KISSの運命を変え、ライヴアルバムの代名詞としてロック史に刻まれた大名盤『ALIVE!』。そのアウトテイクを収録したエディ・クレイマー所蔵のリール・マスターが新発掘!そもそも公式『ALIVE!』は、4ヶ所のライヴで録音されて組み上げられた編集タイプのライヴアルバムでした。本作は、そんな最終版には採用されなかったアウトテイク集。まずは、その4公演のポジションから振り返ってみましょう。“HOTTER THAN HELL Tour”・1月7日ー2月22日(14公演)“DRESSED TO KILL Tour”・3月19日ー5月11日(28公演)*5月16日:デトロイト(ALIVE!収録日)・5月17日ー6月20日(17公演)*6月21日:クリーヴランド(ALIVE!収録日)・6月22日ー7月5日(6公演)*7月20日:ダベンポート(ALIVE!収録日)*7月23日:ワイルドウッド(ALIVE!収録日)・8月2日ー8月28日(10公演)“ALIVE! Tour”・9月10日ー12月31日(50公演)エディ・クレイマー秘蔵の新発掘リール 以上が1975年のKISS。本作は上記4公演から選ばれた9曲分のステレオ・サウンドボードを収録したコンピレーションです。当店の独自ルートでもたらされた新発掘マスターでして、何と『ALIVE!』のプロデューサーであったエディ・クレイマーが所蔵していた大元リール・マスターからデジタル化された衝撃の銘品なのです!実際、そのサウンドは完全マスター・クオリティ。以前から『ALIVE!』のアウトテイクは出回っておりましたが、今回のマスター・リールは鮮度が段違い。従来のアウトテイク・アルバムはオフィシャル級のものでも妙にキンキンと鋭く、どこかでデジタル圧縮されたような歪みもありました。ところが、本作はアナログ的な密度がたっぷりで、機微の機微まで鮮明に残されている。すべてのノートが瑞々しいのですが、特に分かりやすいのはドラムの金物類でしょうか。従来盤はアタックこそ鋭いものの、鳴りがシュワシュワと歪みつつ、残響もサッと消えていました。その点、本作はアタックから残響まで艶やかで滑らか。残響も無意識下に染み込んでいくような超微細なディテールまでキッチリと描ききってくれるのです。この感覚はブートレッグのレベルではなく、完全にオフィシャルの高音質CDの次元。ここで言っているのは音圧をかさ上げするデジリマ盤の話ではなく、「モービル・フィディリティ」や「ニンバス・スーパーカット」などの名門のレベル。こうした名門系の高音質CDはあらゆる趣向を凝らしてマスター・テープの再現度を高めていますが、本作もリール現物の存在感が伝わってくるような真なるナチュラル・サウンドなのです。究極サウンドで甦ったもう1つの『ALIVE!』そんなマスター・クオリティで描かれるのは、文字通り「もう1つのALIVE!」となるライヴアルバム。9テイクすべてが『ALIVE!』と被らないアウトテイクなのですが、ただ乱雑に別テイクが並んでいるわけでもない。同じ曲が何テイクも出てくるわけではなく、流れもキチンとショウのダイジェストになっている。LP1枚分のライヴアルバムとして完成されているのです。最後に、そのセレクトもチェックしておきましょう。7月23日ワイルドウッド公演(5曲)・Deuce/Hotter Than Hell/Firehouse/Black Diamond/Rock And Roll All Nite その他(4曲)・5月16日:デトロイト公演:Strutter/Parasite・6月21日:クリーブランド公演:Let Me Know(★)・7月20日:ダベンポート公演:100,000 Years※注:「★」印は『ALIVE!』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。『ALIVE!』にない「Let Me Know」も美味しいのですが、他の曲も『ALIVE!』とはテイクが異なる。しかも、完全無加工。『ALIVE!』はオーバーダブで作り込まれたライヴアルバムとしても知られていますが、本作はオーバーダブなしに本生のKISSが飛び出すリアル・サウンドボードでもあるのです。「ALIVE IIの原形」とも言うべき幻の公式ライヴ盤『ROCK 'N ROLL PARTY IN TOKYO: EDDIE KRAMER ACETATE』が大定番となっておりますが、本作はその『ALIVE!』版と言ってもいい。エディ・クレイマー所蔵の大元マスターで甦った幻の公式作品。大名盤『ALIVE!』のアウトテイク集。エディ・クレイマー所蔵の大元マスター・リールから起こされた奇跡の銘品で、ナチュラルで美麗な完全マスター・クオリティ。全9曲はダブりなく作品然とした完成度で、オーバーダブなしの生演奏も鮮烈。名実共に「もう1つのALIVE!」となる文化遺産級の絶対盤です。あの「ROCK 'NROLL PARTY IN TOKYO」と同じルートから・・・これまた、ヤバイ一枚です。。。Unreleased recordings made for Kiss Alive! album on various shows including Detroit, Cleveland, Davenport and Wildwood. (37:22) 1. Deuce [Wildwood 1975] 2. Strutter [Detroit 1975] 3. Hotter Than Hell [Wildwood, 1975] 4. Firehouse [Wildwood, 1975] 5. Parasite [Detroit, 1975] 6. 100, 000 Years [Davenport, 1975] 7. Black Diamond [Wildwood, 1975] 8. Let Me Know [Cleveland, 1975] 9. Rock And Roll All Nite [Wildwood 1975] Unreleased Live Recording Tracks from: Cobo Arena, Detroit, MI, USA 16th May 1975 Music Hall, Cleveland, OH, USA 21st June 1975 R.K.O. Orpheum Theatre, Davenport, IA, USA 20th July 1975 Wildwood Convention Center, Wildwood, NJ, USA 23rd July 1975 STEREO SOUNDBOARD RECORDING Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Ace Frehley - Guitar Peter Criss - Drums, Vocal