あの大名盤『M-502 DEFINITIVE EDITION』の姉妹篇とも言うべき新名盤が誕生!「GRAF ZEPPELIN」が現存する3種の録音をフル活用し、“ATOM HEART MOTHER Tour”伝説のフリー・コンサートを甦らせたCDの登場です。そんな本作に刻まれているのは「1971年6月26日アムステルダム公演」。その極上オーディエンス録音です。なぜ本作が『M-502 DEFINITIVE EDITION』の姉妹なのか。それは録音者。前述のように、本作には3つの録音が駆使されているのですが、そのメイン音源を記録したのが『M-502』と同じ「N Brothers」なのです。その辺の状況をご説明するためにも、まずは本作のソースとなった3つのマスターを整理してみましょう。RECORDER 1・「N Brothers」による極上級ステレオ・オーディエンス録音。・本作のメイン音源。・伝説LP『THE EARLY TOURS '70-'71(FET 771)』から「Neonknight」氏がデジタル化したもの。・オンな演奏音が間近に迫り、大きくセパレートしたステレオ感も特徴。●RECORDER 2・『AT FREE CONCERT 1971(Ayanami-190)』でも知られるステレオ・オーディエンス録音。・他2音源と比べると若干遠目ながら録音時間は最長。・本作では主に歓声パートなどの補完音源として採用。・「Neonknight」トランスファーによる2ndジェネ音源。●RECORDER 3・「N Brothers」による極上級ステレオ・オーディエンス録音。・一番音が近いベスト・サウンドだが、約20分と短い。・本作では丸ごと全部使用。・近年発掘された3rdジェネ・マスターから「Neonknight」がトランスファーしたもの。……と、このようになっています。本作は「RECORDER 1」を土台にしつつ、ベスト・サウンドの「RECORDER 3」を最大限活用。そのどちらにもない歓声パートのみを「RECORDER 2」で補完したものなのです。そして、本作の要となる「RECORDER 1」と「RECORDER 3」こそが「N Brothers」録音。「同じテーパーって事は同録音?」と思われるかも知れませんが、実はココが複雑。どうやら「N Brothers」は録音チームでして『M-502』も「N Brothers」録音として知られている一方、同時に「ロバート・ニッツ(Robert Nitz)」という個人名も判明しています。つまり、本作の「RECORDER 1&3」は恐らくニッツ氏ともう1人の人物による2つの異なるダブル録音なのです(確証はありませんが、ニッツ兄姉で「N Brothers」なのかも知れません)。かくして『M-502』の姉妹作である本作ですが、サウンドやショウ内容は結構違います。その辺をご説明するため、ここで当時の活動概要も確認しておきましょう。“ATOM HEART MOTHER Tour”・1月17日ー2月27日:欧州#1(10公演)←※M-502 DEFINITIVE EDITION他・4月3日ー7月1日:欧州#2(20公演)←★ココ★・8月6日ー15日:日本/豪州(5公演)←※OSAKA 1971 REVISITED他・9月18日ー10月3日:欧州#3(7公演)←※MONTREUX 1971 REVISITED《10月4日ー7日:ポンペイで撮影》・10月10日+11日:英国(2公演)“MEDDLE Tour”・10月15日ー11月20日:北米(27公演)←※CLEVELAND 1971 REVISITED他 これが1971年のPINK FLOYD。本作のアムステルダム公演は『M-502』の4ヶ月後となる「欧州#2」の19公演目でした。このショウは野外のフリー・コンサート。現場には音を反射する天井も壁もなく、本作でも反響ゼロの出音を直接拾ったオンなダイレクト感がたっぷり。屋内公演だった『M-502』とは異なる野外公演の旨みが存分に味わえるのです。さらに絶大なステレオ感もポイント。70年代初期のオーディエンス録音はモノラルが標準なのですが、本作は3音源ともステレオ(厳密に言いますと『M-502』も同じようにステレオ録音だったのですが、LP化の際に(理由は不明ながら)モノラル化されていました)。ステレオ←→モノラルを行き来するような違和感もなく、演奏音がオンで間近だからこそ左右の広がりも実感しやすいのです。