マイケル・シェンカーが復帰した'90年代のUFOにとって、'94年以来2度目の来日となった'98年4月のジャパンツアーより、大阪・IMPホール公演の模様が、トレーダー間にも一切知られていないオリジナルDATマスターを元にした、優良なオーディエンス・ソースで登場です。満足な音源が少ないUFOの'98年来日音源において、本作は資料・エンターテイメントの双方から、間違いなくファン必携・必聴盤となるはずです!'93年12月に実現したUFOへのマイケル復帰は、名ライヴ「STRANGER IN THE NIGHT」を彷彿させる'94年6月の来日公演の成功、そして'95年のフルレンス・アルバム「WALK ON WATER」発表へと連なり、マイケルそしてUFOファンを大いに歓喜させました。しかしマイケルとフィル・モグの関係は、時間の経過とともに再び溝を深め、'95年のツアー中にはマイケルがバンドを離脱してしまいます。マイケルはM.S.G.を再起動し「WRITTEN IN THE SAND」リリースに伴う"Story Live"ツアーを行う一方、マイケルが去ったバンドはUFO名義を名乗れず、ジョージ・べラスを迎えて"MOGG/WAY"として活動する事になりました。'95年までのUFOに喜んだファンは「もうマイケルがプレイするUFOを観る事はできないのか」と落胆させられましたが、'97年暮れになってマイケルとフィルが再接近し、にわかにUFOとしての活動が再開されます。彼らは'97年11月から'98年2月にかけて精力的なヨーロッパツアーを展開して健在をアピールすると、4月には4年ぶりとなる来日公演を行いました。本音源はその初日に当たる4月21日の大阪公演を、完全初登場のオーディエンス・マスターで収録しています。オープニングで会場中に響き渡る拍手と歓声が、いきなり聴き手に素晴らしい臨場感とライヴへの期待感を味わわせてくれます。充分な見通しと高音の抜け・どっしりとした低音のパワーを持ちながら、聴き手に負担をかけないまろやかなエッジのサウンドは、「Natural Thing」・「Mother Mary」から始まるUFOクラシックの数々を、聴き易さと迫力が両立した絶妙なバランスで楽しませてくれます。フィルの歌唱は序盤こそやや固い印象ですが、ポジティヴなオーディエンスの反応を受けて次第にリラックスしていきます。'98年ツアーの特徴である「Electric Phase」に、マイケルのギターが冴える名曲「Out In The Street」では大きな歓声が贈られ、ライヴ中でも聴き所となっています。日本での初披露となった「WALK ON WATER」からのナンバーは「Self Made Man」「Venus」「Pushed To The Limit」の3曲とも過去の名曲に劣らない存在感で、セットリストにも自然に溶け込んでいます。特にメロウで陰りのある「Venus」と、マイケルがM.S.G.でも取り上げたスピーディな「Pushed To The Limit」は、'90年代UFOの良さをしっかりと楽しめるでしょう。ライヴの中盤を盛り上げる「Love To Love」の叙情的なドラマは最高です。ディスク2は「これぞUFO!」と言うべき名曲のオンパレードです。「Only You Can Rock Me」や「Lights Out」ではテーパー周囲の観客も揃ってフィルと声を合わせ、ステージと客席が一体となる熱いパフォーマンスを堪能できます。おなじみの「Doctor Doctor」「Rock Bottom」も、フィルとマイケルの組み合わせには、M.S.G.で聴ける同曲とは違った味わいがあります。特に「Rock Bottom」は10分を越える熱演で、中盤の細やかなトーンと豪快なプレイを対比させたソロパートはさすがの聴き応えです!この大阪公演の3日後に行われた東京・中野サンプラザ公演では、マイケルがライヴ途中に錯乱してステージを放棄する事件が起こりますが、この日はそんな出来事が待ち構えているなど到底思えない、きちんとしたステージを楽しめます。この時の来日は上記した出来事の影響もあってファンの評価は芳しくありませんが、本音源を聴けばライヴの出来はむしろ水準以上だった事が理解できるでしょう。マイケル自身にとってはこの日も実は内面的にギリギリだった可能性もあります。しかしその"スレスレの危うさ"がマイケルのギターをむしろ際立たせ、本音源で聴ける演奏をスリリングにしているのかも知れません。新登場となる秘蔵マスターで、'98年来日公演における本来のUFOライヴをどうぞお楽しみください。これまでの固定観念を覆す充実の100分間がここにあります! Live at IMP Hall, Osaka, Japan 21st April 1998 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters) Disc 1 1. Opening S.E. 2. Introduction 3. Natural Thing 4. Mother Mary 5. Self Made Man 6. Electric Phase 7. This Kids 8. Out In The Street 9. One More For The Rodeo 10. Venus 11. Pushed To The Limit 12. Love To Love 13. Too Hot To Handle Disc 2 1. Only You Can Rock Me 2. Lights Out 3. Doctor Doctor 4. Rock Bottom 5. Shoot Shoot Phil Mogg - Vocal Michael Schenker - Guitar Pete Way - Bass Paul Raymond - Keyboards & Guitar Simon Wright – Drums