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Pink Floyd ピンク・フロイド/UK 8.8.1969 Recorder 2 Mono Composite

フロイド1969年8月8日のプランプトン公演には2つの録音が現存しています。ひとつはノーカットで音質に優れながらも、ショウ中盤からテープ劣化が目立ち始める事で最後まで聴くには辛いRecorder 1。これに対し、曲間のカットは多めながらもまぁまぁの音質でこの日の模様を伝え切っていた重要なソースがRecorder 2です。このRecorder 2は往年の名テーパー、ニック・ラルフ氏が現地録音した事で知られているソースですが、彼は1975年に当時ロンドン在住だったコレクターのために録音のコピーを作成した事が判っており、現在出回っているRecorder 2はその時のコピー録音の枝分かれ(※ すなわち2nd Gen以降)であろうと考えられています。実際にRecorder 2の音を聴いた事がある方ならばその爆音気味なサウンド・キャラクターや、静かなシーンになるとヒスが目立つという癖のある音像を御存知かと思いますが、これは恐らく2nd Gen以降に世代を重ねた過程で劣化した結果でしょう。2013年5月に「PLUMPTON 1969 」というRecorder 1と2のコンバインによる全曲収録のタイトルをリリースした事がありましたが、これもRecorder 2の使用部分には単一ソースを使用していた為、全体的に満足なクオリティとは言い難いものでした。ところが今年2019年の夏、このRecorder 2を鑑賞に充分値する品質にまで劇的にレベルアップさせた音源がネット公開されたのです。アップローダーはかのNeonknight氏で、彼は知人テーパー数人が持っていた複数のRecorder 2、すなわち同一録音の枝分かれ・ジェネ違いソースを精査してそれぞれが抱えていた劣化シーンや欠落シーンをダメージがより低いソースで補い、そこに厳密なピッチ調整と最低限の音像補正を施しながら一本化する事で最良のRecorder 2を完成させました。これは単一ソースではマイナスイメージの多かったRecorder 2の印象を根底から覆す仕上がりとなっており、この新生Recorder 2が完成したからこそRecorder " 1 "とのコンバインが違和感無く実現し、結果として今週のSigma最新作『PLUMPTON 1969 』の誕生にも繋がった訳です。ただここまで図抜けたアッパー感があると、もはやこれを補填用サブ・ソースという位置付けで単純に切り捨てられなくなったのも事実でしょう。そこで今回はこの最新作リリースに伴う企画盤として、その生まれ変わった新生Recorder 2の全容を音盤化した本作。『PLUMPTON 1969』ではレア曲「The Narrow Way」の後半からこの新生Recorder 2ソースが姿を現すため、本作ではそれより前の4曲分、つまり『PLUMPTON 1969』ではRecorder 1が使われているトラック(1)〜(4)が新生Recorder 2で聴ける点が最大のトピックでしょう。勿論、トータルな音質・品質という総合評価ではRecorder 1に圧倒的なアドヴァンテージがある事実は変わりませんが、Recorder 1の低音域成分が薄めなところでは逆に本ソースの生々しさや荒々しさがそれを補填している(※ しかもそれなりの頻度で登場する)ため、収録音の個性の違いそのものが興味深いソースともなっています。ちなみにここで登場する新生Recorder 2のトラック(1)〜(5)はNeonknight氏のテーパー仲間が持っていたCDから採られており、そのソース元を辿るとフロイド専門サイト" Yeeshkul "にかつて存在した公開音源を起源としている様です。まず「Set The Controls For The Heart Of The Sun」は冒頭からロジャーによってかき鳴らされる銅鑼の音やニックのタム廻しといった重心の低い音が目立つ訳ですが、既発盤等で聴けた従来のRecorder 2サウンドに比べると耳障りな金属音や低音域の爆音、そしてテープ・ヒスが大幅に軽減され、アンサンブル全体の音が格段に聴き易くなっているのが判るでしょう。中盤でベースが目立ってくる5:57からの展開も、旧Recorder 2ではアタックが強過ぎて全体の見通しが掻き消されていた印象を放っていましたが、今回のRecorder 2ではそのベースの背後にあった各楽器の表情までしっかり耳に届く解像度の向上にも気付かれると思います。