短いながらも眩しく輝いていた黄金時代のWINGER。解散も間際に迫っていたオリジナル末期のフルショウを目撃できる傑作映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「1993年10月9日トロント公演」。その絶景オーディエンス・ショットです。1993年と言えば来日公演が実現した事でも思い出深いところ。まずは、その勝三全景を俯瞰してショウのポジションを確かめてみましょう。《5月18日『PULL』発売》・7月1日ー9月8日:北米#1(35公演)・9月21日+24日:北米#2(2公演)・10月9日ー13日:北米#3(3公演)←★ココ★・11月1日ー7日:日本(5公演)《WINGER解散》これが1993年のWINGER。1997年には再結成するわけですが、オリジナル活動は1993年に終結。その最後が日本公演でした。本作のトロント公演は、その直前となる「北米#3」の初日。この日はアンプラグドのTV出演もありましたが、本作はそれとは異なるエレクトリックの通常コンサートでした。そんな現場を伝える本作は「絶景」を画に描いたような極上映像。前列客の影など邪魔になるものが映り込まない映像を「絶景」と呼んでいるが、本作はその見本となるもの。ステージ右寄り(レブ・ビーチ寄り)のスタンド席から撮影されているのですが、2階席の最前なのか前方客が存在しない。しかも果敢なズームによってアリーナ席もフレーム外に追いやられ、「目に入るのはメンバーだけ」という状態です。さらにポイントなのが目線の高さ。普通、スタンド席から撮影すると見下ろし気味になるのですが、この会場はほぼステージ上のメンバーとほぼ同じ。この目線と90年代の機材とは思えないほどのズームが合わさる事で、コンサート映像と言うよりまるでスタジオ・リハーサルに同席しているような独り占め感まで味わえるのです。そんな特等席から楽しめるのは、黄金時代を総括するようなフルショウ。その総括感の源泉は、もちろん名曲を濃縮したセットリスト。ここでその濃度をご覧頂きましょう。プル(6曲)・Blind Revolution Mad/Down Incognito/Junkyard Dog (Tears On Stone)/Spell I'm Under/No Man's Land/Who's The One その他(9曲)・ウィンガー:Madalaine/Headed For A Heartbreak/Time To Surrender/Seventeen・イン・ザ・ハート・オブ・ザ・ヤング:Loosen Up/Miles Away/You Are The Saint, I Am The Sinner/Can't Get Enuff/Easy Come, Easy Go ……と、このようになっています。最新作『PULL』を軸としつつ、世界を席巻した2大名盤『WINGER』『IN THE HEART OF THE YOUNG』からもたっぷり披露している。さらに、そのセットを演じるパフォーマンスが素晴らしい。若々しくアクティヴなアクションはまさに黄金期そのものであり、(ポール・テイラーがいないのは残念ではあるものの)準メンバーのジョン・ロスも参加した4人編成のヘヴィ・サウンドが格好いい。時代に翻弄されての解散劇でもあったわけですが、バンド・ポテンシャルや演奏力は絶頂にあった……本作は、その証拠映像でもあるのです。硬派な『PULL』に賛否が寄せられたのも今は昔。再結成後も知る現代視点では『PULL』ナンバーもお馴染みとなった感もありますが、3名盤を均等に配しているのはリアルタイムならではです。時代を駆け抜けたWINGERのフルショウ、どうぞ特等席の本作でたっぷりご体験ください。「1993年10月9日トロント公演」の絶景オーディエンス・ショット。2階スタンド席の最前列なのか前方客の姿がなく、果敢なズームによってアリーナ席もフレーム外。「目に入るのはメンバーだけ」という視界は、まるでスタジオ・リハーサルに同席しているような独り占め感です。『PULL』までの3作を均等に配したセットと若々しいステージングによる黄金時代の総括を特等席からフル体験できます。 Live at RPM Warehouse, Toronto, Ontario, Canada 9th October 1993 AMAZING SHOT!!! (80:35) 1. Intro 2. Blind Revolution Mad 3. Madalaine 4. Loosen Up 5. Headed For A Heartbreak 6. Guitar Solo (Reb Beach) 7. Down Incognito 8. Junkyard Dog (Tears On Stone) 9. Drum Solo (Rod Morgenstein) 10. Spell I'm Under 11. Miles Away 12. No Man's Land 13. You Are The Saint, I Am The Sinner 14. Can't Get Enuff 15. Easy Come Easy Go: 16. Who's The One 17. Time To Surrender 18. Guitar Jam 19. Seventeen Kip Winger - Bass, Vocal Red Beach - Guitar Rod Morgenstern - Drums John Roth - Guitar, Keyboards COLOUR NTSC Approx.81min.