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Oasis オアシス/PA,USA 9.2.1996

1996年9月2日のフィラデルフィアで実は客席から撮影されたオーディエンスショットの映像も存在しています。アリーナのバルコニーから撮影されたもので、クローズアップはそれほどでもありませんが、終始安定したアングルでキレッキレのリアムを中心としたステージ上の様子をしっかり捉えてくれている優良映像。それだけにVHS時代からマニアの間では知られた映像だったのですが、ここに収録されているのは現在の技術で映像をリマスターし、なおかつ今回の「PHILADELPHIA 1996」の音源をシンクロさせてたバージョン。特に映像の方はリマスターの効果が絶大で、VHS特有の経年による劣化などを気にせずに安定した画質で最後まで楽しめます。音源だけで聞いてもこの日のハイテンションぶりは際立っていましたが、この映像と共に見ると、なるほどリアムを中心して何故あれほどまでにバンドがキレッキレなテンションであったのかというのがよーく分かります。リアムはオープニングの「Acquiese」の段階で既にエンジン全開で、お得意の「タンバリン叩き投げ」が炸裂。その後もボルテージは上がる一方なのですが、その燃料となったのはやはりアルコール。彼のステージ・モニターの前に一杯置かれているだけでなく、アラン・ホワイトのドラム台のところにまでリアムのビールが置かれている。彼は交互にそれを飲んでおり、それがハイテンションの素となっていたのですね。ところが映像で見るとノエルも負けじとテンション高めであったことがこれまたよく分かる。「Moring Glory」の前ではアメリカのコンサートらしくステージからダイブを目指して近寄ってくるオーディエンスがいたようですが、ノエルはそれを絶叫して止めさせていたという。かと思えば「Cigarettes & Alcohol」のイントロでは笑いながら叫んで観客を煽っている様子もしっかり捉えられていて、CDのところでも触れたように、この曲では途中でリアムが歌うのを止めたところで彼が代わりに歌っているのですが、特に不機嫌になった様子もない。極めつけはあぐらをかいてビールを飲んでいたリアムがエンディングでグイグイとハンマリングを決めるノエルに向かって「兄ちゃん、今日は弾きまくりだな」的な仕草を見せると、彼がリアムにスライディングしながら近づいて弾き続け、それに対して「たまんねー」とばかりリアムがのけぞってみせるという何とも微笑ましい場面。そしてフィナーレ「I Am The Walrus」ではノエルがミスを犯して演奏がやり直しとなる訳ですが、リアムはその原因を兄の裏声バックコーラスのせいだ…とからかいながら歌ってみせます。最後は客席に降りて延々とサービスタイム。それも終わりに近づいた頃、ノエルはリアムのマイクスタンドをギターに当ててスライドギターを弾くというこの日らしい悪ノリでエンディング。これほどまで楽しそうに演奏していた兄弟が一週間後には喧嘩してツアーが強制終了となってしまうとは、にわか信じがたいものがあります。言うなればろうそくが消える直前に激しく燃え上がったかの如くハイテンションな一日を視覚で楽しませてくれる貴重な映像ドキュメントをお見逃しなく! CoreStates Spectrum, Philadelphia, PA, USA 2nd September 1996 (96:14) 1. Acquiesce 2. Supersonic 3. Hello 4. Some Might Say 5. Roll With It 6. Slide Away 7. Listen Up 8. Morning Glory 9. Cigarettes And Alcohol 10. It's Getting Better (Man!!) 11. Champagne Supernova 12. Whatever 13. Cast No Shadow 14. Wonderwall 15. Don't Look Back In Anger 16. Live Forever 17. I Am The Walrus COLOUR NTSC Approx.96min.

Oasis オアシス/PA,USA 9.2.1996

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