大名盤『THE EAGLE HAS LANDED』を生み出した“あの5人”が崩壊しようとしていた1985年のSAXON。その秘蔵オリジナル録音が登場です。そんな本作に収められているのは「1985年9月19日レスター公演」。その現場を伝える絶品オーディエンス録音です。当時は意欲作『INNOCENCE IS NO EXCUSE』を世に問う特別な時期でもありました。まずは、そのスケジュールからショウのポジションを確かめておきましょう。1985年・6月20日-22日:スペイン(3公演)《6月24日『INNOCENCE IS NO EXCUSE』発売》・9月5日-10月22日:欧州#1(39公演)←★ココ★・12月31日:サンノゼ公演
1986年・2月1日-4月2日:北米(30公演)・4月12日-5月11日:欧州#2(15公演) これが“INNOCENCE IS NO EXCUSE TOUR”の全体像。アメリカ攻略の野心が透けるアルバムではありましたが、彼らの主戦場はあくまでヨーロッパ。ツアーは母国イギリスの14公演からスタートしており、本作のレスター公演はその13公演目にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、絶品。かの名匠“Crazy S.”氏のオリジナル・カセットからダイレクトにCD化された銘品なのですが、そのオンなダイレクト感が凄い。特に強烈なのは、ビフ・バイフォードのヴォーカル。とにかく距離感がまったくなく、完全にド密着。(時代柄あり得ない話ですが)まるでヴォーカル用のIEMsのようなサウンドなのです。その歌声に比べるとリズム隊やギターはそこまでではありませんが、かと言って遠いわけではない。ヴォーカルほど前に前に迫ってくるバランスではないというだけで、これまたディテールも詳細なら質感もオンなのです。さらにその密着感を高めているのが、オーディエンス・ノイズ。“Crazy S.”氏は常に演奏音をビッグ&クリアに捉える名手ですが、そのコレクションでも本作は飛び抜けている。ヘッドフォンで耳を澄ませていても周囲の喧噪がほとんど感じられず、骨太な演奏と歌声しか記憶に残らない。まるでミックス卓直結のサウンドボード録音を聴いているかのようです。そんな極太・密着サウンドで描かれるのは、王道と新機軸が拮抗する時代の節目だからこそのフルショウ。80年代のSAXONというと大名盤『THE EAGLE HAS LANDED』の他にも『ROCK 'N' ROLL GYPSIES』『GREATEST HITS LIVE!』といった公式ライヴ盤があるわけですが、本作はそのどれとも違うのです。ここで、その内容を整理してみましょう。クラシックス(9曲+α)・WHEELS OF STEEL:Wheels of Steel/747 (Strangers In The Night)・STRONG ARM OF THE LAW:Dallas 1PM・DENIM AND LEATHER:And The Bands Played On/Princess Of The Night
・POWER & THE GLORY:This Town Rocks/Power And The Glory・CRUSADER:Crusader・その他:メドレー(Heavy Metal Thunder/Stand Up and Be Counted/Taking Your Chances/Warrior/Heavy Metal Thunder)(★)INNOCENCE IS NO EXCUSE(6曲)
・Gonna Shout(★)/Back On The Streets/Devil Rides Out(★)/Broken Heroes/Give It Everything You've Got(★)/Rockin' Again ※注:「★」印は『THE EAGLE HAS LANDED』『ROCK 'N' ROLL GYPSIES』『GREATEST HITS LIVE!』のいずれでも聴けない曲。……と、このようになっています。『THE EAGLE HAS LANDED』を濃縮したようなクラシックスを披露しつつ、今となっては貴重な『INNOCENCE IS NO EXCUSE』のレパートリーをたっぷり大盤振る舞い。その新曲群のレア度が面白かったりもするのですが、実はそれ以上なのがアンコール・ラストのメドレー。最初はいつものように「Heavy Metal Thunder」が快走するのですが、そこからみるみるうちに曲が変化入れ替わってく。そのセレクトが強烈でして『WHEELS OF STEEL』の「Stand Up and Be Counted」、『STRONG ARM OF THE LAW』の「Taking Your Chances」、『POWER & THE GLORY』の「Warrior」と、代表曲とは言い難い隠れ名曲のリフやフレーズが次々と飛び出してくる。アンコールだというのに、濃厚なSAXON節をさらに圧縮した特濃メドレーをブチかますのです。新機軸を打ち出した新曲をたっぷりと演奏しつつ、「変わらぬSAXON」を言葉でなく音楽に込めて叩きつけるメドレーも鮮烈なライヴアルバムです。そのどちらもが『INNOCENCE IS NO EXCUSE』時代だからこその趣向であり、それを目の当たりにした英国の風景でもある。そんな現場の真っ直中に極太サウンドで立ち会える1本。
Live at De Montford Hall, Leicester, UK 19th September 1985 PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1(72:16) 1. Intro. 2. Gonna Shout 3. This Town Rocks 4. Back On The Streets 5. Dallas 1PM 6. Devil Rides Out 7. The Power And The Glory 8. Broken Heroes 9. Give It Everything You've Got incl. Drum Solo 10. And The Bands Played On 11. Crusader 12. Princess Of The Night
13. Wheels Of Steel
Disc 2(20:35) Encore 1. Audience 2. Rockin' Again 3. 747 (Strangers In The Night) 4. Heavy Metal Thunder 5. Stand Up & Be Counted 6. Taking Your Chances 7. Warrior / Heavy Metal Thunder (reprise)
Biff Byford - Vocals Graham Oliver - Guitar Paul Quinn - Guitar Steve Dawson - Bass Nigel Glockler - Drums





























