ZEPの2014年と言えば各アルバムのリマスター&コンパニオン・ディスク付き再発が実現した年。さらにリマスター盤プロモを兼ねたジミー・ペイジの来日も実現。そうした中で『SONG TO SOUL』はZEP「Stairway To Heaven」にまつわるエピソードの放送を企画、ジミーへの取材も敢行していたのでした。11月の放送では当然ジミーのインタビューをフィーチャーしていたのですが、マスコミに対してガードの硬い彼が同曲に関する知られざるエピソードを披露してくれることもなく(苦笑)、ジミーからの発言はどちらかというとマニアにはおなじみのエピソードの方が多いように見受けられます。とはいえ当事者ジミーへの取材が実現した訳だから、それだけで番組をまとめることも可能だったはず。しかしここからが『SONG TO SOUL』の凄いところで、何と同曲や四枚目のアルバムの制作が行われたヘッドリー・グランジまで出向いたという。ZEPマニアからすると現在の同所を映し出してくれるというのは驚きであり、古くから出回っていた四枚目のアルバム用のリハ音源などが正にここで録音されたのだと感慨深く見入ることができるのではないかと。おまけにヘッドリー・グランジの管理人まで登場し、中でも「When The Levee Breaks」が同所でどのように録音されたかを説明してくれるかを紹介してくれる場面などはジミーのインタビューより圧巻(笑)。さらに番組はイギリスまで羽を伸ばしたことから「Stairway To Heaven」のベーシックトラックが録音されたロンドンのアイランド・スタジオまで取材を敢行。ここでスタジオを案内してくれたリチャード・ディグビー・スミスこそ、「Stairway To Heaven」のレコーディング時にセカンド・エンジニアを務めた人物。 彼によって同曲のレコーディングがジミーとボンゾによって迅速に進んだこと、テイク1でも十分な出来だったが、さらにテイク2で完了したことを説明してくれるのです。こうしたマニアが聞きたい話こそジミーが話してくれるとは思えず(苦笑)、またジミーに取材できたことで満足せず、わざわざロンドンまで出向いた『SONG TO SOUL』取材班の大勝利だったのではないでしょうか。そうした徹底した取材の果てに作られたからこそ、同番組は伝説の音楽ドキュメンタリーとして語り継がれている訳で、これほどまで充実した番組が未だに再放送やソフト化が実現しないままというのが信じられない思いです。今回もまた最高の画質で『SONG TO SOUL』伝説のエピソードをじっくりとお楽しみください。ちなみにフィナーレがいつもと違い「Stairway To Heaven」のスタジオ・バージョンから始まり、間奏から『永遠の詩』バージョンに切り替わる編集で作られたことからも入魂の回であったことを偲ばせます。Featuring exclusive interviews with Jimmy Page Broadcast Date: 12th November 2014 1. Programme Intro 2. Segment 1 3. Segment 2 4. Segment 3 5. Segment 4 6. Segment 5 PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.46min.