ビートルズのハンブルグ時代の熱気を捉えた名音源、スタークラブの決定版『LIVE AT THE STAR CLUB (THE EXECUTIVE VERSION)』はとうの昔に売り切れてしまっただけでなく、元のファイルであるLord Reith作の『MAGNETOPHON BAND』が今や10年近く前に作られたものであった。それは何よりもデミックス初期段階の技術を用いた仕上がりでもある。その点はLord Reith自身がよくわかっており、あの頃よりも技術がはるかに進歩した現在のデミックスを用いて新たなスタークラブを作るのは以前からの命題だった模様。そんな彼が試行錯誤の果てに昨年末に公開してくれた新たなファイルが『SEVENTEEN (Festliche Edition)』。2017年の『MAGNETOPHON BAND』の頃はまだステレオ感やクリアーさを演出する程度が限界でしたが、今やデミックスと言えば何と言っても音の輪郭をはっきりさせてくれるツールとして活用されているのが当たり前。公式のライブ収録とは全く違った環境で録音されたスタークラブこそ、この技術を活用するに最適なビートルズのライブ音源であることは間違いありません。そこでLord Reithは過去のスタークラブのトライと違い、多くの曲で散見された歌声の遠さをクローズアップさせることを徹底し、その成果が見事に現れています。スタークラブ音源の中でも二回の演奏が残された「I Saw Here Standing There」は特にポールの歌声が奥まったバランスで聞こえる印象が強かったのですが、ここでは輪郭がはっきりして一気に聞きやすく生まれ変わりました。彼が今回のファイルに同曲の原題である『SEVENTEEN』と名付けたのも、この曲の成果を強調したくて名付けたのではないでしょうか。他にもスタークラブと言えば「Red Hot」、「Where Have You Been All My Life?」そして「Little Queenie」辺りで演奏や歌が奥まった音像で聞こえていましたが、それらが総じてくっきりはっきり聞きやすくなっているのだから流石のLord Reith。これは前回盤『LIVE AT THE STAR CLUB (THE EXECUTIVE VERSION)』と聞き比べるとその差が歴然としている。また一枚目と比べて音質の落ちるパートが少なくない二枚目に関してもヒスノイズが減少。前回盤と聞き比べると明らかですが、あのヒスノイズはナチュラルというよりも単に耳障りでしかなかったので、これも聞きやすさが明らかな成果となって現れています。一方で二枚目の冒頭トラック「Road Runner (soundcheck)」でノイズが入るのは以前からの現象で、ここもヒスノイズが減った分マシになってくれています。ただでさえ『LIVE AT THE STAR CLUB (THE EXECUTIVE VERSION)』の再リリースが渇望されていたスタークラブではありますが、今回の仕上がりは見事としか言いようがない。実質的に「1962年のオーディエンス録音」であるスタークラブのジレンマであった歌声や演奏の距離感が緩和され、なおかつ決して不自然ではない絶妙な状態で聞けるようになった。もはやLPの時代からは隔世の感を覚えずにはいられません。ビートルズ最後のハンブルグ巡業の模様をこれだけまとまった形で捉えてくれた音源ということから、マニアにありがたがられてきたスタークラブが刷新されました。カバー曲を自由気ままに演奏し、それでいて荒々しさを残したビートルズのステージの記録の新たな決定版と呼ぶに相応しい!Live at the Star Club, Hamburg, Germany 18th-31st December 1962 UPGRADE!!! Disc 1(74:44) *Set One 01. Be-Bob-A-Lula (Fred Fascher on vocals) 02. I Saw Here Standing There 03. Hallelujah I Love Her So (Horst Fascher on vocals) 04. Red Hot *Set Two 05. Shelia 06. Kansas City/Hey Hey Hey Hey 07. Shimmy Like Kate 08. Reminiscing 09. Red Sails In The Sunset 10. Sweet Little Sixteen 11. Roll Over Beethoven 12. A Taste Of Honey *Set Three 13. Nothin' Shakin' (But The Leaves On The Trees) 14. I Saw Her Standing There 15. To Know Her Is To Love Her 16. Everybody's Trying To Be My Baby 17. Till There Was You 18. Where Have You Been All My Life? 19. Lend Me Your Comb 20. Your Feet's Too Big 21. I'm Talking About You 22. A Taste Of Honey *Set Four 23. Matchbox 24. Little Queenie 25. Roll Over Beethoven Disc 2(53:26) *Unknown Sections 01. Road Runner (soundcheck) 02. The Hippy Hippy Shake 03. A Taste Of Honey (with Tony Sheridan) 04. I Remember You 05. Ask Me Why 06. Besame Mucho 07. Mr. Moonlight 08. Falling In Love Again 09. I'm Gonna Sit Right Down And Cry (Over You) 10. Long Tall Sally 11. I'm Talking About You 12. Twist And Shout Other Artists *Carol Elvyn And The Star Club Combo 13. Big River *Kingsize Taylor And The Dominoes 14. Money (That's What I Want) 15. Sparking Brown Eyes 16. Lovesick Blues 17. First Taste Of Love 18. Dizzy Miss Lizzy 19. Do You Believe 20. Ooh Pooh Pah Doo 21. Twist And Shout *Cliff Bennett & The Rebel Rousers 22. Hully Gully *Johnny & The Hurricanes 23. Red River Rock





























