ツアー現場を追いかけるように展開してきた“Sixty”のマルチカメラ映像シリーズ。そのゴールとなる最終公演篇がついに登場です。そんな本作が撮影されたのは、もちろん「2022年8月3日ベルリン公演」。その一部始終を捉えたオーディエンス・ショットです。ツアー完遂から早くも半月が経とうとしておりますが、音源/映像アーカイヴは今こそが旬。同じベルリン公演の新名盤『BERLIN 2022』がリリースされますし、マルチカメラ編集シリーズも最終作である本作が登場となります。今回で映像コレクションが完成する方も多いと思いますので、万感の想いを込めて最後の日程チェックから始めましょう。・6月1日『MADRID 2022: MULTICAM』・6月5日『MUNICH 2022: MULTICAM』・6月9日『LIVERPOOL 2022: MULTICAM』《ミックの新型コロナ感染》・6月21日『MILAN 2022: MULTICAM』・6月25日『HYDE PARK 2022 MULTICAM NEW EDITIONM』・7月3日『HYDE PARK 2022 MULTICAM NEW EDITIONM』・7月7日『AMSTERDAM 2022 MULTICAM』・7月11日『BRUSSELS 2022: MULTICAM』・7月15日『VIENNA 2022: MULTICAM』・7月19日『LYON 2022: MULTICAM』・7月23日『PARIS 2022 MULTICAM』・7月27日『GELSENKIRCHEN 2022 MULTICAM』・7月31日『STOCKHOLM 2022 MULTICAM』・8月3日:ベルリン公演 ←★本作★ ※注:各日ともマルチカメラ映像の代表作のみ。以上、全14公演。毎週毎週、少しずつ成長するように増えていったマルチカメラ・コレクションも遂に最終公演まで到達。この一覧だけでも感慨深いものがあります。さて、そんな最終のショウを目撃できる本作は、最後を飾るに相応しい傑作。今週はプレス名盤のボーナスとして『BERLIN 2022 MULTICAM: NEW EDITION』もご紹介していますが、本作はまったくの別物。別人物の手による別編集版なのです。「NEW EDITIONじゃないって事は、格落ち?」と思われるかも知れませんが、そうではありません。普段のマルチカメラ映像は「後発ほどハイグレード」なのですが、今回は甲乙付けがたい。完全に別編集ではあるのですが、センスの違いこそあれ、クオリティ面での優劣はほとんどないのです。その理由は最終公演だからでしょう。全世界が注目したショウだけに各国マニアも「よーいドン!」で一斉に制作開始。結果として、互いの作品を見比べて手直しする間もなくタイムラグもほとんどなしに次々と作品が登場した。本作は、たまたま最初に出てきただけで、クオリティが劣っているわけではないのです。ただし、クオリティ差がないのは映像面での話。音声は本作と『NEW EDITION』では別録音が使用されており、ハッキリ言って本作の方がワンランク上。さすがに名盤『BERLIN 2022』には及びませんが、オンで力強い芯と細やかなディテールは間違いなく極上レベル。そんなクオリティで描かれるのは、最後になってサプライズが飛び出したフルショウ。記録の意味も込め、いつものようにセットを整理しておきましょう。 固定曲(10曲)・Tumbling Dice/You Can't Always Get What You Want/Honky Tonk Women/Miss You/Midnight Rambler/Paint It Black/Start Me Up/Jumping Jack Flash/Sympathy For The Devil/(I Can't Get No) Satisfaction 日替わり曲(9曲)・準固定:Street Fighting Man/Out Of Time/Living In A Ghost Town/Gimme Shelter・その他:All Down the Line(*)/Rocks Off/Fool to Cry(*)/You Got the Silver(★)/Happy(★)※注:「*」印はツアー初登場となる曲。「★」印はキース・コーナー。……と、このようになっています。日替わりの曲のうち「All Down the Line」「Fool to Cry」は最終公演になって飛び出したツアー初登場曲。前者は昨年のイングルウッド公演、後者はミネアポリス公演以来の復活です。もう1曲の「Rocks Off」にしてもツアー2回目であり、“Sixty”でも最もレア度の高いライヴとなりました。本稿に目を留められた方ならギフト・アルバム『LIVE IN BERLIN 2022』でも体験されているかも知れませんが、やはり目で観る説得力は格別です。ツアーを追いかけるように登場してきたマルチカメラ編集のオーディエンス・ショット。本作は、その完結篇となる最終弾です。コレクションを完璧にする最後の1枚。 Waldbühne, Berlin, Germany 3rd August 2022 AMAZING SHOT!!! (136:48) 1. Charlie Watts Tribute 2. Street Fighting Man 3. All Down the Line★ 4. Tumbling Dice 5. Rocks Off 6. Out of Time 7. Fool to Cry 8. You Can't Always Get What You Want 9. Living in a Ghost Town 10. Honky Tonk Women 11. Band Introductions 12. You Got the Silver 13. Happy 14. Miss You 15. Midnight Rambler 16. Paint It Black 17. Start Me Up 18. Gimme Shelter 19. Jumping Jack Flash 20. Sympathy for the Devil 21. Satisfaction COLOUR NTSC Approx.137min.