7年ぶりの『MINOR EARTH MAJOR SKY』が全欧を席巻していた2001年のa-ha。そのステージを目撃できる極上映像がリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「2001年6月2日ニュルブルク公演」。ドイツ最大の有名フェス“ROCK AM RING”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。ミレニアムの復活期と言えば、オフィシャル映像作『LIVE AT VALLHALL: HOMECOMING』も残されていますが、もちろん本作は別公演。まずは、当時の活動概要から振り返ってみましょう。2000年・2月25日:Spellemannsprisen出演・3月25日+4月7日:ドイツ#1(2公演)《4月14日『MINOR EARTH MAJOR SKY』発売》 ・5月6日ー23日:英国/オーストリア(4公演)・11月8日ー18日:日本(7公演)・11月24日ー12月1日:ドイツ#2(7公演)2001年・3月18日ー25日:東欧/北欧(5公演) ←※公式HOMECOMING・5月19日ー7月7日:欧州(6公演) ←★ココ★・8月10日:Smukfest Skanderborg出演 ・12月11日:ノーベル平和賞記念コンサート これが2000年/2001年のa-ha。ツアーと呼ぶには細切れな日程が多いのですが、その中でも人気の中心地であり、群を抜く最多公演が行われたのがドイツ。2つの独ツアーも行われましたが、本作の“ROCK AM RING”公演は、それとは異なる夏フェスツアー「欧州」レッグの2公演目。私たち日本人にとっては12年ぶりの来日公演が思い出深いわけですが、あれから8ヶ月後のステージでした。そんなショウはドイツ最大のフェスだけあって名物番組“ROCKPALAST”でもテレビ放送。本作は、その極上マスターからDVD化されたものです。時代柄アナログ放送らしい甘さもあり、現代基準では「完全オフィシャル級!」とも言いづらいのですが、当時基準では全力で言える映像美。特にマスター鮮度が素晴らしく、ダビング痕もなければ経年劣化もまるで見当たらない。白線ノイズもなく艶やかな発色と安定感は、まるで当時の放送電波をそっくり今受信しているかのようなのです。その映像美で描かれるのは「もう1つのHOMECOMING」とも言えるフルショウ。まずは、セットリストからチェックしてみましょう。クラシックス(9曲)・HUNTING HIGH AND LOW:The Sun Always Shines On T.V./Hunting High And Low/Take On Me・SCOUNDREL DAYS:I've Been Losing You/Manhattan Skyline/Cry Wolf ・その他:The Living Daylights/Stay on These Roads/Crying In The Rain MINOR EARTH MAJOR SKY(7曲)・Minor Earth Major Sky/The Sun Never Shone That Day/I Wish I Cared/Mary Ellen Makes The Moment Count/You'll Never Get Over Me/Velvet/Summer Moved On ……と、このようになっています。フェス出演だけに『HOMECOMING』から更に絞り込んだような名曲線になっています。そのセレクト以上に独特なのが、パフォーマンスそのもの。何よりも厚着(笑)。公式『HOMECOMING』は寒さの厳しい3月の北欧だったわけですが、屋内会場なために3人ともシャツ1枚。モートン・ハルケットも胸を大きくはだけて熱唱していました。それに対して、“ROCK AM RING”は風も吹きすさぶ野外。スキーウェアかと思うような出で立ちで、心持ち歌声も凍えているかのように聞こえます 。その一方で素晴らしいのが野外だからこそのスペクタクル。フェスだからこその巨大セットと大観衆の迫力が素晴らしく、名曲群を迫力の映像で彩ってくれるのです。名曲の宝庫を極上クオリティで味わえるプロショットであり、「野外版のHOMECOMING」であり、素晴らしかった日本公演を思い出させてもくれる。いかなる観点で観ても傑作な映像作品です。ファンでなくても楽しめ、ファンであればこそ不可避な1枚。 Nurburgring, Nurburg, Germany 2nd June 2001 PRO-SHOT 1. Intro 2. Minor Earth Major Sky 3. The Sun Never Shone That Day 4. I've Been Losing You 5. Manhattan Skyline 6. I Wish I Cared 7. Cry Wolf 8. Mary Ellen Makes The Moment Count 9. Stay On These Roads 10. You'll Never Get Over Me 11. Velvet 12. The Sun Always Shines On T.V. 13. The Living Daylights 14. Hunting High And Low 15. Summer Moved On 16. Crying In The Rain 17. Take On Me Morten Harket - lead vocals, guitars Magne Furuholmen - keyboards, backing vocals Pal Waaktaar-Savoy - guitars, backing vocals Anneli Drecker - vocals Sven Lindvall - bass Per Lindvall - drums Christer Karlsson - keyboards PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.92min.