「Cymbaline The Journey」もヒスノイズが桁違いに薄まった事でギルモアの若々しい歌声やロジャーとのハーモニー、またギターの繊細でカラフルな音色がますます耳に届けられ、音像がこれまでの様に平坦で小ぢんまりとせずモノラル本来の厚みと奥行きが戻っている事にも注目です。「The Beginning」ではヒスノイズがまだ目立って残るものの、ギルモアの歌声のダイレクト感はRecorder 1に負けていない事が実感出来るでしょう。またソースの特性として低音域に力が宿っているぶん、実際の演奏音に近いのは実はこちらのサウンドではないのか?...という新しい視点も投げ掛けており、その生々しい実況録音感が逆にRecorder 1を補填する側面を併せ持っている事がお判りになると思います。「Beset By Creatures Of The Deep」については全体的にRecorder 1に軍配が上がるものの、旧Recorder 2と比べればひと皮もふた皮も脱却したサウンドで甦っていますし、何よりピッチの調整が厳密に正されている事でこの演奏の音楽的な核がより掴み易くなっているのです。トラック(5)以降のアッパー感にも駆け足で記しておきますと、まず「The Pink Jungle」は導入部で鳥のさえずりが聴こえてくる辺りでより状態の良い別のRecorder 2にシフトしています。この「The Pink Jungle」を含むトラック(6)〜(9)はマクセルのクロームポジション・カセットテープ(※ 1982年〜84年に製造されていた" XL-II 90 ")に残っていたもので、ドルビーBをオンにして録られた2nd Genが元になっている様です。当然ながら当店のギフトタイトルで聴けたソースとは別であるため「Behold The Temple Of Light」の序盤で右チャンネルが息絶えて左側だけの出音となっていた区間も安定して両チャンネルから音が出ていますし、「The End Of The Beginning」も音がこもりまくって終曲と同時にカットアウトしていたものが桁違いに鮮明なサウンドで甦っており、終曲後も暫く録音が続いているアドヴァンテージも備えています。アンコール曲(10)の「Interstellar Overdrive」はまた別の人物が所有していたTDKのハイポジ・テープ" SA 90"カセットから採られており、他のRecorder 2ソースに存在した8kHzのリンギング・ノイズが無いバージョンで収録されています。ジェネレーションは不明ながらもかなりマスターに近い世代であると推測され、ニック・ラルフ氏が録音したRecorder 2の大元マスター録音は相当に上質なサウンドで録音されている事が伺える1曲です。マスターから枝分かれした複数のRecorder 2を最良の姿でリビルドし、ソース史上最高の姿で甦った新生Recorder 2。上位音質ながらも途中までしか聴けないRecorder 1をメイン・ソースとして聴くのではなく、まずRecorder 2ありきでショウ全体を聴く事で、この日の演奏と公演に対するフレッシュな考察と理解の進展に大きなヒントをもたらす音源となっています。 9th National Jazz & Blues Festival, Plumpton Racecourse, Plumpton, Sussex, UK 8th August 1969 (70:43) 1. Set The Controls For The Heart Of The Sun 2. Cymbaline“The Journey” Suite 3. The Beginning (a.k.a. Green Is The Colour) 4. Beset By Creatures Of The Deep (a.k.a. Careful With That Axe, Eugene) 5. The Narrow Way (a.k.a. The Narrow Way, Part 3) careful53's cassette 6. The Pink Jungle (a.k.a. Pow R. Toc H.) 7. The Labyrinths Of Auximines (a.k.a. Interstellar Overdrive) 8. Behold The Temple Of Light 9. The End Of The Beginning (a.k.a. A Saucerful Of Secrets) goldenband's cassette 10. Interstellar Overdrive

Pink Floyd ピンク・フロイド/UK 8.8.1969 Recorder 2 Mono Composite

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