歴史的大名盤『THE EAGLE HAS LANDED』の余勢を駆り、さらに上へ羽ばたこうとしていた1983年のSAXON。彼ら初でもあった廃盤オフィシャル映像がリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「1983年1月25日ノッティンガム公演」。そのマルチカメラ・プロショットをフィーチュアした映像作品『LIVE』をベスト・マスターからDVD化した1枚です。まず何よりショウのポジション。当時の活動履歴から振り返ってみましょう。・1月21日ー2月5日:欧州#1(5公演)←★ココ★・2月26日ー3月20日:欧州#2a(12公演)《3月21日『POWER & THE GLORY』発売》・3月21日ー4月15日:欧州#2b(14公演)・5月28日ー6月12日:欧州#3(4公演)・6月21日ー8月19日:北米(35公演)・9月2日ー4日:西ドイツ(3公演)これが1983年のSAXON。前1982年に『THE EAGLE HAS LANDED』をヒットさせた彼らは、そのまま年内に『POWER & THE GLORY』を完成。アルバム発売を待たず、1983年始から“POWER & THE GLORY Tour”を開始します。本作のノッティンガム公演は、その中でも肩慣らし的な極初期。「欧州#1」の3公演目にあたるコンサートでした。ツアーの宣伝も兼ねていたのか、あるいは『THE EAGLE HAS LANDED』の勢いを加速させる映像篇を狙っていたのかも知れません。ともあれ、そんなショウで記録された本作のクオリティは、完全オフィシャル級。この映像は当時VHSとレーザーディスクでリリースされ、今なお公式DVD化が実現していない。本作はそのレーザーディスクから起こされたもので、VH史上の解像度を誇り、走行ムラやテープ劣化もなし。まさに当時そのまま……いや、もしかしたら(オフィシャルの倉庫で眠っているであろう)オリジナルのマスターテープよりも忠実に当時の映像美を保持しているのかも知れません。そんな超絶クオリティで画かれるのは、決定盤『THE EAGLE HAS LANDED』のバンド・ポテンシャルそのままながら、大胆に新曲も盛り込んだステージ。黎明期だけあって1時間弱の収録時間はフルショウにはほど遠かったりもしますが、ここでその内容も整理しておきましょう。パワー・アンド・ザ・グローリー(4曲)・The Eagle Has Landed/Redline/This Town Rocks/Power And The Glory クラシックス(5曲)・ホイールズ・オブ・スティール:747 (Strangers In The Night)/Wheels Of Steel・デニム・アンド・レザー:Never Surrender/Princess Of The Night/And The Bands Played On ……と、このようになっています。「目で観るTHE EAGLE HAS LANDED」とも言うべきクラシックスと新作『POWER & THE GLORY』が半々のバナス。特に「Redline」はこのツアーの後22年も封印されるレア曲だったりします。また、作り込みもなかなかスゴい。当時はロック映像の黎明期なせいか「演奏以外にも盛り込まなくては時間が持たない」と思われていたのか、ところどころインタビューやイメージカットを挿入。中には「疑似ライヴ?」と思うほどの出来すぎな曲もあります。観客とのコール&レスポンスのある「Wheels Of Steel」等は確実にはライヴですが、「Power and the Glory」辺りは結構怪しい。それでも違和感がないほど、全編にわたって異様に音が良かったりもします。『POWER & THE GLORY』ナンバーも盛り込んだ「THE EAGLE HAS LANDEDの続篇」であり、目で見るサブテキストともなる1枚です。今なおオフィシャルから黙殺されている黄金時代の名作映像。『POWER & THE GLORY』時代の廃盤オフィシャル映像がリリース。ノッティンガム公演のマルチカメラ・プロショットで、最高品質のレーザーディスクからDVD化。黄金時代の熱演を超極上クオリティで楽しめます。Royal Concert Hall, Nottingham, UK 25th January 1983 PRO-SHOT 1. PolyGram Video Intro 2. Intro/Suzie Hold On 3. Never Surrender 4. Princess of The Night 5. The Eagle Has Landed 6. Redline 7. This Town Rocks 8. Power and the Glory 9. And The Bands Played On 10. 747 (Strangers In The Night) 11. Wheels Of Steel Biff Byford - vocals Graham Oliver - guitar Paul Quinn - guitar Steve Dawson - bass guitar Nigel Glockler - drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.57min.