ノーメイク時代のライヴ・イン・ジャパンを代表する大定番プロショット。本作に収められているのは「1988年4月22日:日本武道館」公演。彼らは12回のジャパンツアーを行ってきましたが、ノーメイクKISSでの来日は1988年と1995年の2回のみ。この時は10年ぶりの来日でもありました。まずは、当時の日程から始めましょう。・4月16日:名古屋市公会堂・4月18日:大阪城ホール ・4月20日:横浜文化体育館・4月21日:日本武道館 「CRAZY BANG BUDOKAN」・4月22日:日本武道館 【本作】・4月24日:国立代々木競技場 以上、全6公演でした。本作は、そんな“CRAZY NIGHTS JAPAN TOUR 1988”を代表する映像。某公共放送によるテレビ放送で「Fits Like A Glove」では「このコンサートはBモード・ステレオで放送しています」というテロップも懐かしい。そして、そのクオリティはまさに完璧。大定番だけにさまざまなジェネの映像がありましたが、本作はマスター鮮度も素晴らしくノイズらしいノイズも皆無。艶やかなディテールと発色は、ほとんどレーザーディスクかのようです。もちろん、徹底的にオフィシャル仕事なサウンド・ミックスも完璧。まさに当時そのものが蘇る極上品なのです。そんなクオリティで描かれる大定番映像は、ノーメイクKISSの魅力がギュウ詰め。セットは黄金の70年代ヒットと80年代が半々の9曲ずつで、まさに“コレぞ!”な超名曲ばかりがズラリ。そこに当時ならではの「Bang Bang You」「No No No」「Reason To Live」がアクセントとなる構成。そして、そんな超豪華ヒットパレードを演奏する彼らの姿こそが“1988年”。メイクを落として煌びやかなLAメタル調で復活したわけですが、シーンは少しずつストリート感覚に傾倒。時代の変化に敏感な彼らもそれに対応しており、華やかながらも“ワイルド&タフ”なイメージを全面に押し出しているのです。肉体美を誇示するポール・スタンレーの赤タンクトップも素敵ですが、特に似合うのはジーン・シモンズ。全身黒のレザーに身を包み、斧ベースを担ぐ姿のカッコイイこと……。演奏面も、もちろん鉄壁。「Fits Like A Glove」の前にポールがLED ZEPPELINの「Heartbreaker」のリフで遊ぶなど、キッチリ計算され尽くされたメイク時代よりも余裕が感じられるものの、それでも普通のバンドでは到達できないプロフェッショナルぶり。70年代のレパートリーでもテンポアップしてシャープですし、そこにブルース・キューリックのフラッシーなギターワークが乗る。これぞ、ノーメイク時代!なカッコ良さが全編にわたって炸裂するのです。シャープでヘヴィメタリックだったノーメイクKISS。重苦しい衣装からも開放され、若々しく躍動するステージがタップリ詰まった1枚です。その魅力を日本で炸裂させた記念碑映像の決定版。この時代だからこそ輝いてた、彼らの素顔。 Live at Budokan, Tokyo, Japan 22nd April 1988 PRO-SHOT (90:01) 1. Love Gun 2. Cold Gin 3. Bang Bang You 4. Calling Dr. Love 5. Fits Like A Glove 6. Crazy Crazy Nights 7. Bruce Kulick Solo 8. No No No 9. Reason To Live 10. Heavens On Fire 11. Eric Carr Solo 12. War Machine 13. Gene Simmons Solo 14. I Love It Loud 15. Lick It Up 16. Black Diamond 17. I Was Made For Lovin' You 18. Shout It Out Loud 19. Strutter 20. Rock And Roll All Nite 21. Detroit Rock City Paul Stanley - Vocal & Guitar Gene Simmons - Vocal & Bass Bruce Kulick - Guitar Eric Carr - Drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.90min.