ピンク・フロイド1970年屈指の名演が、何と" 4th gen "ソースで飛躍的に音質更新!! 既発とは別ルートを辿った下位世代のソースが上位世代のソースを駆逐する音源下克上が勃発です!!アルバム『ATOM HEART MOTHER』発表に伴って1970年11月6日から始まった欧州ツアーの2日目、11月7日のロッテルダム公演は演奏表現の秀逸さで古くから注目されていた事は有名です。これが1998年に『REMERGENCE』として非公式盤初登場となった時もその点が話題になりましたが、やっと音盤化された貴重音源ながらも音質的にはイマイチの印象を持たれた方が多かったと思います。これを上回るソースとして登場したのが2009年に発表された『GROTE ZAAL 』。Highland盤と同一ソースながらマスターテープに近い上位サウンド(※ 恐らく1stか2nd gen)が大きな話題となり、これが現在まで世界基準タイトルとして定番化しています。ところが今年2020年の10月。そんな世界基準タイトルを尻目にそっとネット公開されたのがこれの" 4th gen "ソース。前述の通り『GROTE ZAAL』使用ソースは1stか2nd genと推察される良音質盤で、これの上位ソースが公開されるならともかく、これを下回る第4世代のソースに今更何の値打ちがあるのか...。そんな軽い気持ちでファイルを開き、近年稀に見る電撃大ショックを受けたファンが世界中で続出。そう、それは4th genなのに『GROTE ZAAL』を一蹴する衝撃の高音質ソースだったからです。...でもそんな事ってあるのでしょうか?本ソースの音の良さを説明するにはまずその理由から書く必要がありそうです。現在確認されている限り、この日の録音はRecorder 1が唯一のものとして知られています。世界基準の『GROTE ZAAL』も旧Highland盤も、そして今回登場する4th genもRecorder 1。でもこの同一の3ソースは、それぞれが同じ線上を辿ったソースではありません。つまり『GROTE ZAAL』はHighland盤使用ソースの前にあった姿ではなく、今回の4th genはそれらの後の姿でもないという事です。世代にバラつきはあるものの、それぞれがマスターから別の機会に派生して別のルートを辿った2ndであり、4thである訳です。そもそもマスターから作成された1st genが1つしか無いと考えるのもおかしな話で、マスターテープ所有者が複数人に1st genを作成・提供した場合もうその時点で複数の1st genが存在する訳ですから、それぞれの1stにそれぞれの2ndや3rdがあるのはごく自然な流れです。その、複数個作成された1st genを受け取った複数人がそれぞれの録音環境で2nd genを作成すると、当然ながらそこには各人が持っている機材、用意するテープのグレード、録音技術とその知識の差によって音質にかなりバラつきの出た2nd genが複数個作成される事になります。そこから作成された3rd genになると更にバラつきの出た多様な音像となっている筈で、同じ2nd gen、3rd genでもその結果が随分違うものが存在する事になります。これに鑑みるとHighland盤で使用されたソースはさほど良くない録音環境を辿ってしまった3rd genくらいが妥当なところであり、世界基準『GROTE ZAAL』の使用ソースはHighlandソースとは別の機会にマスターから作成された、そこそこ良好な1stか2ndだったと推察出来るのです。しかし今回登場する4th genはそんな世界基準を軽く凌駕する高解像サウンド。各既発盤で聴けたソースとは出自と経緯が完全に異なっており、録音経験と機材知識に長けたテーパー達によってオリジナルのマスター原音が大切に継承された" サラブレッドな第4世代の音 "なのです。格の違う奇跡的な鮮度と解像度でRecorder 1の原音が保たれているのはこの為で、それ故に2つの既発盤より世代は重ねていてもそのサウンドは遥かな高みにあるのです。しかも!! 「Atom Heart Mother」の演奏前にはこれまでの両既発盤で丸ごと抜け落ちていた約1分45秒間ほどのチューニングとロジャーによる長めの曲紹介MCが初降臨。勿論これは史上初登場のシーンであり、全く知られていなかったオリジナル録音の姿がこうして当たり前に現存している点からも、この4th genが既知のルートとは異なる道程を辿ったソースである事が判ると思います。反面、この4th genならではの欠落が生じているのも面白いところで、既発ソースでは普通に確認出来るシーンで不思議なカットが入っているのです。この要因となっているのは使用されたテープの分数で、この4th genは90分テープと60分テープが各1本ずつで構成されている事から、そのテープ・リバース点が約45分毎と約30分毎に痕跡として出ているのです。ただここで欠落している箇所は更に別系統で残された3rd genソース(※ 今回の4th genより若干音質は劣るものの、両既発盤ならびに本4th genとも異なる系統を辿った3rd gen。これも既発盤より音質が良い!!)を使用してショウを完全復元。結果、史上初登場シーンを含む過去最高音質にして最長版となる70年ロッテルダム公演が誕生したのです!!!...それ故にこのサウンドとショウのフル尺感は衝撃的。ディスク1-(1)には既発盤同様に開演前の場内の様子とチューニング、そしてロジャーのMCが聴けますが、録音スタート箇所が世界基準『GROTE ZAAL (※ 以降、" 既発盤 "とします)』より約2秒ほど手前から始まっており、まさに録音ボタンが押された瞬間から聴けるパーフェクト収録版となっている事をまず特記しておきましょう。「Astronomy Domine」も既発音像とは桁違いの透明度と肉厚さで登場。音の輪郭も鋭く、とても4th genとは思えない驚異的な音像に自然と眼が丸くなる筈です。 