収録されているのは、2013年ツアーから6月1日のハンブルグ、O2ワールド公演で、音質は元々非常に良いものでしたが、的確なマスタリングにより音圧を上げ、音の輪郭を作ってメリハリのあるサウンドにグレードアップを図っています。このヨーロッパツアーでは、クラプトンは連日2曲程度を入れ替えてプレイしているようです。この日はBadgeとNobody Knows You When You're Down And Outが日替わり曲に当たっています。Badgeの中間のソロで聴くことのできるクラプトンらしい流麗なフレージングは、変わらぬこの曲の魅力をキープしていると言えるでしょう。このツアーではハイライトとなっている新曲Gotta Get Over、ドミノス・ナンバーGot To Get Better In A Little While、十八番のCrossroadsに加え、新たにステージを活性化させることに貢献するCome Rain Or Come Shine、Blues Powerがセットインしました。特にBlues Powerは85年ツアー以来28年ぶりの演奏となるもので、コンパクトにまとめられながらも入魂のパフォーマンスを聴くことができます。28年前のツアーにもこの場にいるクリス・スティントンが参加していたことを思うと感慨深いものがあります。またこの日はクラプトン・バンドのかつてのメンバーでギタリストのアンディ・フェアウェザー・ロウがアンコールに飛入りしたことが最大のトピックでしょう。現在は自身のバンドを率いて活動するアンディですが、両曲で「コード弾きソロ」と呼んでもいいような、シングルノートではなく、コード弾きでソロを構成してしまうという彼独特のプレイがフィーチャーされています。古くからのファンには思わず懐かしさを覚えるプレイでしょう。またSunshine Of Your Loveで聴くことのできるスティーヴ・ジョーダンのドラミングは、超一流のドラマーである彼の本領が発揮された一際エキサイティングなプレイであることにも注目です。クラプトンのプロデビュー50周年をセレブレートして駆けつけたクラプトンにとっての「オールド・ソック」、アンディ・フェアウェザー・ロウ飛入りの瞬間をも捉えた本盤は、今年のツアーにおいては5本の指に入る高音質盤であることは間違いありません。Live at 02 World, Hamburg, Germany 1st June 2013 TRULY PERFECT SOUND Disc 1 (49:08) 1. Introduction 2. Hello Old Friend 3. My Father's Eyes 4. Tell The Truth 5. Gotta Get Over 6. Black Cat Bone 7. Got To Get Better In A Little While 8. Come Rain Or Come Shine 9. Badge Disc 2 (75:05) 1. Driftin' Blues 2. Layla 3. It Ain't Easy 4. Nobody Knows You When You're Down And Out 5. Tears In Heaven 6. Blues Power 7. Love In Vain 8. Crossroads 9. Little Queen Of Spades 10. Cocaine 11. Sunshine Of Your Love (with Andy Fairweather Low) 12. High Time We Went (with Andy Fairweather Low)