大名盤『M-502 DEFINITIVE EDITION』と同様、「N Brothers」による極上録音を最大限に活かしつつ、伝説LPの最長・最高峰クオリティを更新したCDです。実のところ、土台となったLP『THE EARLY TOURS '70-'71』の知名度は『M-502』には及ばない(冴えないLPジャケット・アートのせいだったのかも知れません)のですが、記録されていたサウンドは1971年トータルでもバツグンでした。そんな知られざる秘宝録音を「GRAF ZEPPELIN」が文化遺産に引き上げた1枚。リマスター・メモ Rec1・・・'71年2月25日のハンブルグ公演(通称「M502」として知られる)の「N Brothers」によるステレオAud録音で、LP時代から「THE EARLY TOURS '70-'71」(青っぽいジャケで中古屋定番でした)などに収録され音盤化されていたもの。このLP、実はなかなかの高音質盤で、演奏は近く大きくステレオ分離しているのが特徴。今回Neonknight/Preclicktrackが「THE EARLY TOURS '70-'71」LP原盤からトランスファー及びリペアした素材をリマスターのうえ太陽賛歌以降のメインで収録。アナログ起こしですが、針パチ・トレースノイズ感は全くなく、普通に聞いてる分にはアナログ起こしと思えないクオリティです。 Rec2・・・若干遠目ですが本公演を最も長く収録した音源。演奏はセンター寄りに集まっていますが、観客の拍手などが左右に分離してるので、間違いなくステレオ録音。本音源は2000年代に入りAyanami盤CDRで登場。今回Rec1、Rec3の補完音源としてそれらに未収録の曲間などの補填に使用。MarbalコレクションよりNeonknightがトランスファーした2nd Gen音源を改めてリマスター。Rec3・・・テープからのデジタル化は近年公開されたものですが、かつてLP時代の時点ですでに「SYSYPHUS」というレアLPに収録されていたステレオAud音源。繰り返しますが、この音源もRec1と同じ「N Brothers」による音源というのが驚きで、Rec1以上に音が近いダイレクト感抜群・驚異のステレオ・オーディエンス録音。あいにく収録がEugeneとシンバラインの2曲のみ。今回丸ごと採用。こちらもMarbalコレクションよりNeonknightがトランスファーした3rd Gen音源をリマスター収録。ちなみに今回使用の音源の音質そのものは「SYSYPHUS」LPよりも格段に良く、'71年トップレベルのサウンドと言っても差し支えないもの。「1971年6月26日アムステルダム公演」の極上オーディエンス録音。大名盤『M-502 DEFINITIVE EDITION』と同じく「N Brothers」による極太録音を土台にしつつ、現存する3収録音を駆使して伝説のフリー・コンサートを再現した1枚。野外フェスならではのオンな力強さが素晴らしく、3種ソースともステレオ・オーディエンスだからこそ実現したスペクタクルも絶大。まさに「野外フェス版M-502」となる新名盤です。Amsterdamse Bos, Amsterdam, The Netherlands 26th June 1971 TRULY PERFECT SOUND UPGRADE 超高音質です。(78:31) ★これは史上初となる凄い作業です。しかも総じて 高音質!1. Introduction ★0:31迄Rec2 2. Careful With That Axe, Eugene ★0:00-11:07迄Rec3、/ 11:07(曲間)以降Rec2 3. Cymbaline ★0:00-0:03迄Rec2 / 0:03-8:43Rec3 / 8:43-8:55Rec1 / 8:55以降(曲間)Rec2 4. Set The Controls For The Heart Of The Sun ★0:00-0:02Rec2 / 0:02-11:36Rec1 / 11:36以降(曲間)Rec2 5. A Saucerful Of Secrets ★0:00-0:25Rec2 / 0:25-18:45Rec1 / 18:45-19:10(曲間)Rec2 / 19:10-19:53(曲間)Rec1/ 19:53(曲間)以降Rec2 6. The Embryo ★8:44以降Rec2 7. Ending ★まるごとRec2