一大全盛期に日本の歴史的フェスに出演した1985年のFOREIGNER。そのオフィシャル映像の最高峰クオリティ版がリリース決定です。その歴史的フェスが行われたのは「1985年8月10日-11日お台場運動広場」。そう、“SUPER ROCK '85”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。このフェスは、前年の“SUPER ROCK '84”の成功を受けて開催され、EARTHSHAKER→STING→FOREIGNER→DIO→ROUGH CUTT→MAMAS BOYS(出演順)が参加。なんとも奇妙な出演順ですが、実はこのフェスは夕方18:30から始まる12時間のオールナイト・イベント。真夜中付近にトリ・クラスのバンドが集まるという構成だったのです。現場では雨が振ったり止んだりを繰り返し、相当ぬかるんだ過酷なイベントとしても語り継がれています。また、FOREIGNERは1978年の初来日から現在までに7回の来日を果たしておりますが、この時はまさに大全盛期。その極めつけ感をご理解いただくためにも、ここで彼らの来日史を振り返ってみましょう。 ・1978年(4公演)『FOREIGNER』時代・1980年( 7公演)『HEAD GAMES』時代・1985年(1公演)『AGENT PROVOCATEUR』時代 ←★本作★・1988年(6公演)『INSIDE INFORMATION』時代・1993年(4公演)『THE VERY BEST ... AND BEYOND』時代 ・1995年(1公演)『MR. MOONLIGHT』時代・2007年(2公演)ケリー・ハンセン加入後 これがFOREIGNERの来日全史。本作は『AGENT PROVOCATEUR』時代の来日だったわけですが、各地を回るツアーではなく1回限りの特別公演でもありました。この伝説フェスは公式にも撮影され、5バンドのダイジェスト編、DIO編、FOREIGNER編が映像ソフトとしてリリース。残念ながらどの作品もいまだ正式にDVD化されていないわけですが、本作はそんなオフィシャル映像のFOREIGNER編なのです。そして、特筆すべきはそのクオリティ。当店では、さまざまな廃盤アナログ映像を史上最高峰クオリティで復刻してきましたが、本作もそのひとつ。国内のコア・コレクターが大切に秘蔵していたミント・クオリティ盤をお預かりし、海外のアナログ専門メーカーによってデジタル化。今やまともな民生機プレイヤーを探すのも難しい時代ですが、プロ仕様のハイエンド環境でレーザーディスクが持っていた最大限の情報量をDVDに移し替えているのです。こうした手法は“いつも”の復刻シリーズと同じですが、本作の映像美は“いつも”とは違う。激しくビビッドで鮮やかな画面は、シリーズの中でもトップクラス。ルー・グラムの巻いた髪の1本1本、流れる汗の一滴までもが輝き、闇夜は限りなく深い漆黒。確実にアナログ撮影であるはずなのに、デジタル全盛の現代基準でも十二分にオフィシャル・リリース可能な超絶美なのです。もちろん、音声も完全無欠のオフィシャル・サウンド。古くから無数のCDを生み出してきたわけですが、「ミント・クオリティLD+プロ仕様」で引き出されたサウンドは、紛れもないベスト・クオリティなのです。そんな史上最高峰クオリティで描かれるのは、全盛時代の名曲をギュウ詰めにした「目で観るベスト盤。ここではセットを整理して濃厚ぶりも実感してみましょう。・栄光の旅立ち:Long, Long Way from Home・ダブル・ヴィジョン:Hot Blooded・ヘッド・ゲームス:Head Games/Dirty White Boy ・4:Waiting For A Girl Like You/Luanne/Urgent/Jukebox Hero・プロヴォカトゥール(煽動):That Was Yesterday/I Want To Know What Love Is/Reaction To Action ……と、このようになっています。デビュー作『FOREIGNER』から当時の新作『AGENT PROVOCATEUR』までの全作から大代表曲ばかりをチョイスされ、演奏される11曲すべてがシングル・ヒット。しかも、その大半がベスト20という超豪華ぶり。そのバランスは明らかに4人編成になってからの大名盤『4』以降に比重が置かれ、4人のタイトなアンサンブルが最大限に輝くのです。中でも素晴らしいのは、やはりルー・グラム。滴る汗を拭こうともせず、艶やかな魔法の声を振り絞る。その声の美しさは当然のこととして、歌の化身となってロックする全力ぶりは、映像ならでは凄味。もちろん、美しきバラードもスタジオ・アルバムより遙かに熱い。よく「ソウルフルなヴォーカル」と言われた人ですが、むしろ「魂の声」と日本語で呼びたい熱唱です。ポップな大ヒットを連発し、“産業ロック”の代表とさえ目されていたFOREIGNER。しかし、そのパフォーマンスはどこまでも熱く、その歌声は魂に響くライヴでした。彼らの一大全盛期を極上に描ききったオフィシャル映像。その史上最高峰版です。これだけのライヴ映像が歴史の闇に隠れたままなのは人類の損失です。 Live at Odaiba, Tokyo, Japan 10th~11th August 1985 PRO-SHOT (55:29) 1. Long, Long Way From Home 2. Head Games 3. Waiting for a Girl Like You 4. Luanne 5. That Was Yesterday 6. I Want to Know What Love Is 7. Reaction to Action 8. Urgent 9. Dirty White Boy 10. Hot Blooded 11. Juke Box Hero PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.56min.