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Paul McCartney ポール・マッカートニー/Norway 1989 & more

1989年から始まったゲット・バック・ツアーはファンにとって非常に思い入れのあるツアーに違いない。1980年1月にポールが日本で逮捕されウイングスは自然消滅。10年のバンドの歴史でついぞ来日公演を行なうことはなくなってしまった。そしてタイミング悪くその年の年末にジョンが凶弾に倒れてしまう。その後ポールは自身も狙われるのではないかと恐れ、「ジョンが凶弾に倒れたからにはホトボリがさめるまでステージから遠ざからなければならない」とステージに立たなくなくなってしまった。80年代に出演したライブ・ステージはわずかプリンストラストとライブエイドの2度のみ。さらに日本の状況を鑑みれば、前科のある外国人を特例措置で入国許可したにも関わらず、よりによって日本で大麻所持で逮捕されるという信じられない失態をポールが犯したため、二度と日本の地を踏むことはないだろうと思われていた。それが1990年になり初来日ではないものの、初来日「公演」ということで日本のファンにとっても非常に思い入れがあるツアーではないだろうか。ポールが10年ぶりのツアーを発表したのはまさに突然であった。現在のように情報がインターネットを通じて速報される時代と異なり、新作『Flowers In The Dirt』を発表し、ツアーに向けて入念なリハーサルを重ねていることは知られておらず、80年代それまでのポールを知る人たちにとってツアーの発表は驚きをもって受け止められた。1989年9月ノルウェーのオスロから開幕した10年ぶりのツアーは、最終的に日本公演を含む100公演以上をこなし、まさにポールがステージに帰ってきた事を印象付けた。当初は特にツアータイトルは命名されていなかったものの、自然発生的に「GET BACK TOUR(戻ってきたツアー)」と呼ばれるようになり、それが今では正式名称となっている。まず話題となったのはビートルズの楽曲の再演である。ウイングスの初期は頑なに拒否し「Long Tall Sally」でお茶を濁していたものの、オーバーアメリカでは余興的に数曲採用、そして1979年ツアーでは「Got To Get You Into My Life」がオープニングに選ばれた。プリンストラストでは「I Saw Her Standing There」と「Get Back」を、そしてライブエイドでは「Let It Be」を歌うなど、徐々にビートルズ・ナンバーを歌うことの抵抗感が時代と共に薄れてきつつあったとはいえ、ここまで躊躇なくセットリストに並ぶとは想像だにつかなかった。1989年といえば実際に現役のビートルズを見た世代が40代前後の年齢である。ノスタルジーを求めて会場に足を運び、そこにノスタルジーではないリアルタイムのポールがいることで大成功を収めたツアーであった。本作は、まさにその10年ぶりのツアー初日1989年9月26日ノルゥエーはオスロ公演を完全収録している。この日は『NORWEGIAN NIGHT』というタイトルで過去に一度CD化されているが、音質的にいまひとつだったこの既発盤と異なり、本作は同じソースながら、明らかにそれとは次元の異なるロウ・ジェネレーションで完全収録している。古いテープにありがちなピッチの狂いも完璧にプラマイゼロに調整し、記念すべき貴重なツアー初日の決定盤となっている。会場の誰もがセットリストを知らない中で、次々と登場する「新曲」に聴衆の反応は驚きと歓喜にあふれ、一度は遠ざかったツアーへの10年ぶりの復帰とあり緊張気味のポールもコンサートが進行するに従ってほぐれていき、世界中から注目を浴びたコンサートの一部始終を追体験できる内容となっている。この初日オスロ公演の様子はリアルタイムでビートルズ・シネ・クラブの会報誌にコンサート・レポートが当日の写真と共に掲載されており、当時は胸を躍らせたファンも多いのではないだろうか。ところが情報が不正確で、掲載されていたセットリストは曲順がめちゃくちゃ、単に演奏した曲を羅列しただけのようなものであった。それでも会報誌に載っている曲名を眺めながら、こんな曲も演奏したのか、どんなふうに演奏したのだろうかと、いろいろ想像を膨らませていたものである。それがこうして当日の音源を聴きなおすと、例えば「Back In The U.S.S.R.」のイントロに合わせてバイオリン・ベースを手に「今朝買ったばかりの新しいギターだ」と紹介するシーンなどは会報誌のレポート通りだなと、非常に感慨深く思える。公演から30年の時を経て、こうして実際の当日の音でコンサートを楽しむことが出来るとは。初日ならではの新鮮な楽しみはあるが、細かい相違点を挙げればキリがない。「This One」と「My Brave Face」の2曲と、「Back In The U.S.S.R.」「I Saw Her Standing There」の2曲が、初日では入れ替わって演奏されていたのも意外な発見であるし、「Ain’t That A Shame」は初日では演奏されていないということがわかる。最後のSee You Next time!という言葉が、これから続く長いツアーで何度繰り返されたことであろう。ボーナストラックには、本編の初日に先立つこと2か月前、ロンドンで行なわれたゲネプロ(通し稽古)から「Summertime」「Twenty Flight Rock」「Blue Suade Shoes」「Matchbox」の4曲5テイクを収録している。ソ連でのみリリースされた『CHOBA B CCCP』の直後であるからか、同アルバムから「Summertime」が演奏されている。おそらく当初ツアーでのセットに入る予定であったのかもしれない。非常にブルージーなアレンジで、7月26日のテイクは6分以上、7月27日のテイクに至っては8分を超える長大な演奏となっている。「Summertime」がこれまでライヴで演奏されたことはなく、ゲネプロとはいえ貴重なライブ・テイクである。「Blue Suade Shoes」もまたツアーのセットからは割愛されてしまったが、アレンジをがらりと変え、まるでオリジナル曲のような新しいアプローチで演奏されている。こちらも7分を超える熱演である。なにせ10年ぶりのツアーである。ポール・マッカートニーのソロ名義としては初めてのツアーである。しかも80年代に入ってから冒頭で書いたようにステージにほとんど立っていないのである。記録では入念にリハーサルを繰り返し、直前でも数百人程度の観客を入れてロンドンのスタジオで2度ゲネプロを行なっている。しかし、1989年9月26日オスロ公演、この日がまさにツアー初日なのである。10年ぶりツアーの初日1989年9月26日オスロ公演 ツアー前のリハーサルより「Sommertime」「Blue Suade Shoes」「Matchbox」など Drammenshallen, Drammen Oslo Norway September 26, 1989 DISC ONE 01. Opening 02. Figure Of Eight 03. Jet 04. Rough Ride 05. Got To Get You Into My Life 06. Band On The Run 07. Ebony And Ivory 08. We Got Married 09. Maybe I'm Amazed 10. The Long And Winding Road 11. The Fool On The Hill 12. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 13. Good Day Sunshine 14. Can't Buy Me Love 15. Put It There 16. Things We Said Today 17. Eleanor Rigby 18. Back In The U.S.S.R 19. I Saw Her Standing There DISC TWO 01. This One 02. My Brave Face 03. Twenty Flight Rock 04. Coming Up 05. Let It Be 06. Live And Let Die 07. Hey Jude 08. Yesterday 09. Get Back 10. Golden Slumbers - Carry That Weight - The End PLAYHOUSE THEATER 1989 11. Summertime July 26 12. Summertime July 27 13. Twenty Flight Rock July 27 LYCEUM THEATER August 24, 1989 14. Blue Suade Shoes 15. Matchbox

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