伝説の初来日にして、THE REVOLUTIONのラスト・ステージでもあった1986年のジャパン・ツアー最終日。その一部始終を真空パックした超名盤がブラッシュ・アップ2CDで登場です。 【伝説の初来日を記録した最高傑作録音】そんな本作に封じ込められているのは「1986年9月9日:横浜スタジアム公演」。その超絶級オーディエンス録音です。そう、5年前に発掘されたオリジナル録音『THE FINAL PARADE』を最新・細心マスタリングで磨き直したものなのです。『THE FINAL PARADE』をご体験の方ならすでに心を決められていると思いますが、そうではない方のためにイチからご説明しましょう。何はさておき、まずはショウのポジション。日本洋楽史の事件でもあった伝説の初来日のスケジュールから紐解いてみましょう。・9月5日:大阪城ホール 『COMPLETE OSAKA 1986』 ・9月6日:大阪城ホール 『COMPLETE OSAKA 1986』・9月8日:横浜スタジアム・9月9日:横浜スタジアム ←★本作★ これが1986年に実現した初来日。当店では名作『COMPLETE OSAKA 1986』もご紹介しておりますが、それは日本とプリンスが初対面を果たした序盤の記録。それに対して本作は来日最終日でした。また、この来日はプリンス初のワールドツアー“PARADE TOUR 1986”の最終盤でもあり、本作こそが全世界千秋楽の一夜でもあった。もっと言えば、このツアーをもってTHE REVOLUTIONは解散している。つまり、このライヴが彼らのラスト・コンサートでもあるのです。さて、そんな幾重にも特別な夜で記録された『THE FINAL PARADE』の登場は、まさに事件でした。全世界初公開のオリジナル録音だったのですが、そのサウンドが超絶。それまでも最終日は名録音が残されている事で知られてきたのですが、完全に既発群を一掃。芯も極太ならディテールも超繊細で、何より距離感がまるで感じられない。音色的にオーディエンス録音なのは分かるものの、サウンド・クオリティ的には完全にサウンドボード級の超名録音だったのです。それだけの名録音だったのにも理由がある。実は、この録音を手掛けたのは、日本の録音史上でも最高の名手と謳われた伝説の名手。エリック・クラプトンやジェフ・ベック、PINK FLOYD、ミック・ジャガー、THE ROLLING STONES等々、当時を代表する数々の歴史的な録音を残してきた人物で、その手腕はかの名門キニーも凌駕するとさえ言われる。それこそ「日本のミラード」と呼ぶマニアもいるほどの達人による大元カセットからダイレクトにデジタル化された銘品中の銘品だったのです。 【自然なのに超ダイナミックなアップグレード・サウンド】長くなってしまいましたが、ここまでお話ししたのはあくまで前回作『THE FINAL PARADE』の事。本作はさらに上を行く最高峰更新盤なのです! そのアップぶりは、目を見張る。もちろん、無闇矢鱈な音圧稼ぎなどは行っておりません。丁寧に各音域の特性を分析しつつ、整理していった。一番のポイントは、中高音の抜けとバランス。原音もサウンドボード的な極上サウンドではありましたが、当時のPAシステムや録音機材の関係もあってやや中高音が強めに記録されていました。本作では、そうした中高音と重低音の整合を取ったのです…………と、こうして文字にしてみると「??」という感じですが、聴いてみると違いは歴然なのです。キンキン寸前だった前回に比べ、コシのある重低音がグッと迫り、ド派手・大迫力・ダイナミック!! 実のところ、原音からそれほど大きく変えていないハズなのですが、聴覚上はまるっきり別物に生まれ変わっている。デジタル・マスタリングは決して万能の魔法ではなく、元録音の個性によっては変えようがない事もしばしば。しかし本作はまったく逆で、ちょっと整えるだけで格段にアップグレードするタイプだった。しかも、大改造していないからこそ大事なナチュラル感も現実感も一切損なわれていないのです。 【歴史的なTHE REVOLUTIONのラスト・ギグ】そんなアルティメイト・サウンドで描かれるのは、伝説の初来日にしてTHE REVOLUTION最後の夜。初来日4公演は、毎日少しずつセットが変化してもいましたので、固定曲/日替わり曲を分けて整理してみましょう。