遂に最後の日本公演も発表となったフェアウェル・ツアー“END OF THE ROAD WORLD TOUR”。来る最後の勇姿を垣間見せてくれる最新・極上映像が登場です。そんな本作に収められているのは2公演。「2019年6月11日サンクトペテルブルク公演」と「同6月13日モスクワ公演」の極上オーディエンス・ショットをディスク1枚ずつに配した2枚組です。日本公演が発表になったのはつい先日のことですが、まずはその最新スケジュールの中でショウのポジションを確かめてみましょう。 ・1月31日-4月13日:北米#1(44公演)・5月3日:メキシコ公演・5月27日-7月16日:欧州(26公演)←★ココ★・8月6日-9月20日:北米#2(26公演)・11月16日-12月3日:オセアニア(9公演)・12月8日-19日:日本(5公演) これが現在までに公表されている“END OF THE ROAD WORLD TOUR”の全景。現在の彼らはヨーロッパをサーキット中。本作に記録されているのは、その「欧州」レッグ9公演・10公演にあたるコンサート。ロシアでのショウは2年ぶり3度目であり、この2公演ですべて。本作は、その一部始終を完全収録しているわけです。そして、そのクオリティこそが驚愕。両公演とも同じ撮影者によるオーディエンス・ショットなのですが、再生した瞬間からド肝を抜かれる。両公演ともステージ左側(ジーン・シモンズ側)のスタンド席から撮影されているらしく、遮蔽物がまったくない広々とした視界が凄い。1階アリーナ客の頭上を真っ直ぐに突き抜け、ステージだけが視界を占領する。そして、「超」をズラズラと並べまくりたい美麗画質。思いっきり引くと超豪華なセットが一望できるので、それなりに距離があるハズなのですが、そこからグイグイとズームで迫っていき、ポールやジーンの顔面が画面いっぱいになるほど激しくアップ。それだけ果敢なズームだと言うのに、画質がまったく落ちない。いや、物理的には落ちてないハズがないのですが、そうは見えない。ギターやベースの弦まで克明でメイクに隠されたシワやチラッと見える歯並びまで超美麗で、まるでカメラピットから接写しているプロショットのように美しいのです。その美しさを際立たせているのは、見事すぎるカメラワーク。「見どころを押さえきっている」で済ませてしまうのはカンタンですが、とてもそれだけでは魅力が伝え切れていない。スペクタクルな遠景もプロショット級のアップも極めて滑らかで自在。どうも三脚は使っていないようなのですが、それにしてはあまりにも安定していて、スクロールもズームも気品まで漂わせるほど滑らかに動く。ポール、ジーン、巨大スクリーン……と見どころが変わっても決して急いで変わるような忙しさがなく、それでいて遅れもしない。まるで事前に見どころを把握した上で計画的に動かしているような緻密なカメラワークなのです。そして、超一級の映像美に負けないサウンドも圧倒的。遮蔽物ゼロだからこそのクリア・サウンドが耳元に飛びこみ、超ズームの映像にも相応しいダイレクト感。真っ直ぐに伸びてくる高音も美しければ、重低音も会場の床を振るわせるのが分かるほど鮮明なヴァイヴが気持ちいい。超豪華クオリティで描かれるショウも超豪華。何しろ、“END OF THE ROAD WORLD TOUR”は今度こそ最後と宣言されているツアー。そのセットはオールキャリアの超濃縮グレイテスト・ヒッツ。ここで、その内容を整理してみましょう。 【70年代ナンバー】・KISS(4曲):Deuce、100,000 Years、Cold Gin、Black Diamond・HOTTER THAN HELL(1曲):Let Me Go, Rock'n'Roll・DRESSED TO KILL(1曲):Rock and Roll All Night・DESTROYER(5曲):Detroit Rock City、Shout It Out Loud、God Of Thunder、I Love It Loud、Beth ・ROCK AND ROLL OVER(1曲):Calling Dr. Love・LOVE GUN(1曲):Love Gun・DYNASTY(1曲):I Was Made For Lovin' You 【ノーメイク時代】・CREATURES OF THE NIGHT(1曲):War Machine・LICK IT UP(1曲):Lick It Up・ANIMALIZE(1曲):Heaven's On Fire・CRAZY NIGHTS(1曲):Crazy Crazy Nights【再メイク時代】・PSYCHO CIRCUS(1曲):Psycho Circus・SONIC BOOM(1曲):Say Yeah! …と、このようになっています。当店では、ツアー初日の傑作映像『VANCOUVER 2019(Shades 1018)』もご紹介しましたが、そこからツアーが進んだ事で微調整。「Do You Love Me」「Hide Your Heart」が落ちた代わりに「Calling Dr. Love」「Crazy Crazy Nights」がセットインしました。この変更でベスト度はさらに上昇。特に「Calling Dr. Love」が復活したおかげで70年代の全アルバムからセレクトされ、完全無欠のオールタイム・ベストが完成している。常にヒット曲を大事にしているバンドではあるものの、本作はまさに究極的に磨き込まれたベスト選曲。まさに最後の姿に相応しく、まるで後世に向かって“これがKISSだ!”と宣言するような最終回答のショウなのです。最後の勇姿を届けてくれるKISS。その姿を一足先に特等席で楽しめる超・極上映像です。デジタル大全盛の現代でも類を見ない超クオリティと、KISS自身が編み出した究極のグレイテストヒッツ・ショウ。彼らにとって……いえ、ロック史でも究極的な超絶級オーディエンス・ショットです。彼らの再訪待つまでにこれ以上ない一大傑作。 Ledovy Dvorets, Saint-Petersburg, Russia 11th June 2019 AMAZING SHOT!!!! VTB Arena, Moscow, Russia 13th June 2019 AMAZING SHOT!!!! Disc 1(132:18) Live at Ledovy Dvorets, Saint-Petersburg, Russia 11th June 2019 1. Intro 2. Detroit Rock City 3. Shout It Out Loud 4. Deuce 5. Say Yeah 6. I Love It Loud 7. Heaven's on Fire 8. War Machine 9. Lick It Up 10. Calling Dr. Love 11. 100,000 Years 12. Cold Gin 13. God of Thunder 14. Psycho Circus 15. Let Me Go, Rock 'N' Roll 16. Love Gun 17. I Was Made for Lovin' You 18. Black Diamond 19. Beth 20. Crazy Crazy Nights 21. Rock And Roll All Nite Disc 2(134:16) Live at VTB Arena, Moscow, Russia 13th June 2019 1. Intro 2. Detroit Rock City 3. Shout It Out Loud 4. Deuce 5. Say Yeah 6. I Love It Loud 7. Heaven's on Fire 8. War Machine 9. Lick It Up 10. Calling Dr. Love 11. 100,000 Years 12. Cold Gin 13. God of Thunder 14. Psycho Circus 15. Let Me Go, Rock 'N' Roll 16. Love Gun 17. I Was Made for Lovin' You 18. Black Diamond 19. Beth 20. Crazy Crazy Nights 21. Rock and Roll All Nite Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Tommy Thayer - Guitar, Vocal Eric Singer - Drums, Vocal COLOUR NTSC Approx.266min.(TOTAL)