本作に収められているのは「1980年4月14日ロンドン」。セミプロ時代のIRON MAIDENが根城にしていた伝説クラブ“ラスキン・アームズ”で撮影された関係者ショットです。本編解説の日程で言うところの「英国#2」最終日でして、記念すべき『鋼鉄の処女』リリース当日のステージでもありました。そんなショウはデニス・ストラットン時代唯一の映像が残された事でも有名。実のところ、長い間「デニス時代の映像は存在しない:とされていたのですが、それが覆されたのは2004年にリリースされた『THE EARLY DAYS』。ボーナス・コンテンツとしてデニス時代のライヴ映像が収録されていたのです。本作は、その公式映像を復刻し たもの。カテゴリーからすると「オーディエンス・ショット」になるのでしょうが、会場後方から三脚を使った安定感はズバ抜けていますし、事前に見どころを把握した上で果敢・大胆にズームするカメラワークは観客にはまず不可能(リフに合わせてグイッグイッと段階的にズームしていく「Prowler」など、曲を熟知して亡くてはあり得ません)。さらに、ダビング痕のないマスター・クオリティの映像美も併せ「スタッフ・ショット」と呼ぶしかない映像美なのです。そんな関係者席から体験する極初期MAIDENは……もう感無量。ここでセットも整理しておきましょう。鋼鉄の処女(7曲)・Sanctuary(★)/Prowler/Remember Tomorrow/Running Free/Transylvania/Phantom Of The Opera(★)/Charlotte The Harlot(★)キラーズ(2曲)・Wrathchild(★)/Another Life(★)※注:「★」印は公式『BBC ARCHIVES』のレディング・フェスで聴けない曲。……と、このようになっています。ショウ終盤「Charlotte The Harlot」で撮影が終わってしまい、セット最後の「Iron Maiden」やアンコールの「Drifter」は未収録。特にデスマスク時代のエディが煙を吐く「Iron Maiden」は見たかった……。伝説クラブを蹂躙するIRON MAIDENを本生体験できる。コレに尽きます。収録時間もサウンド・クオリティもCDには及びませんが、やはり映像の説得力は絶大。モニターやスピーカーからほこり臭い“ラスキン・アームズ”の空気まで吹き出しそうなヴィンテージ映像傑作。Ruskin Arms, London, UK 14th April 1980 AMAZING SHOT 1. Sanctuary 2. Wrathchild 3. Prowler 4. Remember Tomorrow 5. Running Free 6. Transylvania 7. Another Life 8. Phantom Of The Opera 9. Charlotte The Harlot COLOUR NTSC Approx.46min. Paul Di'anno - Vocals Steve Harris - Bass Dave Murray - Guitar Dennis Stratton - Guitar Clive Burr - Drums