ニュージャージーで行われたローリング・ストーンズの最新公演を最速リリース!今回のツアーは初日から高音質なオーディエンス録音が居並ぶハイレベルな争いとなっていますが、今回はその点において少しながら距離感のある音像。とはいってもそれまでの公演のオーディエンス録音の音像が近すぎるからであって、今回の録音も十分にエクセレントな音質。なかでもマイルドな質感の聴き心地が実に素晴らしく、特にヘッドフォンで聞けばそのマイルドな味わいを実感してもらえることかと。ヒューストンから始まった今回の『HACKNEY DIAMONDS』ツアーも六公演めということから演奏は堂々たるもので力強いの一言。ライブ前半では今回のツアー初披露となる「Shattered」からして最高。絶好調のミックが放つスキャットと同じパッセージでドラムを叩いてみせるスティーブ阿吽の呼吸ぶりは本当に素晴らしい。マニアならこの演奏だけでも大満足間違いなし。またファン投票から演奏された「Wild Horses」もしっとりと演奏されて実にイイ感じ。ライブ後半では「Miss You」のコール・アンド・レスポンスをミックが促す場面や「Paint It Black」での演奏とのずれなど、彼のイヤモニの不調をうかがわせるハプニングが散見されてもバンドの演奏がまったくダレないのが頼もしい限り。ところがこの日はそうしたスペシャルなレパートリーもさることながら、いつものナンバーがイキイキと演奏されているのがまた魅力的。例えばニューアルバムからの「Mess It Up」の勢いも聞いていて嬉しくなる。それ以上に、今まで数え切れないほど演奏されてきた「Honky Tonk Women」ではキースのギターの圧倒的な存在感が会場に響き渡っており、まるで彼から「まだまだ現役だぜ」と自信たっぷりに宣言されているかのよう。そしてフィナーレ「Satisfaction」ではライブアルバム『GOT LIVE IF YOU WANT IT』ばりにミックが「ガッタガッタ」を連呼するなど、元々演奏レベルの高い今回のツアーに脂がのってきたのだと実感させられる最高の盛り上がり。まさか2024年にミックあの叫びが聞けるとは。先に触れたミックとスティーブ・ジョーダンがハイテンションに燃え上がる「Shattered」のライブ前半から「Satisfaction」における文字通りの大団円など、今回のツアーの好調ぶりはここニュージャージーでも際立っています。 MetLife Stadium. East Rutherford, NJ, USA 23rd May 2024 PERFECT SOUND Disc:1 (59:45) 1. Intro 2. Start Me Up 3. Get Off of My Cloud 4. Shattered 5. Angry 6. It's Only Rock 'n' Roll 7. Wild Horses 8. Mess It Up 9. Tumbling Dice 10. You Can't Always Get What You Want 11. Band Introductions 12. You Got the Silver 13. Little T&A Disc:2 (56:36) 1. Sympathy for the Devil 2. Honky Tonk Women 3. Miss You 4. Gimme Shelter 5. Paint It Black 6. Jumping Jack Flash 7. Sweet Sounds of Heaven 8. Satisfaction