チック・コリアがマイケル・ブレッカー、エディ・ゴメス、スティーヴ・ガッドという当代きってのテクニシャン達と本気のストレート・アヘッドなジャズを演るための歴史的プロジェクト、スリー・カルテッツのアルバム・レコーディング直後に、同メンバーで行なった超幻のライヴが最高音質で初登場!!傑作「スリー・カルテッツ」はロサンゼルスにあるチックのマッド・ハッター・スタジオで1981年1〜2月にかけてレコーディングされた。なおアルバムの発売は7月だった。本作は、このレコーディング直後の1981年3月18日コネチカット州ニュー・ヘヴンのトーズ・プレイスで、レコーディングと同じ4人!で行なった超絶ライヴを、レーベル独自の丁寧なマスタリングを施した、まるで会場の最前列で聴いているような極上高音質サウンドにて1時間半に渡り完全収録したお宝盤です!!なお、本作が「お宝」というのには理由があって、当時の音楽シーンの状況を憶えている人なら分かるかと思いますが、この4.人、特にマイケルとガッドはあらゆるジャンルから引っ張りだこの人気で、冗談抜きで寝る暇もないくらい忙しく、実際にこの4人が揃ってライヴを行なった記録はほぼ無いに等しく、これまでにも一度もリリースされたことが無く、な、な、なんとこの「オリジナル・スリー・カルテッツ」のライヴがリリースされるのはこれが初めてなんです!!まだアルバム発売前の本ステージは、オリジナル盤「カルテット No.1〜3」の3曲が収められています(ここから"スリー・カルテッツ"とタイトルが取られた)が、その全曲をスタジオ盤を大幅に上回る長尺で披露されており、どこから聴いてもチック以外の何者でもない力強く華麗なピアノに導かれ、コルトレーンのシーツ・オブ・サウンド顔負けのマイケルのテナーが爆発し、それに触発されたチックも鋭いソロを展開、さらに当時最高峰といわれたゴメスの凄まじいテクニックを存分に見せつけるベース・ソロ、そしてガッドの超絶技巧ソロ、と最初から手に汗握る緊張感溢れる名演奏を展開!そしていよいよアルバム「スリー・カルテッツ」のハイライトとなっていた「カルテット No.2」が登場。2部構成になっていたこのナンバーのパート1は、デューク・エリントンに捧げられており、チック以下のメンバーがジャズと真剣勝負している姿がとても快い。ジョン・コルトレーンに捧げられたパート2は、コルトレーンを継ぐに相応しいマイケルの火を噴くような圧倒的なテナーで言葉も出ない力演を聴かせる。ここでのマイケルの凄さは尋常でない。そんなこんなでここでの演奏はスタジオ盤を軽々と超える大熱演となっている!また全編、当時最も勢いのあった超テクニカルなガッドと世界中で最もベースを早く弾けるプレイヤーといわれるあまりにもテクニカルなゴメスのベースによるリズム隊がとにかく凄すぎる!それに煽られるように鬼のようなプレイで応酬するチックとマイケルも手が付けられない位凄すぎる!以降「ミラー・ミラー」他、強烈な演奏が続く。最初から最後まで息つく暇もない、このメンバーだから可能な壮絶なインプロビゼーションによるコミュニケーションとスピーディーで爽快な完璧なアンサンブルの妙が満載の、世界初登場となるとても貴重な「オリジナル」スリー・カルテットの名演!