スタンダード・ナンバーのカバーアルバム『AS TIME GOES BY』を携え、10人以上の大所帯バンドでツアーに臨んだ1999年のブライアン・フェリー。多彩な楽器群が絡み合うアンサンブルを脳みそに流し込んでくれる極上サウンドボード・アルバムが登場です。そんな本作が記録されたのは「1999年11月9日トロント公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。当店ではフェリーのキャリアをオールタイムで扱っておりますが、“AS TIME GOES BY Tour”をご紹介するのは今回が初。まずは当時の活動概要を俯瞰し、本作のポジションも確認しておきましょう。1999年・7月2日:Meltdown Festival出演《10月14日『AS TIME GOES BY』発売》・11月2日ー21日:北米(13公演)←★ココ★・12月6日ー31日:英国#1(12公演)2000年・2月4日ー3月9日:欧州#1(24公演)・4月10日ー30日:英国#2/南アフリカ(8公演)・6月2日ー7月29日:欧州#2(13公演)・8月18日:ヨーク公演・9月27日+29日:ロシア(2公演) これが1999年/2000年のブライアン・フェリー。ほとんどがヨーロッパ諸国だったのですが、例外なのがツアー冒頭の「北米」レッグ。本作のトロント公演は、その5公演目にあたるコンサートでした。そんなショウを伝える本作は、タメ息が漏れるほど美しい極上サウンドボード。当店では海外のフェリー研究家の監修を受けて様々な名作をお届けしており、本作はその最新弾。ROXY MUSICの名盤『GLASGOW 2001 FM BROADCAST』やソロの『BELFAST 2002 SOUNDBOARD』といったサウンドボード・アルバムも登場しますが、それらも同じ研究家コレクション。3作品で1999年ー2002年のフェリーを頂点サウンドボードで楽しめるわけです。その中でも、本作は特に美しさが際立つ。ゼロ距離&ド密着なサウンドボードの旨みはもちろん完全オフィシャル級なわけですが、それだけではない。どんなに楽音が重なり合っても決して混じり合わないセパレート感が素晴らしく、楽器そのものの鳴りまで感じられる艶やかな音色も絶品。特に“AS TIME GOES BY Tour”はピアニストやハーピスト、ヴァイオリニスト、金管楽器奏者なども参加した大所帯だけに、1音1音の際立ちは殊更重要ですし、スタンダード・ナンバーのたおやかさを描く音色にも繊細さが求められる。本作は、そのニーズをものの見事に体現。そんじょそこらのオフィシャル作品よりも上品でナチュラルなサウンドボードなのです。そんな品格のサウンドボードで描かれるのは、“AS TIME GOES BY Tour”だからこその貴重曲もたっぷりなステージ。このツアーでしか演奏されていないレパートリーに注目しながらセットを整理してみましょう。アズ・タイム・ゴーズ・バイ(6曲)・The Way You Look Tonight/Love Me or Leave Me(★)/You Do Something to Me(★)/Falling In Love Again/Just One of Those Things(★)/As Time Goes By(★)その他(8曲)・ソロ:Smoke Gets In Your Eyes/Carrickfergus/I Can't Get Started(★)/The Only Face/Let's Stick Together・ロキシー・ミュージック:Sunset(★)/Jealous Guy/Do The Strand ※注:「★」印は、このツアーだけの限定曲。……と、このようになっています。放送枠に沿った約50分の尺の中で全14曲が演奏され、そのうち6曲が『AS TIME GOES BY』ナンバー。フランク・シナトラで有名な「I Can't Get Started」も収録はされなかったものの『AS TIME GOES BY』セッションで録音された曲でした。もっと言えば、ROXY MUSICの「Sunset」も本家でも演奏された事がなく、ソロでも“AS TIME GOES BY Tour”だけ。本作の半分が限定曲という濃厚な特別感に包まれたライヴアルバムなのです。世界を沸かせるROXY MUSIC再結成の直前に、他のどのツアーとも異なる“AS TIME GOES BY Tour”を展開していたブライアン・フェリー。本作は、そんな特別ツアーの旨みをたっぷり味わえるオフィシャル代わりの1枚です。研究家だからこそ知り得たベスト・マスターで綴る“AS TIME GOES BY Tour”の世界。「1999年11月9日トロント公演」のステレオ・サウンドボード録音。海外のフェリー研究家から提供されたベスト・マスターによるサウンドは超美麗&ナチュラル。そんじょそこらのオフィシャル作品よりも気品のあるサウンドで、『AS TIME GOES BY』ナンバーや「I Can't Get Started」「Sunset」など、このツアーだけの激レア曲もタップリ楽しめます。Massey Hall, Toronto, ON, Canada 9th November 1999 STEREO SBD (50:20) 1. Intro 2. The Way You Look Tonight 3. Love Me or Leave Me 4. Smoke Gets in Your Eyes 5. Carrickfergus 6. I Can't Get Started 7. The Only Face 8. Sunset 9. You Do Something to Me 10. Falling in Love Again 11. Just One of Those Things 12. Jealous Guy 13. Let's Stick Together 14. Do the Strand 15. As Time Goes By Bryan Ferry - vocals Zev Katz - bass Nils Solberg - guitar John Sutton - drums Colin Good - piano Lucy Wilkins - violin Rosie Wetters - cello Julia Thornton - harp Nathalia Bonner - violin Lucy Theo - viola Catherine Browning - violin Enrico Tomasso - trumpet Alan Barnes - saxophone, clarinet Robert Fowler - clarinet, saxophone STEREO SOUNDBOARD RECORDING