歴史上、たった1度きりのジャパンツアーは、“GRACE UNDER PRESSURE TOUR”の最終盤に実現しました。このツアーは、大まかに2つに分かれており、前半は1984年5月から7月まで、1ヶ月のオフの後、後半は1984年7月から11月まで続くのです。本編プレス2CD「GRACE OF THE MASTER: OSAKA 1984」は、貴重な日本公演の記録であるばかりでなく、ツアー後半の代表音源でもあります。本作が録音されたのは「1984年7月15日モントリオール」、RUSHの母国公演です。この日はオフに入る直前にあたり、ツアー前半とは言っても5月の初日からたっぷり40回のライヴをこなした状態。演奏のこなれ度は、日本公演にも匹敵するレベルです。演奏以上に違うのは、セットリストと観客。日本公演は、初の極東ライヴだったせいか通常セットより1曲短かったのですが、本作ではツアー前半の特徴である「Afterimage」が聴けるのです。日本でも人気があった曲なのですが、残念ながら「Afterimage」はツアー前半だけで、ツアー日程では「Kid Gloves」にチェンジ。日本公演では、その「Kid Gloves」も落ちてしまったのです。当時の日本のレコード会社は、電話で新作を試聴できるテレフォンサービスをやっており、その際にも使われていたのが「Afterimage」。日本公演と共に思い出深いこの曲がやっと聴けるわけです。さらに日本公演と違うのは母国の観客。曲の端々で盛大に盛り上がる大歓声のスケール感! 本編プレス2CDでは、静かな観客だからこそのスーパーサウンドが素晴らしかったですが、この盛り上がりこそが本来のRUSHなのです。そんな盛り上がりの中を楽音が真っ直ぐ突き抜けてくる本作のサウンドは、実に素晴らしい。なにしろ、本作はかつてサウンドボードとして流通したこともあったアナログブート「DISTANT EARLY WARNING」の大本マスターなのです。この「DISTANT EARLY WARNING」には8曲しか収録されていませんでしたが、2007年に大本マスターの完全版「CANADIAN PRESSURE」が登場し、一世を風靡しました。本作は、そのマスターから再度デジタル化し、最新のリマスタリングを施した1本なのです。1度きりの“RUSH in Japan”。あまりにも特別すぎる“歴史の特異点”の裏には、時代の空気が流れていました。その時代感覚を一層強く実感させてくれる名録音です。
Live at The Forum, Montreal, Quebec, Canada 15th July 1984 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND
Disc 1(58:55)
1. Three Stooges Intro 2. The Spirit of Radio 3. Subdivisions 4. The Body Electric 5. The Enemy Within 6. The Weapon 7. Witch Hunt 8. New World Man 9. Between the Wheels 10. Red Barchetta 11. Distant Early Warning
Disc 2(46:00)
1. Red Sector A 2. Closer to the Heart 3. Afterimage 4. YYZ 5. 2112: II The Temples of Syrinx 6. Red Lenses incl. Drums Solo 7. Vital Signs 8. In the Mood





























