圧倒的な完成度を体感できるサウンドボード・アルバム2CDで登場です!そんな本作に刻まれているのは「1977年12月11日ヒューストン公演」。その極上サウンドボード録音です。冒頭で「映像」「プロショット」とまくし立ててしまいましたが、本作はあくまで音声だけのライヴアルバムです。ヒューストン公演は何よりプロショットで有名なわけですが、そのサウンドボード音声も70年代QUEENの最高傑作として知られている。実は同時リリースとなる映像篇『HOUSTON 1977: 2024 REMASTER』は音声も最高峰を更新しており、本作はそのアップグレード音声をライヴアルバム化したものなのです。その気になるクオリティの前に、まずはショウのポジション。1977年と言えば、2つのツアー“A DAY AT THE RACES Tour”/“NEWS OF THE WORLD Tour”が切り替わる時期でもありますので、当時の活動概要に照らし合わせながら確認してみましょう。1977年 A DAY AT THE RACES Tour”・1月13日ー3月18日:北米#1(40公演 ・5月8日ー6月7日:欧州#1(19公演)“NEWS OF THE WORLD Tour”・11月11日ー12月22日:北米#2(26公演)←★ココ★ 1978年・4月12日ー5月13日:欧州#2(20公演) “JAZZ Tour”・10月28日ー12月20日:北米#3(35公演)これが1977年/1978年のQUEEN。絶え間なくツアーとアルババム制作を繰り返してきた充実期であり、本作のヒューストン公演は“NEWS OF THE WORLD Tour”。そのメインレッグでもある「北米#2」の20公演目にあたるコンサートでした。さて、前述のように本作は同時リリースとなるプロショット作品『HOUSTON 1977: 2024 REMASTER』のライヴアルバム版。従来版からして完全オフィシャル級と呼ばれていた極上サウンドボード音声が、更なるアップグレードを果たした最高峰更新盤なのです。そのアップグレードは質・量の両面に渡る。まず量ですが、これは映像篇と同様に「真なる完全版」です。従来マスターでは欠けていたMCパートも収録した新マスターが発掘され、それを最高峰マスターにパッチ。開演から終演まで1秒の欠けもなくシームレスに収録した完全アルバムが実現したのです。DVD『HOUSTON 1977: 2024 REMASTER』では6種もの素材を駆使していましたが、音声である本作は2種だけ。映像篇の解説で言うところの従来の最高峰マスター「A」を土台にして、欠けパートを新マスター「B」で補完したスタイルです。ここでパッチされたパートを踏まえた上で、フルセットをチェックしてみましょう。世界に捧ぐ(5曲+α)・We Will Rock You (slow/fast)/Get Down Make Love/My Melancholy Blues(*★)/We Are The Champions/Sheer Heart Attack その他(18曲+α)・オペラ座の夜:Death on Two Legs (Dedicated to…)/I'm In Love With My Car/You're My Best Friend/Love Of My Life/'39/Bohemian Rhapsody ・華麗なるレース:Somebody To Love(★)/Good Old Fashioned Lover Boy(★)/The Millionaire Waltz(★)/White Man(*★)/Tie Your Mother Down・シアー・ハート・アタック:Brighton Rock/Killer Queen/Now I'm Here(*)/Stone Cold Crazy(★)・その他:Liar(★)/Keep Yourself Alive/Jailhouse Rock(★) ※注:「★」印は伝統作『LIVE KILLERS』で聴けなかった曲。「*」印は新発掘マスターで補完された曲。……と、このようになっています。パッチされたのは「My Melancholy Blues」「White Man」「Now I'm Here」の3トラック。映像篇は細切れのオフィシャル素材も活用していましたが、さすがに質感の違う音声を繋ぐのは厳しかったのか(あるいは差し替えてもアップグレードしなかったのか)、オフィシャル音声は使われていません。この「完全サウンドボード」と言うのは、QUEENブート史でもかなり貴重。例えば1974年のレインボー公園は複数ライヴの編集ですし、1975年ハマースミス公演はアンコールが欠落。1977年アールズコート公演も「Procession」に若干カットがある。真に完全無欠なサウンドボードとなると、1976年ハイドパークと本作くらいのものでしょう。もっとも演奏パート自体は従来版でも全曲揃っていたわけで、量以上に重要なアップグレードは質の方かも知れません。これはもう、入念なる作業の賜。超極上レベルとは言っても厳密にはヒスやクリック・ノイズがあり、従来版は(モノによって)強めのノイズ・リダクションで演奏音が歪んでいるものもありました。しかし、本作を手掛けたマニアは超ナチュラル派。ヒスは演奏音に影響が出ないギリギリの線で補正するに止め、クリック・ノイズに関しては1つひとつ直しまくったそう。波形で見つけては直し、聴いては直し、何度も何度も全編を再生しては重箱の隅っこ突きまくっている。その手法・精度は、当店お馴染みの「GRAF ZEPPELIN」マスタリングを彷彿とさせるレベルなのです。先日、劇場公開されて話題となった『QUEEN ROCK MONTREAL』にしても、初期の『A NIGHT AT THE ODEON』にしても、映像作品だけでなくライヴアルバムも無視できない名作でした。今回のヒューストン公演アップグレードは、そうした公式作品と同じレベルのあるのです。映像篇と同時に永久保存されるべき、“NEWS OF THE WORLD Tour”最強のフル・ライヴアルバム。「1977年12月11日ヒューストン公演」の極上サウンドボード録音。同時リリースとなる映像篇『HOUSTON 1977 2024: REMASTER』のサウンドボード音声で、新発掘マスターも活用して従来版ではカットされていたMCまで完全収録。1秒たりとも欠けのない真なる完全版です。入念なノイズ処理によって全編を貫くサウンドも精度アップした歴史的決定盤です。The Summit, Houston, TX, USA 11th December 1977 SBDUPGRADE!!!!! Disc:1 (58:33) 1. We Will Rock You (slow) 2. We Will Rock You (fast) 3. Brighton Rock 4. Somebody To Love 5. Death On Two Legs (Dedicated To...) 6. Killer Queen 7. Good Old Fashioned Lover Boy 8. I'm In Love With My Car 9. Get Down, Make Love 10. The Millionaire Waltz 11. You're My Best Friend 12. Liar 13. Love Of My Life 14. '39 15. My Melancholy Blues Disc:2 (55:34) 1. White Man 2. Vocal solo 3. Guitar solo 4. Now I'm Here 5. Stone Cold Crazy 6. Bohemian Rhapsody 7. Keep Yourself Alive 8. Tie Your Mother Down 9. We Will Rock You 10. We Are The Champions 11. Sheer Heart Attack 12. Jailhouse Rock 13. God Save The Queen SOUNDBOARD RECORDING