スプリングスティーンのお膝元、ニュージャージーのアズベリー・パークにあるクラブ、ストーン・ポニーは彼がデビューする前に出演していたクラブというだけでなく、成功を収めた後も現在に至るまでサプライズ出演を続けている有名な会場であります。このタイトルはそんなスプリングスティーンのサプライズ・ギグから1977年から89年までのものをまとめたものです。要はスプリングスティーンが近所のライブ・ハウスに顔を出して演奏してみせた記録の歴史と言えるでしょう。ここに収録された音源はすべてオーディエンス録音であり、お世辞にも高音質とはいえないものもあります。これはスプリングスティーンではなく、他のアーティストのライブ目当てで会場に居た人物がたまたまテープを回したものばかりで、音源として残されているだけでも非常に貴重なものだといえるでしょう。実際ここに収録された音源や演奏は初めてアイテムとしてリリースされるレアなものばかり。マニア感涙もののコンピレーションなのです。しかもアーティストとの共演は多岐にわたり、地元の無名アーティストからビッグ・ネームまで、さまざまなアーティストとスプリングスティーンの共演が記録されている点も非常に貴重なものだといえるでしょう。地元の盟友サウスサイド・ジョニーとの共演もまた数多くの記録が残されていますが、その中でも一番レアな音源が冒頭に収録されています(残念ながら音質は良くありません)。しかしこのタイトルで一番驚くべきなのはザ・バンドのリヴォン・ヘルムがストーン・ポニーへ出演した際に、スプリングスティーンが飛び入りした時の模様でしょう。彼とリヴォンがザ・バンドの名曲Up On Cripple Creekをデュエットする貴重な場面はこのタイトルのハイライトで、こちらの音質はなかなか良好なものでもあります。どのアーティストとの共演においても、お互いにが演奏しやすいよう務めてロックンロールのスタンダードを演奏している点も魅力ではないでしょうか。さらにリトル・スティーブンと懐かしのSun Cityをデュエットしたりと、スプリングスティーンが自分のステージから離れ、地元で自由気ままに演奏を楽しむ様子が全編にわたって伝わってくる楽しい内容、しかも初リリース音源のオンパレードという、レア度満点の大変に充実した・アイテムです。Live at the Stone Pony, Asbury Park, New Jersey, USA 1977 - 1989 Disc 1 13th October 1977 (with Southside Johnny) 1. Down In The Valley 2. Ain't Too Proud To Beg 3. Soothe Me/Let The Good Times Roll 4. Carol 8th August 1984 (with La Bamba and The Hubcaps) 5. Travelin' Band 6. I'm Bad, I'm Nationwide 31st July 1987 (with Marshall Crenshaw) 7. You Can't Sit Down 8. La Bamba 9. Twist And Shout/La Bamba 21st August 1987 (with Little Steven) 10. Native American 11. Sun City 22nd August 1987 (with The Levon Helm All Stars) 12. Up On Cripple Creek 13. Lucille Disc 2 2nd June 1989 (with Killer Joe Delia) 1. You Never Can Tell 2. Lucille 3. Boom Boom 4. Travellin' Band 24th June 1989 (with Bobby Bandiera) 5. Hound Dog 6. Under The Boardwalk 7. Glory Days 1st July 1989 (with La Bamba and The Hubcaps) 8. Long Tall Sally