80年代に突入しても絶頂に向かってさらに加速していったTHE JAM。そんな苛烈な現場を極上体験できる伝説録音の最高峰マスターが登場です。そんな本作に吹き込まれているのは「1980年2月29日ニューヨーク公演」。伝統の名会場“ザ・パラディアム”で記録された極上オーディエンス録音です……です、たぶん。いきなり気弱になって申し訳ないのですが、思わず断言するのが怖くなるくらいにサウンドボード的な超強力サウンドなのです。その気になるクオリティの前に、まずはショウのポジション。1980年と言えば、時期によって“SETTING SONS Tour”/“SOUND AFFECTS Tour”が切り替わり、録音の意味も大きく異なってくる。当時の活動概要からチェックしてみましょう。1979年・2月16日ー3月8日:欧州#1(10公演)←※公式READING 1979・4月10日ー24日:北米#1(8公演)・5月4日ー6月9日:英国#1(16公演)《10月10日『セッティング・サンズ』制作》・11月2日ー12月29日:英国#2(30公演)←※公式BRIGHTON/RAINBOW 1980年・2月11日ー15日:英国#3(4公演)・2月27日ー3月25日:北米#2(13公演)←★ココ★・4月7日ー6月21日:欧州#2(11公演)←※PINKPOP 1980・7月4日ー8日:日本(3公演)・7月2日ー8月9日:欧州#3(4公演)・10月18日:ブロムリー公演《10月22日『サウンド・アフェクツ』完成》・10月26日ー12月12日:欧州#4(37公演)←※公式NEWCASTLE 1980 これが1979年/1980年のTHE JAM。1980年は大半が“SETTING SONS Tour”で、最終「欧州#4」だけが“SOUND AFFECTS Tour”でした。本作のパラディアム公演は前者。「北米#2」の3公演目にあたるコンサートでした。そんな現場を真空パックした本作は「まるでサウンドボード」を地で行く極太録音。とにかく芯が濃密で距離感がなく、バッキバキのゴリゴリ。単に力強いのではなく、ディテールもやたらと細やかで1音1音がくっきりと切り立ち、セパレート感も絶大。曲間の無音パートになると、現場PAが吐き出しているであろう「ジジ……」という電磁ノイズまで拾っている。同時期のサウンドボード・アルバム『PINKPOP 1980』も好評を賜っておりますが、本作は一歩も譲らない。いや、均整の取れたアンサンブルの美しさでは勝っているくらいです。しかも、本作はそんな極太録音の最高峰盤でもある。海外のTHE JAM研究家から提供されたマスターでして、そのサウンドはえらくナチュラル。従来マスターはゴワゴワしたダビング痕があったり、音圧稼ぎでパッツンパッツンしていたりとやや聴きづらさもありましたが、本作は力強さはそのままに艶やかな甘露のサウンドでもあるのです。そんな極太な美音で描かれるのは、右肩上がりで駆け上がるようなステージ。本作はサウンドボード的な極太録音ですので、ここでは『PINKPOP 1980』との比較で整理してみましょう。オール・モッド・コンズ(8曲)・It's Too Bad(★)/Mr. Clean/To Be Someone (Didn’t We Have A Nice Time)/Down In The Tube Station At Midnight(★)/The Place I Love(★★)/All Mod Cons/David Watts/"A" Bomb On Wardour Street その他(11曲)・セッティング・サンズ:Saturday's Kids/Burning Sky/Thick As Thieves/Private Hell/Little Boy Soldiers/Smithers-Jones/The Eton Rifles・シングル:The Dreams Of Children(★★)/The Butterfly Collector(★)/Strange Town(★)/When You're Young(★)※注:「★」印は当店サウンドボード『PINKPOP 1980』で聴けなかった曲。特に「★★」印は発掘盤『LIVE AT THE BRIGHTON CENTRE DECEMBER 1979』にもなかった曲。……と、このようになっています。実のところ、約2ヶ月前の公式『LIVE AT THE BRIGHTON CENTRE DECEMBER 1979』に酷似したセットでもあるのですが、そこでは演奏されなかった「The Place I Love」「The Dreams Of Children」も披露されています(ちなみに、この2曲は『SETTING SONS』デラエディで公式化されたレインボーシアターSBDにもないレパートリーです)。そして、そんなセットを綴るパフォーマンスが灼熱! この日は相当盛り上がったようで、資料によるとあまりの大盛況ぶりに、3rdアンコールで2回目の「Private Hell」までやったそうです(本作はその前の2ndアンコールまでの収録)。実際、本作から吹き出すのはその逸話を裏付けするような大熱演なのです。サウンドボードひしめく全盛の“SETTING SONS Tour”にあって、なお特別な輝きを放つ極太・端正な大傑作ライヴアルバムです。オーディエンスならではの生々しさと、サウンドボード的な聴き応えを両立した新名盤。「1980年2月29日ニューヨーク公演」の極上オーディエンス録音。海外の研究家から提供された最高峰マスターで「まるでサウンドボード」を地で行く極太感はそのままに、ナチュラルな美しさまで両立。公式『LIVE AT THE BRIGHTON CENTRE DECEMBER 1979』でも聴けない「The Place I Love」「The Dreams Of Children」も美味しい全盛の現場を体験できる新名盤です。The Palladium, New York, NY, USA 29th February 1980 ULTIMATE SOUND★超高音質です。(63:55) 1. Saturday's Kids 2. Burning Sky 3. Thick As Thieves 4. It's Too Bad 5. The Dreams Of Children 6. Mr. Clean 7. The Butterfly Collector 8. Private Hell 9. Little Boy Soldiers 10. Smithers-Jones 11. To Be Someone (Didn't We Have A Nice Time) 12. The Eton Rifles 13. Strange Town 14. When You're Young 15. Down In The Tube Station At Midnight 16. The Place I Love 17. All Mod Cons 18. David Watts 19. 'A' Bomb In Wardour Street Paul Weller - vocals, guitar Rick Buckler - drums Bruce Foxton - bass