あの『DESTROYER』を生んだ伝説の夜「1977年4月27日リッチフィールド公演」。その現場を目撃できる映像作品がリリース決定です。この映像は2020年12月になって突如公開され、今この瞬間も世界中のマニアの話題を集めているもの。新発掘されたオーディエンス撮影の8ミリ・フィルムにサウンドボード音声をシンクロさせた映像作品なのです。何が話題かと言えば、まず映像の存在自体が驚きなのですが、同時にクオリティも素晴らしい。ダビングが容易なビデオと違ってマスター・クオリティが見目麗しく、発色も当時のそのもの。何よりもフィルムの破損がほとんど感じられず(もしかしたら猛烈な修復作業が施されているのかも知れませんが、まったく違和感がありません)、43年前のフィルムとは思えない映像美。現在では様々な70年代バンド/アーティストの8ミリが発掘されておりますが、ここまで鮮やかなものは非常に希です。そんな素材の保存状態に加え、それを組み上げた編集が驚異的。8ミリ作品に触れたことのあるコレクター諸兄ならご存じと思いますが、70年代の8ミリフィルムは撮影時間が短い。1カットが数秒のことも珍しくなく、長くても十数秒が良いところで、ショウの各所から見どころがやって来るのを待ち、狙ってフィルムを回すのが常道なのです。本作もその例に漏れず、細切れのシーンが飛び飛びに繋がり、全体でも約13分間です。そんな短さをカバーしてありあまるのが、音声。ご存じが『DESTROYER』サウンドボードをシンクロさせており、足りないパートはオーディエンス録音で補完。例えば、「The Song Remains The Same」の冒頭は翌日“4月28日”のオーディエンス録音でパッチされている……と、冷静に文字で説明するとシンプルなようですが、これは本当に凄い事。何しろ、映像は数秒単位。中には遠景ショットもあるので、どの曲なのか判別するだけでも膨大な知識が必要であり、なおかつ音声をシンクロさせるとなると演奏の機微まで正確に理解していないと不可能。この映像は、そのシンクロ度は強烈。遠景で小さく動くアコギのカッティングまでタイミングがピッタリと合っており、恐ろしいまでの解析力と執念で編集されているのがよく分かるのです。そんな奇跡の素材とマニアの執念によって生まれたのは、『DESTROYER』の映像版。耳と心に馴染んでこびりついたあのサウンドボードに“光景”が付き、目の前に4人がいて動いている……この醍醐味。圧倒的な歴史のスペクタクルに息が詰まりそうです。繰り返しになりますが、本作は細切れ映像を繋いだ13分間の映像作です。しかし、その中身は紛れもなく『DESTROYER』の“向こう側”なのです。マニアなら誰もが憧れる現場に居合わせられる奇跡の1枚。 Live at Richfield Coliseum, Richfield, OH, USA 27th April 1977 *Synched with SBD (13:10) 1. The Song Remains The Same 2. Sick Again Nobody's Fault But Mine 未収録 In My Time Of Dying 未収録 3. Since I've Been Loving You 4. No Quarter 2:46-3:05 AUD 5. Ten Years Gone 6. The Battle Of Evermore 7. Going To California 8. Black Country Woman 9. Bron-Y-Aur Stomp White Summer 未収録 Black Mountain Side 未収録 Kashmir 未収録 10. Moby Dick 11. Guitar Solo 12. Achilles Last Stand 13. Stairway To Heaven Rock And Roll 未収録 Trampled Underfoot 未収録 COLOUR NTSC Approx.13min.