AEROSMITHの最高傑作と呼ばれながらも廃番の憂き目に遭っている名作映像『LIVE TEXXAS JAM '78』。その世界最高クオリティ・バージョンがリリース決定です。『LIVE TEXXAS JAM '78』と言えば、言わずと知れた70年代の大傑作。これまでも幾多のビデオ起こしブートが登場してきましたが、本作はその世界最高峰に輝く1枚なのです。その大元となったのは、世界中のマニアから“最高峰品質”と名高い日本盤レーザーディスク。コアマニアが所蔵していたミント・クオリティ盤を海外の専門メーカーに委託し、プロユースのハイエンド機材でてデジタル化したもの。元はオフィシャル作品だけにご覧になった方も多いものばかりですが、VHSとは比較にならない解像度、走行ムラもノイズも皆無など、レーザーディスクが内包していた映像美を究極的に引き出しているのです。文字通り「これ以上はやりようがない」というほどの世界最高クオリティで蘇った『LIVE TEXXAS JAM '78』は、まさに至高。内容的には「1978年7月1日テキサス公演」で撮影されたプロショットなのですが、ここでそのポジションも確認しておきましょう。1977年・6月21日-7月8日:北米#1(11公演)・8月13日-27日:欧州(7公演)・9月28日-12月8日:北米#2a(19公演)《12月9日『DRAW THE LINE』発売》・12月10日-27日:北米#2b(6公演)1978年・1月7日:ジャクソン公演・3月8日-4月8日:北米#3(12公演)・5月1日-26日:北米#4(10公演)・6月27日-8月9日:北米#5(21公演)←★ココ★* これが“DRAW THE LINE Tour”の全体像。これが1977年/1978年の全ステージではありませんが、1977年初頭の初来日は“ROCKS TOUR”、1978年9月以降は“LIVE! BOOTLEG TOUR”とされています。『LIVE! BOOTLEG』のD面には1973年のテイクも採用されていたものの、おおよそは上記の「北米#1・3・5」からセレクト。そんな中で本作のテキサス公演は「北米#5」3公演目にあたるコンサートでもありました。フェスティバル出演のためにセットが短いとは言え、『LIVE! BOOTLEG』にはない「Walk This Way」「Draw The Line」「Sweet Emotion」「Toys in the Attic」が美味しすぎるものの、それさえ些細に思えてくる。何よりも全編どこまでも無垢なまま、リアルにロックンロールしていたAEROSMITH! このふてぶてしく客を挑発するスティーヴン・タイラーに、青白い顔色のジョー・ペリーが寄り添う光景。復活後のモンスターぶりも凄いですし、徹底的にコントロールするプロフェッショナリズムやエンターテインメントも極めて素晴らしいですが、ここにいる彼らはそんなものは糞食らえ。“イケないもの”でちょっぴり濁った意識の中で、この瞬間に鳴るグルーヴに全身全霊を任せきることしか考えちゃいない。「Milk Cow Blues」ではテッド・ニュージェントとの共演も楽しめるわけですが、そこでニヤッと笑ってメンバーをなめ回すスティーヴンのヤバいカッコ良さと言ったら! 目玉の共演シーンなのですが、それさえ霞むほど、AEROSMITH自身がカッコイイのです。1987年にロック史上でも希に見る大復活を遂げ、以降四半世紀以上に渡ってシーンのトップに君臨し続けるロック・モンスター、AEROSMITH。その本質をムキ出しにしていたのは、やはり70年代です。本作に収められているのは、その70年代でも大ヒットを重ねて徹底的に調子に乗りつつ、崩壊へ向かう直前ギリギリ。熟れまくっていながら腐り始めてはいない、二度とはない刹那なのです。それが、世界最高クオリティで蘇った。多少ファンの欲目も混じっているかもしれませんが、これ以上に美味いロック映像があるとは思えないのです。ロックンロールの歴史上でも指折りの快楽を届けてくれる1枚。Live at Cotton Bowl, Dallas, Texas, USA 1st July 1978 PRO-SHOT Taken from the original Japanese laser disc(35LP 133) (48:18) 1. Intro 2. Rats In The Cellar 3. Seasons Of Wither 4. I Wanna Know Why 5. Walkin' The Dog 6. Walk This Way 7. Lick And A Promise 8. Get The Lead Out 9. Joe Perry Guitar Solo 10. Draw The Line 11. Sweet Emotion 12. Same Old Song And Dance13. Milk Cow Blues (with Ted Nugent) 14. Toys In The Attic 15. End Credits: Lord Of The Thighs PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.48min.