旧友ダイアナ妃に捧げたシングル『Candle in the Wind 1997』がキャリア最大のヒットを記録する中、悲しみを払うように精力的にツアー活動に没頭していった『THE BIG PICTURE』時代のエルトン・ジョン。その名作プロショットがリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「1998年1月23日ナッシュビル公演」。そのマルチカメラ・プロショットです。1998年と言えば、ビリー・ジョエルとの“FACE TO FACE”来日が実現した事でも思い出深いところですが、本作はそれとは異なるソロ公演。その辺の状況を整理するためにも、まずは当時の活動をスケジュールで俯瞰してみましょう。1997年・7月8日/8月8日:欧州#1(2公演)《8月31日:ダイアナ妃死去》・9月6日:ダイアナ妃の葬儀《9月13日シングル『Candle in the Wind 1997』発売》・9月19日:ニューオーリンズ公演“THE BIG PICTURE Tour”・10月8日ー11月22日:北米#1(23公演)・12月11日ー20日:英国(8公演)1998年・1月14日+15日:フランス(2公演)・1月21日ー2月21日:北米#2(15公演)←★ココ★“FACE TO FACE Tour”・3月4日ー21日:オセアニア(10公演)・3月26日ー4月3日:日本(5公演)“THE BIG PICTURE Tour”・4月17日ー5月16日:北米#3(15公演)・5月27日ー7月1日:欧州#2(17公演)・8月7日ー10月18日:北米#4(39公演)・11月4日ー12月7日:欧州#3(19公演)これが1997年/1998年のエルトン・ジョン。特に1998年は1年中びっちりとツアーが詰まっており、“FACE TO FACE Tour”はかなりタイトな中にねじ込まれていたのが分かります。本作のナッシィビル公演は、そんな“FACE TO FACE”来日の約2ヶ月前。「北米#2」の2公演目にあたるコンサートでした。そんなステージを伝える本作は、実に瑞々しいプロショット。90年代のエアチェックだけに画面のアナログ感は否めませんが、マスターの鮮度はバツグン。ゴワゴワしたダイビング痕やテープ劣化によるヨレ、ノイズがほとんどなく、発色もビビッド。さすがに現代基準で「オフィシャル級」とは言えませんが、当時基準なら十分に言える映像美です そんな美麗マスターから溢れ出るのは、当時だからこその名曲の宝箱。ここで、その内容もチェックしてみましょう。70年代(11曲)・黄昏のレンガ路:Grey Seal/Goodbye Yellow Brick Road/Bennie And The Jets/Saturday Night's Alright For Fighting・その他:Honky Cat/Tiny Dancer/Don't Let The Sun Go Down On Me/Sorry Seems To Be The Hardest Word/Daniel/Take Me To The Pilot/Philadelphia Freedom 80年代/90年代(11曲)・ザ・ワン:Simple Life(★)/The One/The Last Song・ビッグ・ピクチャー:If The River Can Bend(★)/Love's Got A Lot To Answer For(★)/Something About The Way You Look Tonight・その他:Can You Feel The Love Tonight/I Guess That's Why They Call It The Blues/I Don't Wanna Go On With You Like That/Made in England(★)/Believe ※注:「★」印はこのツアーを最後に演奏されなくなった曲。……と、このようになっています。70年代の大代表曲と80年代以降が半々のバランス。特に美味しいのは90年代ナンバーで『THE ONE』『MADE IN ENGLAND』『THE BIG PICTURE』を軸に、当時しか演奏されなかったレパートリーがたっぷり楽しめるのです。悲劇と共にキャリア最大のヒットを飛ばしつつ、あまり振り返られることのない秘境『THE BIG PICTURE』時代。その現場を詳らかにしてくれる名作プロショットです。その後は封印されていってしまう名曲群も懐かしい1枚。『THE BIG PICTURE』時代の名作プロショットがリリース。アナログ感はありつつもダビング痕のほとんど見られない美麗エアチェック・マスターで、当 だからこその『THE ONE』『THE BIG PICTURE』ナンバーも楽しめます。Nashville Arena, Nashville, TN, USA 23rd January 1998 PRO-SHOT 1. Simple Life 2. The One 3. Grey Seal 4. Goodbye Yellow Brick Road 5. Honky Cat 6. Can You Feel The Love Tonight 7. Tiny Dancer 8. I Guess That's Why They Call It The Blues 9. If The River Can Bend 10. I Don't Wanna Go On With You Like That 11. Don't Let The Sun Go Down On Me 12. Sorry Seems To Be The Hardest Word 13. The Last Song 14. Daniel 15. Love's Got A Lot To Answer For 16. Take Me To The Pilot 17. Band Introduction 18. Something About The Way You Look Tonight 19. Made In England 20. Believe 21. Philadelphia Freedom 22. Bennie And The Jets 23. Saturday Night's Alright For Fighting PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.126min.