極々一部のコレクターしか聴くことが出来なかった幻にして伝説のライヴがつ、つ、ついに解禁!!復活後のマイルス・バンドに於けるアル・フォスターの最名演奏といわれ、縦横無尽にブローしまくるマイルスも出色の出来、メンバー全員が唸りを上げる怒涛の演奏がついに聴ける日がやって来たぞ〜!!全世界のファンが待ちにまったマイルス奇跡の復活作「ザ・マン・ウイズ・ザ・ホーン」が発表されるや、まるで何事も無かったようにマイルスはまず1981年6月26〜29日までの4日間に渡りボストンのキックスに出演し、その後ニューヨーク公演も行い早くもライヴ活動を本格始動していく。それら全てのコンサートを順を追って聴いていくと、ジョン・コルトレーン時代から定評のマイルスの新人発掘千里眼通り"カムバック・バンド"と呼ばれる当時は無名でまだ発展途上ながらダイアモンドの原石さながら光り輝く才能を持つ若きマーカス・ミラー、マイク・スターン、ビル・エヴァンス、ミノ・シネルが、回を重ねる毎に驚くべき早さで成長していく様が良く判ります。また70年代からマイルスのバンドの屋台骨を支えるアル・フォスターにしても、マイルス引退後の低迷が嘘のように水を得た魚の如く迷いを吹っ切った別人のような鋭いビートをかましまくり伝統のマイルス・サウンドを形成し、何にしろやはり帝王、カリスマ、マイルス・マジック健在なりを証明していく。マイルス・カムバック・バンドの1981年ツアーはアメリカと日本のみで行われ、マイルスの体調も不安定で現在ではウォーミングアップと捉えられており、完全な状態での本格的な世界ツアーに繰り出すのは翌1982年からとなります。1982年4月14日のストックホルムから敢行されたヨーロッパ・ツアーはほぼ連日繰り広げられ、本作はこれまで一般には全く出回っていなかった幻の音源といわれていた1982年4月16日ドイツ、ハンブルクのコングレスハーレに於けるライヴをファースト、セカンドの両セットをレーベル独自の丁寧なマスタリングを施した高音質にて80分に渡り完全収録したもので、特にこの時のツアー中最もヘヴィーな演奏を行っており、セカンド・セットの怒涛の展開は1974〜5年のマイルス・グループに匹敵する身震いするようなヒリヒリとした名演奏となっています!!また本作のジャケット、一部で話題となった「アンノウン・セッションズ Vol.4」以来2枚目となるギターを(弾く)抱えたマイルスのレアな写真が使用されています!しかもそのギター、エクスプローラーなんですよ!1981年と1982年の決定的な違いは、マイルスが完全に調子を取り戻しトランペッターとして存分に実力を発揮するようになったことにあり、これによりメンバーも親分に余計な気を使うことなく実力を発揮し、カムバック・バンドの高い音楽性と技術が顕在化し、やはりこのバンドは只者ではなかったことを痛感出来るようになったこと。インパクトのあるアル・フォスターのドラムスを起点にマーカス・ミラーがボトムを支え、マイク・スターンが隙間を埋めていく、そこにミノ・シネルがお化粧を施し、その上をビル・エヴァンス、そしてマイルスが変幻自在にインプルーヴを繰り広げるという構図。今ツアーは連日ほぼセットリストは同じながらこのハンブルク公演、特にセカンド・セットでの演奏、それはもう強烈の一言に尽きる!多分アル・フォスターにおいてはカムバック・バンドでのベスト・プレイといっても過言ではなく、まるでヘヴィー・ロック・バンドのドラマーのような重戦車状態のロング・ソロをかましたあと、いつもと違うパターンでのイントロで始まる「ファット・タイム」のかっこよさったら!また70年代の雰囲気を醸しながら進化した隠れた名曲「イフェ」でのマイルス、中盤から4ビートとなり溢れ出るイマジネーションのままにロングロングに吹き続ける様は圧巻の一言に尽きる!マーカスも地響きのような重いベースを弾き、アルとヘヴィー・リズムを形成し、おっと忘れてはいけない!マグマが噴火するが如くロック・スターのようにギターを掻き鳴らすマイク、ビルの激しいブローイング、こんなに激しい演奏をして大丈夫なのか?明日もフランクフルトでライヴがあるんだよ!そして翌日、そらみ ことか、4〜5月にかけて連日行われたヨーロッパ・ツアー中、そのフランクフルト公演は最も低調なマイルス・カムバック・バンドとなってしまったのよ、ふ〜む!(First Set) 1. BACK SEAT BETTY 2. MY MAN'S GONE NOW 3. AIDA (Second Set) 1. IFE 2. FAT TIME 3. JEAN PIERRE Miles Davis - trumpet, electric piano Bill Evans - soprano saxophone, tenor saxophone, flute, electric piano Mike Stern - guitar Marcus Miller - electric bass Al Foster - drums Mino Cinelu - percussion