さらにジャズとは距離を置くべくソウル畑のマイケル・ヘンダーソンを起用したマイルス、さらにドラムスにもロック/ソウル寄りのレオン・チャンスラーを呼びシンプルかつファンクなサウンドを手に入れて敢行された、キース・ジャレット在籍マイルス・グループ最後のヨーロピアン・ツアーの最終日にして、チャンスラーのラスト・ライヴの決定版が登場!!1971年の秋がもうそこまできている時期に、ジャック・ディジョネットからレオン・チャンスラーに交代したマイルス・グループ。早速その効用を確かめるべくツアー、当時マイルスの片腕といわれた天才キース・ジャレット在籍最後となるヨーロッパ・ツアーに旅立つ。ツアーは1971年10月21日から11月20日まで1ヶ月に渡り、コンサートの回数は21回に及んだ。このヨーロピアン・ツアーの最終日、1971年11月20日ポルトガルのカシュカイシュ・スポーツ・パヴィリオン公演が、既発では全体的に靄がかかったようなボヤけた音像だったのが、最新の機材を駆使して丁寧にブラッシュアップを行いクッキリとした音像に生まれ変わった決定版が入荷しました!!とにかくこのヨーロピアン・ツアーのマイルスはノッテいる!特に終盤ではワーワーを駆使したファンクなペットをキメまくり、この最終日も初っ端からワウワウ踏みまくり。またキースに至っては最早自分のバンドの如く八面六臂の大活躍。 この時期のマイルス・グループには必要不可欠なキースも、このグループでのヨーロッパ最後のパフォーマンスとあって気合いが違う。マイケルとチャンスラーによるシンプルかつタイトなファンク・リズムに鋭く斬り込むファンキーなオルガン、唸り声までファンクしてるじゃあありませんか!ところで、皆さんお気付きでしょうか?このラインナップでのセットリスト、「ホワット・アイ・セイ」「ホンキー・トンク」「ファンキー・トンク」と、ずらりファンク・ナンバーのオンパレード!マイルス始終ご機嫌だし、ここぞで吹いたら後は任せたよキースで、分かりましたとサウンドをウネりまくらせ単純になりがちなファンク・サウンドを一味違うオリジナリティに仕上げる手腕はたまらないぜ!おっと、ひたすらファンクに反復するマイケルとチャンスラーのリズムに彩りを加えるエムトゥーメとドン・アライアスのダブル・パーカッションもモーレツ!!ファンク・バンド然としての立ち振る舞いながら、よ〜く聴かないと気付かないような仕掛けを散りばめながら圧倒的な演奏でクールにキメる!これがマイルスだ!俺がマイルスだ!