“プログレ者の夢”そのものであった、1990年のABWHの来日公演。その最高傑作サウンドボード・アルバムがブラッシュアップ。「GRAF ZEPPELIN」が磨き上げ、質/量ともに最高峰を更新した3CDがリリース決定です!そんな本作に刻まれているのは「1990年3月7日:横浜文化体育館」公演。そのステレオ・サウンドボード録音です。リック・ウェイクマン&ビル・ブルーフォードまで巻き込み、絶頂プログレ時代のYESミュージックを90年代に甦らせてくれたABWH。そのライヴと言えば公式映像『AN EVENING OF YES MUSIC PLUS』や発掘盤『LIVE AT THE NEC』が象徴として名高いところですが、日本公演からもそれらと並ぶほどの極上サウンドボードが残されました。まずは、短かった活動歴を振り返り、それぞれの位置関係から確かめてみましょう。1989年《6月20日『閃光』発売》・7月29日ー8月28日:北米#1a(25公演)《トニー・レヴィン→ジェフ・バーリン交代》・9月4日ー10日:北米#1b(7公演)←※公式映像《トニー・レヴィン復帰》・10月20日ー11月23日:欧州(24公演)←※AT THE NEC 1990年・2月21日ー23日:スペイン(3公演)・3月1日ー8日;日本(6公演)←★ココ★・3月12日ー23日:北米#2(10公演)オフィシャル級SBDのアップグレード・マスター これが夢のプロジェクトABWHの活動概要。『AN EVENING OF YES MUSIC PLUS』や『LIVE AT THE NEC』は1989年のショウでしたが、来日は年の改まった1990年になってから実現。本作の横浜公演は来日5公演目にあたるコンサートでした。このショウはオフィシャル級の極上サウンドボードが発掘されたことでも知られるわけですが、本作はその最高峰更新盤というわけです。ひと口に「アップグレード」と言ってもマスター違いや仕上げの違いなど様々ですが、本作はその両方。まず、マスター。前回盤『CLOSE TO THE MASTER』も極上級でしたが、本作はさらにアップグレードした最新マスターを使用しています。ジェネ的には前回盤と同じと思われますが、トランスファー精度がグンと上がっている。一番の違いはDCオフセット。これはカンタンに言うと波形のズレ。従来マスターはゼロクロッシングの位置がズレており、波形が頭打ちになり、ダイナミック・レンジも狭くなっていました。そのままでも機材に負荷がかかりやすかったりするのですが、それ以上にマスタリング効果が出にくいのが問題。強引に迫力稼ぎすると不自然なバランスになりかねませんし、除去の際にトラック間で「プチッ」という異音も発生してしまうのです。ところが、今回はトランスファーが異なるマスターなのか、最初からDCオフセットがない。何もしなくても綺麗でレンジの広いサウンドなのです。可能性を最大限に引き出すGRAF ZEPPELIN仕上げ そして「仕上げ」面もアップグレード。サウンドボードの強力なダイレクト感はそのままに、極めてナチュラルなサウンドが実現しているのです。従来マスターはDCオフセットの弱味を打ち消そうとしたのか、中域を強調。やややかましく感じるほどのサウンドになっていました。しかし、今回の新マスターにはそもそも弱味がないのでマスタリングも素直。緻密に帯域バランス調整しても不自然にならず、極わずかなテープ・ヒスさえもがナチュラルなのです。さらに微妙にあったワウフラッターも徹底補正。ジョン・アンダーソンやスティーヴ・ハウのアコギ・ソロで感じやすいのですが、これは新/旧トランスファーで変わらないので、恐らくテープ自体のヨレ。これはもう手と目で徹底的に補正していくしかない。もちろん本作は執念めいた精度で1つひとつ直されており、まさに「GRAF ZEPPELIN」の面目躍如たる仕上がりになっているのです。上記の補正は聴いても鬼の作業は想像できず、シンプルに「綺麗な音だなー」と感じるだけかも知れません。その点、聴けば一発で実感できるアップグレードなのが長さ。このサウンドボードは「And You And I」「Brother Of Mine」「Starship Trooper」でテープ・チェンジのカットがあり、従来マスターは前2ヶ所を他公演で補填。「Starship Trooper」だけは欠けもそのままでした。ところが、最近になって同じショウの極上オーディエンス録音が発掘。この録音は3ヶ所すべてを補填できるだけでなく、本編サウンドボードにも肉薄するクオリティであり、本作の補填にはうってつけ。こうして別演奏の違和感もなく、最長記録を大幅更新するライヴアルバムが完成したのです。『AN EVENING OF YES MUSIC PLUS』『LIVE AT THE NEC』の来日公演バージョンと言っても過言ではない横浜サウンドボード。その最高峰を更新する新マスターと、可能性を最大限に引き出す「GRAF ZEPPELIN」マスタリングによる文化遺産アルバムです。“プログレ者の夢”を一身に体現したサウンドボード・アルバムの頂点盤。「1990年3月7日:横浜文化体育館」公演のステレオ・サウンドボード録音。従来マスターとは違ってDCオフセットが偏っていない新マスターで、それをさらに「GRAF ZEPPELIN」が磨き上げた最高峰更新盤です。ダイナミック・レンジが格段に広くなり、それでいて極めてナチュラル。ワウフラッターの補正も厳密を極めていますし、従来版は他公演で補填されていたテープ・チェンジのカット部も新発掘された当日の極上録音を使用。サウンドも長さも格段にレベルアップした文化遺産級のサウンドボード・アルバムです。前回盤とは別枝葉のステレオSB(DCオフセットノイズなし)音源から新規マスタリング!緻密に帯域補正が施され、元はテープなのでヒスはありますが、ヒスさえナチュラルな質感で落ち着いたサウンド(過去盤は中域強調で高域がダウンしていた)。欠落部4箇所を同日のAud音源で補填し(うち2箇所は初の同日音源での補填)、ほぼ完全収録・過去最長盤!ボーカルやアコギでテープ起因でよれてた音声を極力修正!Bunka Taiikukan, Yokohama, Japan 7th March 1990 STEREO SBD(UPGRADE) Disc 1 (64:27) 1. The Young Person's Guide To The Orchestra 2. Time And A Word / Owner Of A Lonely Heart / Teakbois 3. Clap 4. Arada ★トラック追加。クラシック曲 5. Mood For A Day 6. Wakeman Solo (Madrigal/Gone But Not Forgotten/Catherin Parr/Merlin The Magician) 7. Long Distance Runaround 8. Bruford Solo 9. Birthright 10. And You And I ★6:04-7:13 同日のAud音源で補填 11. Themes 12. Levin/Bruford Duet Disc 2 (61:43) 1. Close To The Edge 2. Zoh-San 3. The Meeting 4. Brother Of Mine ★2:36-3:09 同日のAud音源で補填 *同日音源補填は初 5. Heart Of The Sunrise 6. Order Of The Universe Disc 3 (20:13) 7. Roundabout ★フェードインだが前回盤よりアタマ数秒長く収録 8. Starship Trooper incl. Soon ★8:07-9:06 / 13:38以降同日のAud音源で補填 *本盤が初補填 Jon Anderson - Vocals Bill Bruford - Drums Steve Howe - Guitars Rick Wakeman - Keyboards Julian Colbeck - Keyboards Tony Levin - Bass Milton Mcdonald - Guitars STEREO SOUNDBOARD RECORDING