・ダーティ・マインド:Head ・戦慄の貴公子:Controversy/Do Me, Baby・1999:Delirious/Lady Cab Driver/Automatic/D.M.S.R./Little Red Corvette/1999・パープル・レイン:When Doves Cry/Purple Rain・アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ:Around The World In A Day/Raspberry Beret/ The Ladder(★)/Condition Of The Heart(★)/Pop Life/America(★)・パレード:Christopher Tracy's Parade/New Position/I Wonder U/Do U Lie?(★)/Under The Cherry Moon/Anotherloverholenyohead/Girls & Boys/Life Can Be So Nice/Kiss/Sometimes It Snows In April(★) ・サイン・オブ・ザ・タイムズ:It's Gonna Be A Beautiful Night(★)・その他:A Love Bizarre/(How Much Is) That Doggie In The Window?/Love Or $(★)※注:「★」印は初来日での日替わり曲 ……と、このようになっています。『PARADE』の全12曲中10曲という大盤振る舞いを軸としつつ、各アルバムの名曲を幅広くセレクト。このツアーだけの貴重曲もいちいち曲名を挙げられないほど盛りだくさんです。しかも、そんなセットを紡ぐ演奏こそが素晴らしい。前述もしましたが、“PARADE TOUR”はプリンス初のワールドツアー(それまでは北米ばかりで、海外公演は欧州のショーケースが数回だけでした)。全世界の熱狂を目の当たりにしたテンションとやり切った達成感、それに明日の調子を考えなくて済む思い切りの良さ……そんな最終日の美点が最大限に活きている(逆に最終日の弱みはツアー疲れですが、日本は4公演だけですし、上陸前にしっかり休みも入れてあり、まったく疲れを感じさせません)。THE REVOLUTIONが奏でる躍動感もプリンスのシャウトも絶好調で、キャリア・ハイなんじゃないか……と思うような大熱演が繰り広げられているのです。歴史的な夜を記録した日本発の大名録音。5年前に世界中のマニアを驚かせたオリジナル・マスターがアップグレードした奇跡の超名盤です。まさに日本洋楽史の至宝であり、紛れもない文化遺産。「1986年9月9日:横浜スタジアム公演」の超絶級オーディエンス録音。5年前に発掘されたオリジナル録音『THE FINAL PARADE』を最新・細心マスタリングで磨き直したもので、そのサウンドは驚異的。従来からサウンドボードも裸足で逃げる奇跡の録音でしたが、本作はコシのある重低音がグッと迫り、ド派手・大迫力・ダイナミック!! ショウは初のワールドツアー千秋楽(=THE REVOLUTIONの最終公演)でもあり、世界を体験したテンションと最終日ならではの開放感が全開。日本が誇る世界に誇る日本発の文化遺産です! Live at Yokohama Stadium, Yokohama, Japan 9th September 1986 ULTIMATE SOUND(from Original Masters)*UPGRADE Disc 1 (57:22) 1. Intro 2. Around The World In A Day 3. Christopher Tracy's Parade 4. New Position 5. I Wonder U 6. Raspberry Beret 7. Delirious 8. It's Gonna Be A Beautiful Night 9. Controversy 10. A Love Bizarre 11. Do Me, Baby 12. (How Much Is) That Doggy In The Window? / Lady Cab Driver 13. Automatic 14. D.M.S.R. 15. When Doves Cry 16. Little Red Corvette 17. Do U Lie? 18. The Ladder 19. Condition Of The Heart\ 20. Under The Cherry Moon 21. Anotherloverholenyohead Disc 2 (61:14) 1. Love Or $ 2. Head (incl. Hot Thing) 3. Pop Life 4. Girls And Boys 5. Life Can Be So Nice 6. 1999 7. America 8. Kiss 9. Sometimes It Snows In April 10. Purple Rain