今回同時リリースとなるジョンジー12月10日の東京公演のオーディエンス録音がまた凄い音質。何の疑いもなしにオーディエンス録音の最高峰だと断言できるレベル。にもかかわらず、ジョンジーのMCがボソボソと聴き取り辛いのは、当日のライブを観られた方々の多くが証言していた事実であり、それほど彼の声が小さかったということなので(笑)。しかも東京は他の公演と比べると大きな会場でのコンサートとなった訳ですが、それで音像に距離ができるどころか、さらにオンで「サウンドボード録音そのもの」と言いたくなるような驚愕の音質。もはやクリアネスなどという言葉を用いる必要すらない。名古屋や大阪のような小会場、しかもインストゥルメンタルのコンサートとなれば、録音クオリティは保障されたようなものですが、それらよりは大きいホールでの録音。そこでここまで驚愕の音圧で捉えた迫力は筆舌に尽くしがたいものがあります。ジョンジーとバンドが繰り広げた骨太でドライなロック・サウンドを信じられないほどのクオリティで捉えたもう一つの極上音源がこれ。そんな圧巻の音質で聴くジョンジーとバンドの演奏は掛け値なしに素晴らしいの一言。全編インストゥルメンタルのコンサートともなれば、ミュージシャンの力量をアピールするインタープレイがエスカレートしたとしてもおかしくない。ところがここで彼らが聴かせてくれるインストゥルメンタル・ロックはあくまでコンパクト。それでいて起伏に富んだサウンドや楽曲が聴く者を飽きさせません。それどころか音質の素晴らしさと相まって「聴き込んでしまう」こと間違いなし。この意外なほど聴きやすいジョンジー99年の「ZOOMA」ライブ・サウンドの大きな魅力こそ、今回のリリースにて是非とも再確認していただきたいポイントであります。もちろん99年のライブ・ステージでは当然ながらZEPナンバーも導入されているのですが、その選曲がまた絶妙。「No Quarter」や「Trampled Underfoot」など、キーボード主体でジョンジーの貢献が歴然とした曲を演奏することで、単なるノスタルジアに陥らないライブ・アクトを展開してくれています。しかも面白いのが「Trampled Underfoot」や「When The Levee Breaks」といった曲では、ジョンジーが歌のメロディ・ラインを奏でてみせていること。これが実に効果的で、アンコールの「Black Dog」になるとそれに合わせて観客が合唱するという、実に楽しい場面まで登場するのです。これは名古屋でも見られた光景ですが、その場面を聴くだけでも絶対に楽しめるほど! そして「Bass 'N' Drums」の中では「Heartbraker」と「Dazed And Confused」のフレーズをチラリ弾いてみせるという、ジョンジー余裕のパフォーマンスぶりがお見事。名古屋と東京で繰り広げられていた高品位なライブをこれ以上は望めないほどの完璧なオーディエンス録音で収録してみせた、世界中のマニアに注目されるであろう、新鮮な音源のリリース。もはや見過ごされてしまっていたジョンジー1999年のソロ・ライブの素晴らしさを是非とも今回のリリースで実感してください。名古屋と東京、どちらも絶対保障のパーフェクト・クオリティかつ、最高の内容で登場です。どこをとっても文句の付けようがありません。何よりも99年ジョンジー来日公演からCDアイテムの登場という画期的なリリースです!
Live at Shibuya Kokaido, Tokyo, Japan 10th December 1999 TRULY PERFECT/ULTIMATE SOUND(from Original Masters)
Disc 1(62:37)
1. Zooma 2. Goose 3. Grind 4. The Smile Of Your Shadow 5. Nosumi Blues 6. No Quarter 7. Spaghetti Junction 8. Steel Away incl. You Shook Me 9. Snake Eyes
Disc 2(58:35)
1. Acoustic Guitar Solo 2. Crack Back 3. Bass 'N' Drums incl. Heartbreaker & Dazed And Confused 4. B. Fingers 5. Jump Blues 6. When The Levee Breaks 7. Tidal 8. Trampled Underfoot 9. Black Dog
John Paul Jones - Bass, Mandolin Bass, Rap Steel, Acoustic Triple Neck Guitar, Keyboard Nick Beggs - Chapman Stick Terl Bryant - Drums