ジョン・サイクスを迎えつつ、まだメル・ギャレイも残っていた1984年春のWHITESNAKE。わずか2ヶ月で崩壊した貴重ラインナップの最高傑作マスターがまさかの新発掘!緊急リリース決定です!!大激動のSLIDE IT IN時代 そんな本作に刻まれているのは「1984年3月3日ウェンブリー公演」。かつて「FM放送」とも呼ばれた超極上オーディエンス録音の最高峰更新盤です。本稿に目を留められた方ならご存知と思いますが、『SLIDE IT IN』時代はWHITESNAKE史でも最重要のターニング・ポイントであり、ラインナップも目まぐるしく入れ替わっていた時期。本作を語る上でメンバーチェンジは欠かせない要素ですので、まずは『SLIDE IT IN』時代の変遷を代表作と共におさらいしてみましょう。A:SLIDE IT IN(オリジナル)(6人:カヴァデール/ムーディ/ホジキンソン/パウエル/ロード/ギャレイ)・代表作『LIVE... IN THE WEST OF THE RHINE』●B:SLIDE IT IN(USミックス)/ツアー初期(28公演)(6人:カヴァデール/サイクス/マーレイ/パウエル/ロード/ギャレイ)・代表作:★本作!★ C:ツアー中期(6公演)(5人:カヴァデール/サイクス/マーレイ/パウエル/ロード)・代表作『DEFINITIVE STOCKHOLM 1984』●D:ツアー本編(74公演)(4人:カヴァデール/サイクス/マーレイ/パウエル)・代表作『SUPER ROCK '84 IN JAPAN』 “サイクス入り6人”の最高傑作レース これが『SLIDE IT IN』にまつわる4つのラインナップ。スタジオ作『SLIDE IT IN』も「オリジナル」と「USミックス」でメンツが違い、ツアーは後者「B」の6人で開始。その後ツアーが進む毎に「6人→5人→4人」と人数が減っていったわけです。そんな中で、本作はまだ誰も抜けていない「B」による6人ライヴアルバムの最高傑作なのです。「B」時代と言えば、現在ではグラスゴウ公演サウンドボードも公式化されましたし、名盤『DEFINITIVE NOTTINGHAM 1984』も大定番。ここで「B:6人編成」時代のスケジュールを振り返り、それぞれの位置関係を確認しておきましょう。ラインナップBの歩み《1月28日『SLIDE IT IN(USミックス)』完成》・2月17日ー29日(10公演)*3月1日:公式グラスゴウSBD*3月3日:ウェンブリー公演 ←★本作★・3月4日ー20日(12公演)《カヴァデールの不調でツアー中断》・4月1日+2日(2公演)*4月4日『DEFINITIVE NOTTINGHAM 1984』・4月5日:マンチェスター公演《4月7日:メル・ギャレイ負傷→5人編成「C」へ》……と、このようになっています。「B」時代も細かく見るとツアーの中断前「2月/3月(24公演)」と再開後「4月(4公演)」に分けられる。本作のウェンブリー公演はカヴァデールが風邪をひく前の12公演目であり、公式化されたグラスゴウ公演の次のショウでもありました。2024年現在ではグラスゴウ公演の公式サウンドボードが一般的に一番エライと思われがちですが、実は公式は不完全版(しかも、モロにニセモノな大歓声ダビングがダサダサ)。そのため、コレクター界では完全アルバムである『DEFINITIVE NOTTINGHAM 1984』が「Bの最高傑作」となってきました。ところが、ごく最近になって王者の称号を奪い取ってしまうマスターが発掘された。それが本作なのです!かつてFM放送とされた伝説録音が超アップグレード そもそもウェンブリー公演も古くから「放送音源ではないか?」と言われる名録音が残された事で有名。今回発掘されたのは、その伝統録音の1stジェネ・マスターなのです。そのアップグレードぶりは衝撃の「完全別モノ級」! 従来マスターにあったダビング痕が一層され、ゴワゴワ感もなければ、潰れていたディテールも超鮮明。こうなると、かつて「FM放送?」と呼ばれた録音の旨みが大爆発。オンでゼロ距離なダイレクト感、6人が一気に鳴らしても混じり合わないセパレート感もスーパー・アップグレード。曲間になるとリアルな喝采も吸い込まれていますが、肝心要のヴォーカル/演奏音は本当にサウンドボードのようです。そんな「これでサウンドボードじゃないの?」サウンドで描かれるのは、貴重な「ラインナップB」のフルショウ。セット分析はお馴染みなので省略しますが、グラスゴウの公式サウンドボードではカットされていたコージー・パウエルのソロ(ホルストの『火星』バージョン)や終焉を告げる「We Wish You Well」までしっかり楽しめる。また、この「We Wish You Well」もスゴい。普通、演奏がオンでもSEテープになるとスカスカ感も出てくるものですが、本作はスタジオ・テイクをオーバーダブしたんじゃないかと思うほど超ダイレクト。なるほど、これはFM放送だと思われるわけです(ちなみに、ここで「WHITESNAKE!! Recorded at Wembley Arena on 3rd March」なるコメントも記録されていますが、どうやらこれはラジオDJではなく録音者が管理用に吹き込んだもののようです)。公式サウンドボードを超える完全収録で本生100%リアル、そして超名盤『DEFINITIVE NOTTINGHAM 1984』よりもオンでダイレクト。本作こそ紛れもなく最高峰を更新した「新・最高傑作」なのです。本番から40周年を祝うように登場した1stジェネ・マスター「1984年3月3日ウェンブリー公演」の超極上オーディエンス録音。かつてFM放送とされた名録音の1stジェネ・マスターで、ダビング痕が一掃された超アップグレード盤。本当にFM放送にしか思えないほどのクオリティで、不完全だったグラスゴウ公演の公式サウンドボードとは違ってコージーのドラムソロや「We Wish You Well」までしっかり楽しめる。ジョン・サイクス/メル・ギャレイが揃っていた貴重時代の新・最高傑作の誕生です!Wembley Arena, London, UK 3rd March 1984 TRULY PERFECT SOUND(UPGRADE) Disc:1 (43:16) 1. Intro 2. Gambler 3. Guilty Of Love 4. Ready An' Willing 5. Love Ain't No Stranger 6. Here I Go Again 7. Slow An' Easy 8. Crying In The Rain 9. Soldier Of Fortune Disc:2 (44:35) 1. MC 2. Keyboards Solo 3. Drums Solo (Mars, The Bringer Of War) 4. Ain't No Love In The Heart Of The City 5. Fool For Your Loving 6. Need Your Love So Bad/Thank You Blues 7. Slide It In 8. Band Introductions 9. Don't Break My Heat Again 10. We Wish You Well David Coverdale - Vocals Mel Galley - Guitar, Backing Vocals John Sykes - Guitar Neil Murray - Bass Cozy Powell - Drums Jon Lord - Keyboards