『LIVE KILLERS』を生んだ“JAZZ TOUR”と、絶好調で知られる“CRAZY TOUR”。その合間に存在した唯一無二のショウを記録した貴重なライヴアルバムが登場です。その貴重なショウとは「1979年8月18日ザールブリュッケン公演」。西ドイツの音楽祭“SAARBRUCKEN OPEN AIR”に出演した際のオーディエンス録音です。このフェスと2つのツアーはどんな関係だったのか。まずは、当時のスケジュールからポジションを確認してみましょう。●1978年 “JAZZ TOUR”・10月28日-12月20日:北米(35公演)●1979年・1月17日-3月1日:欧州(28公演)・4月13日-5月6日:日本(15公演)
《6月22日『LIVE KILLERS』発売》・8月18日:SAARBRUCKEN OPEN AIR出演 ←★本作★《10月5日:シングル『Crazy Little Thing Called Love』発売》 “CRAZY TOUR”・11月22日-12月26日:英国(20公演) これが“JAZZ TOUR”・“CRAZY TOUR”時代のQUEEN。『LIVE KILLERS』は1979年の「欧州」レッグから製作され、その後に実施された日本公演をもって“JAZZ TOUR”は終了しました。そして、年末にはシングル『Crazy Little Thing Called Love』に合わせた“CRAZY TOUR”が行われるわけですが、その合間に1公演だけフェス出演があったわけです。このフェスにはTEN YEARS LATERやロリー・ギャラガー、MOLLY HATCHET、THE COMMODORES等が出演しましたが、QUEENこそがヘッドライナーでした。そんなショウを記録した本作は、えらくリアルな臨場感が圧倒的。この録音は以前から存在自体は知られてきたものの、それはコアなコレクター間だけに留まり、一般には流通してきませんでした。そんな知る人ぞ知る激レア・マスターが遂に公開となったわけです。ぶっちゃけた話が貴重度が優先するタイプではあるのですが、だからと言って轟音・爆音の類では決してない。録音自体は非常に端正ですし、耳に痛くなるような要素は何もない。ただし、惜しむらくはステージとの距離が遠い。そのために会場の雰囲気を大きめに吸い込んでおり、演奏よりもムードを楽しむタイプの録音なのです。しかし、そんな現場で聞こえてくるショウは凄い。骨子は“JAZZ TOUR”を基本としつつ、そこかしこに“CRAZY TOUR”の萌芽が見え隠れするのです。まず、セット。ここで『LIVE KILLERS』と比較しながら整理してみましょう。
●SHEER HEART ATTACK(2曲)・Killer Queen/Now I'm Here ●A NIGHT AT THE OPERA(5曲)・Death On Two Legs/I'm In Love With My Car/You're My Best Friend/Love Of My Life/Bohemian Rhapsody
●A DAY AT THE RACES(2曲)・Tie Your Mother Down・『LIVE KILLERS』で聴けない曲:Somebody To Love ●NEWS OF THE WORLD(6曲)・We Will Rock You (fast)/Get Down Make Love/Spread Your Wings/Sheer Heart Attack/We Will Rock You/We Are The Champions
●JAZZ(3曲)・Let Me Entertain You・『LIVE KILLERS』で聴けない曲:If You Can't Beat Them/Mustapha ●その他(2曲)・Keep Yourself Alive『QUEEN』・『LIVE KILLERS』で聴けない曲:Jailhouse Rock ……と、このようになっています。『LIVE KILLERS』で聴けないナンバーが4曲セットイン。「Somebody To Love」「If You Can't Beat Them」「Jailhouse Rock」辺りは公式盤に選ばれなかっただけでツアーで演奏する日もありましたが、ポイントなのは「Mustapha」。『LIVE KILLERS』でも「Bohemian Rhapsody」の導入にアカペラで少し歌っていましたが、ここでは約2分ながらバンド演奏で披露(観客も「おぉ、Mustaphaだ」と喜んでます)。その後の原型になっています。そんなセット以上に“CRAZY TOUR”を想起させるのはフレディ! “CRAZY TOUR”は何よりもフレディが毎晩絶好調だったことで知られていますが、本作も匹敵するほど凄い。ツアーではない単発ショウだけにアンサンブルがぎこちないかと思いきや、むしろ逆。ノドはまさに絶好調でキレも良ければ、歌い上げも伸びに伸びる。そんなフレディに触発されたのか、それとも3ヶ月ぶりにスタジオ作業から解放されたのがよほど嬉しかったのか、バンド全体もとにかくテンションが高い。本作は観客をかいくぐってQUEENを聴くようなライヴアルバムではありますが、その絶好調ぶりはしっかりと分かるサウンドでもあるのです。そのフルショウだけでも素晴らしいのですが、もう1つ本作だけの聴きどころはラスト。いつものように「We Are The Champions」で盛大に盛り上がって「God Save The Queen」で締めくくられるのですが、ここでなぜか1分ほど空白がある。そこでは妙な異音も聞こえるのですが、一説によるとこの時ロジャーがドラムキットを破壊したそう。実は、この日のロジャーは非常に機嫌が悪かった。前日に金髪に染めようとしたところ失敗し、(なぜか)髪は緑色。本人も「人生で一番恥ずかしい経験だった」と語っていますが、さらにショウの間中モニターも不調。フラストレーションが溜まりに溜まってブチ切れてしまったのです。絶好調のフレディが吠えに吠え、スタジオを抜け出した開放感も素晴らしい大熱演。ワールド・ツアーとはひと味違った貴重なショウをリアル・サウンドで体験できるライヴアルバムです。初心者向けとは言えませんが、すれっからしのマニアにはたまらない魅力がビシビシと伝わる激レアな必聴盤。★激レア・初登場音源!!(音源も日程もセットも全て貴重!!)
Ludwigsparkstadion, Saarbrucken, Germany 18th August 1979 AMAZING SOUND
Disc 1(49:36)
1. We Will Rock You (fast) 2. Let Me Entertain You 3. If You Can't Beat Them 4. Mustapha 5. Death On Two Legs 6. Killer Queen 7. I'm In Love With My Car 8. Get Down, Make Love 9. You're My Best Friend 10. Now I'm Here 11. Somebody To Love 12. Spread Your Wings,
Disc 2(43:47)
1. Love Of My Life 2. Keep Yourself Alive 3. Guitar/Drum Solos 4. Brighton Rock (ending) 5. Bohemian Rhapsody 6. Tie Your Mother Down 7. Sheer Heart Attack 8. Jailhouse Rock 9. We Will Rock You 10. We Are The Champions 11. God Save The Queen





























