“PINK FLOYDグレイテスト・ヒッツ”なショウで再始動したロジャー・ウォーターズ。長らく“THE WALL LIVE”に専念してきただけに、その他のフロイド・クラシックスをビッグ・プロダクションで披露するのは久しぶり。実に“THE DARK SIDE OF THE MOON LIVE 2006-2008”以来のことです。そんな“THE DARK SIDE OF THE MOON LIVE“のマルチカメラ・プロショットをご用意しました。本作が撮影されたのは、ツアー初日となった「2006年6月2日リスボン公演」。ポルトガル編“ROCK IN RIO”に出演した際の模様です。そのクオリティは、まさに完璧。10年前の放送だけに現代基準で「公式リリース可能」とまでは言えませんが、当時の放送としては最高(と言いますか、このクオリティでさえ公式級と言えなくなるとは、技術の進歩とは怖ろしいものです)。ライヴ直後に出回ったバージョンよりも長く収録された決定版です。長いとは言っても、本作はフルショウなわけでもありません。“THE DARK SIDE OF THE MOON LIVE“は、その名の通り『狂気』完全再現がテーマのツアーだったわけですが、その構造は2部構成(+アンコール)。「第1部=通常スタイル+第2部=狂気」完全再現」で、本作に収められているのは「第1部」なのです。しかし、それだけに(コンセプトとは違う)フロイド・クラシックスの一気呵成が素晴らしい。ソロのレパートリーも2曲演奏されますが、フロイドは11曲にも及ぶ。今年も演奏された『ザ・ウォール』や『炎』、『神話』の名曲群に加え、『ファイナル・カット』からも3曲が披露されます。しかも、この日はツアー初日だけあって、ツアー本編とはちょっと違う珍しさもある。ツアー本編では「In The Flesh」で開演しましたが、この日はアンコールに回されていました。その代わりオープニングを務めたのが「Another Brick In The Wall」。2公演目では早くも「In The Flesh」になっており、非常に貴重なオープニング・シーンです。さらに続く名曲群もツアー本編とは曲順が違いますが、それ以上に注目なのが『THE FINAL CUT』の「The Gunner's Dream」。このツアーではほんの数回しか演奏されていないレアな選曲なのです。また、ツアー本編と同じ曲もポイントでして「Leaving Beirut」と「Sheep」は、どちらもロジャーのソロとしては初演となるパフォーマンス。特に「Sheep」は、今だからこそ「お!」となる曲。今年のショウでは『アニマルズ』のほぼ全編を披露しているのですが、「Sheep」だけは演奏していない。その意味でも“今”だからこその感慨が味わえる1曲なのです。フルショウではないものの、フロイド・クラシックスを大量に演奏する美麗プロショット。さらに“THE DARK SIDE OF THE MOON LIVE 2006-2008”全体で見ても貴重なセットが愉しめる1本です。どうぞ、この機会に存分にご堪能ください。オリジナル・メニュー付き。 Live at Rock In Rio Festival, City Of Rock, Lisbon, Portugal 2nd June 2006 PRO-SHOT 1. Intro. 2. Another Brick In The Wall 3. Mother 4. Shine On You Crazy Diamond 5. Have A Cigar 6. Wish You Were Here 7. Set The Controls For The Heart Of The Sun 8. The Gunner's Dream 9. Southampton Dock 10. Fletcher Memorial Home 11. Perfect Sense 12. Leaving Beirut 13. Sheep 14. Outro PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.88min.