00:00~00:06、及び9:16~トラックエンドまでは前述の新規3rd genで補填していますが、この3rd gen補填区間ですら既発盤より+2ほど音質が良いのです。「Fat Old Sun」も出だしや曲中で添えられるベースのハーモニクスが更に硬質で美麗に響き、デイヴの歌唱もその陶酔感が特上の波動で届きます。特に楽曲中盤8:28付近からの音質向上感は目覚ましく、長いギター・ソロとリックのオルガンによる融合が既発盤とは桁違いの鮮やかさで直撃してくるのです。楽曲冒頭0:00~0:13は新規3rd genで補填していますが、4th genと音の質が似ているのでその繋ぎ目はまず判らないほど完璧ですし、終曲後に入るチューニングも当日の司会者のアナウンスや音出しの様子が約3分30秒間以上も入っており、これも既発盤を一蹴する透明さと鮮やかさです。「Cymbaline」も中音域が潰れて暗く濁っていた既発盤とは異なり、音色と響きにサラブレッド・ソースならではの明るさと鮮烈さが息衝いています。唯一5:07で一瞬だけ既発盤には無い音の空白があるのですが、これは90分テープにトランスファーされた4th gen作成時の痕跡(※ テープのリバース点)と思われます。2秒ほど巻き戻された地点から音がリ・スタートするので、前後を聴き直すとシーンの欠落は生じていない事も確認出来るでしょう。終曲後に展開する約1分45秒間ほどのチューニングとロジャーによる次曲「Atom Heart Mother」の長めの曲紹介は史上初登場シーンです。既発の各ソースではここがほぼ丸ごとカットされていたため、このシームレスな聴き応えはかなりのアドヴァンテージ。その「Atom Heart Mother」は2:12~15の3秒間で既発盤の同箇所には存在しない音抜けがあり、これも4th gen特有の特徴となっています(※ これは世代を重ねたどの時点かで生じた痕跡でしょう)。しかし音質面ではここも圧倒的なアッパー感があり、終演後に入る3分30秒間超えのチューニングも既発サウンドとは別格の鮮やかさと至近距離で登場です。一方「The Embryo」は1:25~46迄の約20秒間で4th genの収録音が抜けているため、これも新規3rd genを波形1/1000でアジャスト+トリートメント。しかしこれもこの様に補填していると書かなければまず気付かない完璧なパッチです。また10:07~13ではテープよれが生じているのですが、これも滲み出る圧倒的なマスター原音力で瞬時にその違和感が掻き消されます。「Careful With That Axe, Eugene」はソースの違いが判るシーンとして、既発盤の7:28で生じていた突然音が大きくなる症状(※ ドルビー効果のON / OFF等、コピー時にこの位置で何らかのスイッチをいじった痕跡)が存在しません。曲を通して音量が正しく維持された4th genならではの音像が未体験の興奮を呼び覚ますでしょう。「Set The Controls For The Heart Of The Sun」は9:09付近からベースが通常とは異なるリズムを刻み、これにギターが強烈なエフェクトを効かせてゆくというこの日ならではの聴きどころが過去最高の明瞭さで登場、中~低音域の鮮明さと芯の入り方が全く違っている事に驚かれる筈です。「A Saucerful Of Secrets」は左右への響きの拡がりが既発盤よりワイドに出ている事で低音域の混濁感が大幅に薄れ、5:54から入るドラムもそのリズムパターンが通常と異なる様子が一層綺麗に届きます。終盤のガイドボーカル区間もこの時期としては珍しく2コーラス分たっぷり歌い上げる様子がこれまでの曇って暗いサウンドとは対照的に、明瞭で抜けの良い音で展開しているのです。こうして4th genの録音は終曲後の歓声と共に20:03で終了、その先にある終曲後のチューニングと「Blues」は新規3rd genの独壇場となりますが、実はこれも大きな聴きどころ。特に中盤、珍しくハードな展開をするこの日特有のパフォーマンスが既発盤の上をゆく音像となっており、その実力に最後まで目を見張ること確実です。それにしてもこの音質の良さ。表記上は確かに4th genですが、この数字のマイナスイメージで敬遠などしようものなら生涯後悔すること確実な秀逸サウンドです。枝分かれしてゆくうちに雑味が増した音ではなく、世代を経ても全く色褪せない純血統サウンドの鮮烈さを是非本作でお愉しみ下さい。今回発掘された、段違いに音質が優れている「4th Genニューソース」をメインに、欠落箇所を(音質の劣る)「3rd Genで」補填することで最長版へ編集。間違いなく1970年ロッテルダム公演の最良版にして決定版!「Atom Heart Mother」の演奏前の1分45秒のチューニングとロジャーによる長めの曲紹介MCは史上初登場(4th Genに収録されてました。)音良いです!!未聴のファンの方は。この機会に是非!!Grote Zaal, De Doelen, Rotterdam, The Netherlands 7th November 1970 PERFECT SOUND(UPGRADE!!) Disc 1 (78:09) 1. Intro ★0:18 - 最後まで補填 2. Astronomy Domine ★0:00 - 0:06 補填 / ★9:16 - 最後まで補填 3. Fat Old Sun ★0:00 - 0:13 補填 4. Cymbaline 5. Atom Heart Mother 6. The Embryo ★1:25 - 1:46 補填 Disc 2 (66:21) 1. Tuning 2. Green Is The Colour 3. Careful With That Axe, Eugene 4. Set The Controls For The Heart Of The Sun ★1:33 - 2:39 補填 / ★14:22 - 最後まで補填 5. A Saucerful Of Secrets ★0:00 - 0:41 補填 / ★20:03 - 最後まで補填 6. Blues ★全部補填