1980年夏にリリースされる予定でレコーディングされたものの、結局お蔵入りとなった幻のアルバム「ターン・アップ・ダウン」を、マスター・クオリティー、サウンドボード音源にてここに再現。まず1980年初頭、クラプトンとバンド・メンバーたちは、東京・武道館でのライブ・アルバム「JUST ONE NIGHT」に続いてのスタジオ・アルバムを録音するため、イギリス、サリー州のスタジオに入ることに。そしてデモ・テープが作られ、3月からゲイリー・ブルッカーが音楽監督を務め、レコーディング作業に入り、その時にはいくつか彼の曲も録音され、のちにゲイリーのソロ・シングルとして発表されるも、ここで録音された多くの曲は、アルバート・リーがヴォーカルを担当しており、当時クラプトンの声の調子があまり良くなく、結局そのあたりでこのアルバムがボツになったとも云われるもの。なお、プロデューサーのグリン・ジョーンズはこれらの音源をカセットにまとめて、RSOの重役に送ったものの、インストが多いこともあり、後日リリースを拒否されており、本タイトルはそのカセット音源がマスターとなったもの。そして内容としては興味深いものばかりで、たとえば"OH HOW I MISS MAY BABY’S LOVE"などは、コンプリート・スタジオ・セッションズ本に記載されているものの、このアルバムのためには録音されておらず、実際これは「マネー・アンド・シガレッツ」のアウトテイクとなるもの。またこのCDでしか聞けない曲としては”There Ain't No Money”におけるクラプトンのスライド・プレイなどはあまりに素晴らしく、どうしてボツになったのかと思えるほど。因みにその後、レコーディングは全てやり直しとなり結局「アナザー・チケット」に姿を変えるも、収録曲もほとんど変わっており、このレコーディングからは Rita Mae”と、”Catch Me If You Can”が選ばれることに。 貴重な未発表曲も多数の必聴トラックを、ベスト・クオリティーで。 01. Blues Introduction / 02. There Ain't No Money / 03. Games Up / 04. Rita Mae / 05. Freedom / 06. Evangelina / 07. Home Lovin' / 08. Hold Me Lord / 09. Something Special / 10. I'd Love To Say I Love You / 11. Catch Me If You Can / 12. Thunder And Lightning / 13. Oh How I Miss My Baby’s Love [Recorded in March & April 1980. At Surrey Sound Studios, Leatherhead, Surrey, UK : PRODUCED&ENGINEERED BY GLYN JONES : soundboard recording]