『HASTEN DOWN THE WIND』を発表し、一大全盛に向けて駆け抜けていた1976年のリンダ・ロンシュタット。その極上プロショットの至宝マスターがリリース決定です。“HASTEN DOWN THE WIND TOUR”と言えば、“ROCKPALAST”の超絶プロショット『WHEN WILL I BE LOVED: OFFENBACH 1976』が王座に君臨しておりますが、本作はあの超傑作と双璧を成す大傑作。ショウも非常に近く、オッフェンバッハ公演の3日前となる「1976年11月13日ロンドン公演」の極上マルチカメラ・プロショットです。本作最大のポイントは、そのクオリティ。何しろ、本作は名門BBCから流出したもの。編集作業のためのタイムカウンターも生々しい業務用マスターなのです。業務用の流出でも劣化の進んだマスターなこともありますが、本作は違う。ダビング痕もほとんどない映像美は細部まで鮮やかで発色もビビッド。まるでモニターを窓にして43年前の空間をのぞき見ているような美しさなのです。そして、音声。これも極上サウンドボードで30歳になったばかりのリンダの歌声がマイクから脳へ直接流し込まれ、ワディ・ワクテル、アンドリュー・ゴールド、ケニー・エドワーズといった1970年代のアサイラム系のアンサンブルとも完全シンクロできる。もしカウンターがなければ、そのまま公式アーカイヴできてしまうような超極上映像なのです。そのクオリティで描かれるショウは、まさに「もう1つのROCKPALAST」ともいうべき素晴らしさ。70年代らしいゆったりとした衣装のリンダは肩を大きく露出したオッフェンバッハ公演ほどキュートではありませんが、その分フェロモン系を発散する大人のアイドル・スターなムードで、その歌声は可憐さを残しつつも実に力強い。ROCKPALASTとは違って終盤が未収録でショウの約2/3ほどなのですが、それでも『HEART LIKE A WHEEL』『HASTEN DOWN THE WIND』を軸とした黄金の70年代レパートリーが濃縮。カーラ・ボノフの「Lose Again」、エリック・カズの「Love Has No Pride」、ライ・クーダーの「The Tattier」、ニール・ヤングの「Love Is A Rose」など、カバー曲も美しく染め変える全盛リンダの歌声が美貌と合わせてたっぷりと楽しめるのです。繰り返しになりますが、本作は「ショウの約2/3」という長さ。そのために1976年の頂点は間違いなく『WHEN WILL I BE LOVED: OFFENBACH 1976』になるわけですが、映像美もサウンドも、そして何よりリンダの歌声はあの超傑作にまったく劣らない。まず何より『WHEN WILL I BE LOVED』をご体験いただきたいところではありますが、本作も貴重極まる1976年の秘宝には違いない。まさに2大頂点と呼ぶべき文化遺産級のBBC秘蔵のマルチカメラ・プロショット。 Live at the New Victoria Theatre, London, UK 13th November 1976 PRO-SHOT(from Original Masters) 1. Introduction 2. Lose Again 3. That'll Be the Day 4. Love Has No Pride 5. Silver Threads and Golden Needles 6. Willin' 7. It Doesn't Matter Anymore 8. When Will I Be Loved 9. Crazy 10. The Tattler 11. Lo Siento Mi Vida 12. Member Introduction 13. Love Is A Rose 14. Hasten Down the Wind 15. Tracks of My Tears PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.48min.