが録音してくれたのは本当に幸運だとしか言いようがない。仕方のない事ではありますが、公式の方は「複数公演編集」や「バックコーラス録り直し」といった商品としての処理を施してしまっていた。しかしミラードはツアー最終日の演奏やLAフォーラムの熱狂をありのままに、それでいてこれ以上望めないほどの高音質で捉えてくれている。もはやポール・マニアでなくとも一家に一枚レベルで持っていたい歴史的なミラード録音オーディエンス・アルバム。文字通り伝説の一日をカットなしで最後まで安心して楽しめるバージョン!(リマスター・メモ)1976年6月23日有名公演の極上ミラードマスターをリマスター 低域と高域を中心にバランス良く帯域を若干ながら調整 曲間カット部はサブソース(LPのステレオソースまたはモノテープソース)で補填 音源整理(順序は便宜上)Src1・・・LP Wings From Wings:ステレオAud Src2・・・ミラードマスター:ステレオAud、今回メイン Src3・・・名無しのモノAud音源 The Forum, Inglewood, CA, USA 23rd June 1976 TRULY PERFECT SOUND UPGRADE!!! Disc 1 (68:32) 01. Intro. 02. Venus And Mars 03. Rock Show ★アタマのプチノイズ除去 04. Jet 05. Let Me Roll It 06. Spirits Of Ancient Egypt 07. Medicine Jar 08. Maybe I'm Amazed 09. Call Me Back Again 10. Lady Madonna ★演奏後曲間カットはLPで補填 11. The Long And Winding Road 12. Live And Let Die 13. Picasso's Last Words (Drink To Me) 14. Richard Cory 15. Bluebird 16. I've Just Seen A Face 17. Blackbird 18. Yesterday Disc 2 (66:42) 01. MC 02. You Gave Me The Answer ★演奏後曲間カットはLPで補填 03. Magneto And Titanium Man ★モノ化ポイントが唐突なのを調整し、聞きやすく緩和。 04. Go Now 05. My Love 06. Listen To What The Man Said 07. Let 'Em In 08. Time To Hide 09. Silly Love Songs 10. Beware My Love ★演奏後曲間カットはモノAudソースで補填 11. Brass Introductions 12. Letting Go 13. Band On The Run ★演奏後の曲間カットはモノ音源で補填 14. Hi, Hi, Hi ★演奏後の曲間カットはLPで補填 *さらに補填のLPソース中にもクロスフォード処理あり 15. Soily





























